オープニング
一見すると大自然広がるその土地は、実際は気候や環境を自由自在に操れる人工施設であった。
その為か、その場所では多くの咎人達が植物研究に日夜励む場所であった。
●火蓋は直ぐそば
広々とした畑。ざくり、ざくり、と彼女はひたすらに鍬を振るった。自慢の金色のツインテールは土に汚れ、伝う汗に髪がぺとっと貼り付く。
「しゃっ、混ざったな。後は種を蒔かんと」
鍬を手元に置きながら、首に掛けたタオルで汗を拭く。すると、今回依頼をしていた咎人たちが自称天才錬金術師ピーツ(mz0033)の元へとやって来た。
「よう、来たな。ほな、早速本題に入るわ」
結論から言えば、ピーツは作物が欲しいらしい。
「欲しいのは小麦とテンサイや、テンサイはサトウダイコンとも言うか」
小麦はおなじみ小麦粉になる、アレだ。テンサイとは、大根のような根菜であり実は栄養価も高く、砂糖の材料にもなる。
「本来なら植物育てんは結構な時間がかかるんけど、ウチには時間がないんよ。だから、ここの装置を使わして貰うねん」
装置と言うが、見える範囲には種が植わった畑。そして、ピーツの手元にはコントローラーとディスプレイがあるだけだ。
「詳細は省くんやけど。植物の細胞を活性化させて、超急成長を促すっちゅーわけや」
ピーツによれば、この畑に植えた植物はその日の内に収穫するまでに育つらしい。身体に害がある、などと言うこともない。
「けどなぁ、便利っちゅーことは当然それだけじゃ済まさへん理由もあるわけや」
ピーツはディスプレイにタッチしながら、一つの動画を咎人達に見るように促した。
「これは、監視カメラでここを撮った映像や」
咎人の白衣を着た何人かの研究者達だろうか、機械で水まきや肥料やりをしている様子が見られる。
が、突然現場が騒がしくなり始める。
『な、なんだこの音は!?』
『いやぁ! 地面が! 時間が!』
『空が、まっっ黒だ』
研究員が空を見上げると、空を埋め尽くすほどの鳥達が一斉に畑へと向かっていった。
バサバサバサバサ
カーガー
『なんだアレは逃げろこの施設を放棄する!』
それは一瞬だった、羽音と共に畑に舞い降りた彼らが一瞬の内に芽吹きを啄み。
やがて、悪魔が飛び立てばそこには啄まれた穴以外何も残ってはいなかった。
状況が飲み込めない咎人達に、ピーツが淡々と告げる。
「よー見たか? 装置のせいなんか、植物のせいなんかわからんけど『この畑で作物を育てると天敵がわんさとやって来る』んや」
ピーツが動画を止める。くるりと向き直り、いつもより声を低めに咎人へ言い放つ。
「もう、ウチがアンタらに頼むのはわかったな……小麦とテンサイが育つまで天敵から護りきるんや!」
「けど、天敵達を殺すんはご法度や」
それと言うのも、この装置を動かさなければ天敵達もこれ程は集まることもないらしい。この浮島の自然環境を崩すわけには行かないと言うわけだ。
「強気になってる奴らのシールド砕いて軽ーく脅してやれば、ある程度は逃げてくれる筈や」
ピーツは作物ごとに出現する天敵の特徴を、咎人達にパッドで移して説明する。見たところ、良く見知った生物の姿でしかない。スズメ、カラス、そしてモグラ。
その群れの数が異様なだけで。
「ウチはこの装置で育成のコントロールをせなアカンからそっちには回れへん」
「それから、最大の問題は特に小麦の収穫の時や」
収穫可能になれば、ピーツは装置を止めて小麦の収穫をすると言う。この収穫の終わりが、天敵の退場となるわけだが。
「正味一人でやったら、大変な時間がかかるんよ。出来れば、手伝って欲しいわ」
が、その時は恐らく敵にとってもピークを迎える時間帯。守りが疎かになっては意味がない。
バランスがかなり大切になるだろう。
「以上や、この砂糖と小麦粉マジで急ぎなんや、ホンマな。頼むで……これはアイツら(天敵)とウチらの戦争なんや」
こんな真剣なピーツは初めて見たかも知れない。きっと、ピーツの依頼を受けた咎人はそう思うのだろう。
誰かの命がかかっていれば、彼女だって本気になるさ。
成功条件
| 条件1 | 作物(テンサイと小麦)を全て収穫を終える。 |
|---|---|
| 条件2 | 天敵を殺さない(シールドブレイクにとどめる) |
| 条件3 | - |
大成功条件
| 条件1 | テンサイの耐久値を50%以上残す。 |
|---|---|
| 条件2 | 小麦の耐久値を50%以上残す。 |
| 条件3 | - |
解 説
■基本ルール
作物が育ち収穫を終えるまで、天敵の群れから作物を護る。wave1~wave3(ラストwave)まであり、ラウンドが経つにつれて、天敵の状況が移り変わる。
作物は『小麦』と『テンサイ』があり、より防衛難易度が高いのは『小麦』。それぞれ、耐久値がある。
天敵のサイズは、一定のシールドダメージによりサイズダウン(群れの数の減少)する。
■各エリアと天敵の種類
並列して二種類の作物の畑がある。
・小麦畑
天敵は無限にわいてくる。
wave1(6R)『スズメの群れ』→wave2(6R)『スズメの群れ』・『カラスの群れ』→lastwave(収穫終了まで)『スズメの群れ』・『カラスの群れ』更に増加。
・テンサイ畑
天敵の数には限りがある。
wave1(6R)『モグラの群れ』→wave2(6R)更に数が増加→lastwave(収穫終了まで)更に数が増加。
■収穫に関して
ウェーブ2(計12R)が終わると、作物が実りこれを収穫しなければならない。これを一人で行う場合『小麦なら18R』、『テンサイなら12R』かかる。
小麦収穫はピーツが手伝う。他のPCが収穫を手伝うと、必要ラウンドが短縮される。
■天敵の種類
・スズメの群れ(サイズ4)
小麦へまっしぐらに飛んでいく、物量作戦。知性はそれなり、抵抗もそれなり。
カラスの群れ(サイズ3)
小麦以外に機械を操るピーツを襲うこともある。サイズを変えて、飛行することもある。知性は高いが、抵抗はそれなり。
モグラの群れ(サイズ2)
テンサイを地中から荒らす。知性はそれなりだが、抵抗が高い。シールドブレイクでビビって気絶、時間が立てばその場で復活。
■NPC
ピーツ
エルフの自称錬金術師。今回は、機械を操り作物を育てる模様。
マスターより
こんにちは、月宵です。
今回は、畑を天敵から防衛し、無事作物を刈り取りましょう。
一応このシナリオはクッキーネコちゃん達のシリーズと関係はありますが、前以てシナリオを読む必要は全くありません。
ただ、何故ピーツが今回あまりに真剣で、必死なのかは読むとわかるかも知れません。
長期戦になると思いますが、皆様なら沢山の実りをその目で見れると信じています。
因みに、作物は後に材料として使いますので、丁寧な扱いをお願いいたします。
それでは、御参加お待ちしております。
関連NPC
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- ピーツ(mz0033)
- 異能種|女
参加キャラクター
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- マイナ・ミンター(ma0717)
- 人間種|女
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- マリエル(ma0991)
- 機械種|女
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- 高柳 京四郎(ma0078)
- 人間種|男
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- 山神 水音(ma0290)
- 精霊種|女
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- 白花・C・琥珀(ma0119)
- 人間種|女
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- 葉山 結梨(ma1030)
- 人間種|女
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- 鳳・美夕(ma0726)
- 人間種|女
- リプレイ公開中




