- 召喚可能
-
このシナリオでは召喚を行うことができます。
召喚を装備しているキャラクター全員が召喚可能です。
オープニング
ファウンデーションの残骸を小さく砕かなければ、『角の都』が地図上から消える。
言葉で説明されてもその重さに実感を持つことは難しい。
「とにかくファウンデーションの残骸にベヒーモスを寄せるよ!」
宇宙戦艦の神であるベヒーモスを召喚したクルハ (mz0014)が船外にスピーカーで伝える声は『普通』に聞こえていて、その甲板に立つ氷堂アラタ (mz0055)も『普通』にしている。
本来、この空と宙の境界線は限りなく真空の環境にあり、宇宙空間という特殊な環境での活動を前提とした宇宙服を着用する必要があって、さらには無重力にしたって月の引力があってまともに動くことは難しい……はずなのだが。
「アルストロメリアの能力だ。この一帯、かなり広域の環境情報を書き換えている」
故に砕かれたファウンデーションの残骸は、まだふわふわと漂っている。
普通であればもう月に引っ張られてどんどん落下しているはずだが、アルストロメリアが残した巨大な結界が、この一帯での『生物の活動』を肯定していた。
「逆に言えば、こいつが切れたら残骸はすぐに月に落下し始めるし、俺たちは呼吸も会話もできなくなる。今回は時間との勝負だ。引き際を見誤るなよ」
アルストロメリアはファウンデーションと共にどこかに吹っ飛んでしまった。
死んだとしても復活できるのが簒奪者なのでひとまず心配は無用だが、アルストロメリアによる『引力の停止』の再発は期待できない。
彼女がどれくらいの間、この空間を維持できるのかもわからない。
わからないだらけの中でベストを尽くすしかないのだ。
「オービター・トランキルから送られてきたオートマトンか……! 飛行能力を与えられ、機動性能が強化されたタイプです! 姫様、お気をつけください!」
「案ずるな、マルギオン。この程度でやられる我らデミウルゴスではない」
マルギオンもシンクも飛行能力を持つ高機動型のデミウルゴスだ。
マルギオンは光の双刃で、シンクは腕に装着した剣翼符にから光弾を連射し、オートマトンを迎撃する。
「一体一体はさほどの強さではないが、無視し続けられるほど容易くもない。マルギオン、そなたはオートマトンの迎撃に専念せよ」
「しかし姫様、ここは危険ですよ!? 今はアルストロメリアのおかげで落下しないでいられますが、姫様もゼハイルも大気圏への再突入能力はありませんよね!?」
「ない。ので、途中であのベヒーモスとやらに乗せてもらうつもりだ」
「ノープランすぎませんか!?」
「おいちょっと待てえ~~~~!? 俺様も普通に落ちたら死ぬってことかあ~~!?」
オートマトンを鉄爪で引き裂きながらツッコミを入れたのはゼハイル=デミウルゴス (mz0091)だ。シンクは「そうだが?」という感じの顔をしている。
「てめえ、一方通行で帰ってくることもできねぇ装備を俺様に装着してたってことになるんだがあ~~~!? 馬鹿なのかよ、てめえはよおお~~~!?」
「未完成だからな。マルギオンたちが先に行ってるからまあなんとかなるかなと」
「ふざけんじゃねえよ、殺す気かああああ~~~~!?」
咎人に敗北を喫し、一度は戦場から姿を消したゼハイル。
色々あって、今はシンクの紅蓮城に身を寄せているようだった。
「第一なんでここで戦ってんだあ~~~? 何がどうなってるのかさっぱりわからねえぞ」
そう、全然わかっていなかった。
彼は『アッシー』としてシンクに使われただけであるからして、現状はおろか、作戦目標すらよくわかっていない様子だ。
ちゃんとわかってくれたら戦力になるかもしれない。
「ベヒーモスミサイル、一斉発射なのですっ!!」
宇宙船の形になったベヒーモスには武器も搭載されている。
ミサイルをファウンデーションの残骸に打ち込むが、なかなか頑丈で壊れない。
「なんか固くない!?」
「当然だろう。あれは元々は宇宙ステーションだからな。不動鉄、といったか。頑丈な専用の素材で作られている……と、無銘が説明していたはずだ」
クルハのツッコミにアラタが冷静に応じる。
そんなアラタも魔法を使って残骸に攻撃を続けていた。
『クルハさん、聞こえますか? サガルトです!』
「サガルト先生! 今すっごい大変なんだけど!」
『把握しています。これから増援を送りますが……状況が状況です。「召喚」の使用も許可されることになりました。上手く活用してください!』
「ちなみにサガルト先生の計算でもこれ止めないとやばいよね?」
『ヤバイです!!! むしろなんで今落ちてないのかわかんないですが!!!』
アルストロメリアが何とかしてくれたのだが、天獄界から見てるだけだとわけわからんというのはそれはそうだろう。
「とにかくなんとかやってみる! 簒奪者やデミウルゴスも手伝ってくれてるし!」
アラタにとってはどうでもよさそうではあるが、彼は彼でこの状況は望まないのだろう。
シンクはこれをよしとせず、彼女の従者たるマルギオンも同じであり、タクシー代わりに使われたゼハイルはよくわかっていない様子だが、少なくとも邪魔はしてこない。
『残骸さえ破壊できればオートマトンはいくら残っていても問題はありません。また、残骸も完全に消滅させずとも、ある程度の大きさまで砕くことができれば、大気圏への突入時に燃え尽きるはずです』
この戦いは、とにかくファウンデーションの残骸を破壊できるかどうかにかかっている。
「私からも、お願いします。どうか、この世界を……救ってくれませんか……?」
無銘が最後に告げた別れの言葉がリフレインする。
月の人々は、この夜空で何が起きているのかさえ知らない。
まだ何も終わっていない。本当の戦いは、きっとこれから始まるのだ。
「こんなところまで行こうと誘ったのは俺だからな。まあ、付き合おう」
それ以上の意味はないと強調するようにアラタは言う。しかし彼の動きに迷いはなく、
「この世界での共闘は、これで最後だろう」
何かが動き出すことを予感して、そのように告げた。
成功条件
条件1 | ファウンデーションの残骸を50%破壊 |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | ファウンデーションの残骸を80%破壊 |
---|---|
条件2 | 咎人の死者なし |
条件3 | - |
解 説
このシナリオでは「召喚」を使用できます。
シナリオの目的は「ファウンデーション66」の残骸を可能な限り破壊することです。
敵としてオートマトンが出現し咎人を攻撃してきますが、極端な話、オートマトンは1機も撃破せずともシナリオを成功させることも可能です。
単純に邪魔なだけであるため、「邪魔されない」のなら方法は問いません。
特殊な環境での作戦となりますが、「真空」に関してはアルストロメリアの能力により対策されており、会話や呼吸が可能、かつ肉体への悪影響はありません。
無重力空間では「命中と回避」の値が常に1/2となるペナルティを受けますが、「鬼鎧を装備している」または「飛行状態にある」場合、このペナルティを無視することが可能です。
また、ベヒーモスの甲板にて活動する場合、「無重力」を無効化できます。
(ペナルティなしでベヒーモスの上に立って戦うことが可能です)
戦場には足場となるベヒーモスの他、簒奪者やデミウルゴスたちが一時的な友軍として共闘します。
彼らは強力なキャラクターではありますが、それぞれ得意不得意は存在します。
その特性に寄り添うことができれば、より大きな戦力となるでしょう。
特に「ゼハイル」は何がなんだか状況からしてさっぱりわかっていないので、教えてあげないことにはほとんど戦力としてカウントできません。
シナリオ内での活動限界はアルストロメリアの術が切れるまでです。
術が切れると、咎人であっても宇宙空間での活動は不可能となります。
その兆候が見えた段階で限界となり、ベヒーモス船内に帰還する必要があります。
帰還できない場合は月に落下し、咎人であっても必ず死亡します。
これは簒奪者もデミウルゴスも同じことであり、彼らも宇宙空間に取り残されてしまえば無事に月に戻ることはできないでしょう。
この撤退は絶対的なものであり、仮にファウンデーションの残骸を破壊できていなくても、必ず帰還しなければなりません。
マスターより
ハイブリットヘブンをお楽しみいただきありがとうございます。運営チームです。
当シナリオはエピック「神無月ノ王」と関連する内容となります。
時間制限により死亡の可能性があるシナリオとなっていますが、特別にプレイングに記載がない限り、無理をせずに自動的に帰還を行うため、死亡のリスクは低くなっています。
環境が特殊ではありますが敵の強さ自体はさほどではなく、破壊目標であるファウンデージョン66も戦闘能力は持たないため、シナリオ自体の難易度は低めです。
また、シナリオ関連情報を記載した特設ページを公開予定です。
あわせてお楽しみください。
関連NPC
参加キャラクター
-
- 氷鏡 六花(ma0360)
- 精霊種|女
-
- 鐵夜行(ma0206)
- 剛力種|女
-
- リダ・クルツ(ma1076)
- 人間種|男
-
- 高柳 京四郎(ma0078)
- 人間種|男
-
- 躑躅(ma0256)
- 剛力種|女
-
- シアン(ma0076)
- 人間種|男
-
- アナルデール・ウンディーニ(ma0116)
- 人間種|女
-
- 小山内・小鳥(ma0062)
- 獣人種|女
-
- 魅朱(ma0599)
- 剛力種|女
-
- 三糸 一久(ma0052)
- 人間種|男
-
- 唯塚 あまぎ(ma0059)
- 人間種|男
-
- 更級 暁都(ma0383)
- 人間種|男
-
- マリィ=オネット(ma0016)
- 機械種|女
-
- 天魔(ma0247)
- 神魔種|男
-
- フリッツ・レーバ(ma0316)
- 剛力種|女
-
- ユーグヴェル・ミラ(ma0623)
- 異能種|男
-
- 川澄 静(ma0164)
- 精霊種|女
-
- マイナ・ミンター(ma0717)
- 人間種|女
-
- マリエル(ma0991)
- 機械種|女
-
- 鈴(ma0771)
- 神魔種|女
-
- 鳳・美夕(ma0726)
- 人間種|女
-
- 葉山 結梨(ma1030)
- 人間種|女
-
- アルティナ(ma0144)
- 神魔種|女
-
- 葛城 武蔵介(ma0505)
- 神魔種|男
-
- 白花 琥珀(ma0119)
- 人間種|女
- リプレイ公開中