オープニング
ここは神獣ドライマナの神体であり、また美しい景観の水の都と言われている。
都市のいたるところには水路が張り巡らされ、その一つ一つが召喚装置の魔法陣の役割を持つ魔法都市でもあり――
また、その水路は地下深く続き、行きつくところは地下水源である。
つまり、温泉が湧き出るその源へと通じているのだ。
しかし、表世界ではその水は枯れ果て、水路を瓦礫が塞いでいる始末。
裏世界では先の襲撃が原因で水が濁っており、こちらも不具合が発生中。
ここはなんとかしなければならないだろう。
さあ、デッキブラシを手に持て咎人よ!
水路を奇麗にし、水聖ドライマナの景観を取り戻せ!
水鉄砲でもバケツでもいい、水をまき散らせ!
ドライマナ清掃戦~夏の陣~の開幕である!
●表世界の場合
真夏の日差しの中、集まった咎人達はそれぞれの武器を持ち寄って集合していた。
どうやら今回は水属性武器が鍵となるようで、それっぽい見た目の武器がチラホラ見受けられる。
そしてなにより、水着の着用が推奨されてたからなのか、集まった集団はまるで夏休みを楽しむグループそのものである。
「せーーーーーーーーーーーのっ!!!」
メロディアは勢いよくバケツに入った水をまき散らし、水路を奇麗にしている。
表世界の水路は全く使われていないので、激しく汚れている状態だ。
「フフ……さながらシーズン前に行うプール掃除のようだね」
確かに鎖神のいう通りなのだが――その鎖神はと言うと、パジャモに水をぱしゃぱしゃかけて遊んでいた。
「えっと……お兄さんはなに遊んでるの……。あなたは真面目なキャラじゃなかったの……」
「フフフ……お言葉だがメロディア寮長。ここは楽しく掃除を行うべきだと、私は思うのだが。そのための水着ではないかな?」
「ぱじゃ!」
そう賛同するパジャモは水着どころか浮き輪を装備しているわけだが。ここ泳げるところないよ?
「そいつのいう通りだ、メロディア」
と、言いながら登場したのはシャルル。片手にはデッキブラシを装備し、やる気十分である。
「せっかくの機会だ。ここは楽しみながら作業に当たるべきだろう。全体の士気にも影響する」
「まあ、確かに……そうかも。シャルルにそんなこと言われるとは思ってなかったけどね……」
「――だが、勝負には勝つ」
シャルルはそう言ってデッキブラシを振り上げ、目の前を塞いでいる瓦礫に一撃を加えた。一瞬にして崩れ落ち、開通する水路。よく見ると、その先には僅かであるが、水が流れている。
「見ろ。どうやら温泉は完全に枯れてしまったわけではないらしい」
「そのようだね。恐らく瓦礫に塞がれて、流れが悪くなっていると見た」
つまり、進んでいけばその分だけ水量が多くなるということだろう。水源が残っていればドライマナは復活できる。
「じゃあ、水路を奇麗にしながら、瓦礫を壊して進んでいけばいいんだね?」
三人はやることを確認し、先へと進むのだった。
●裏世界の場合
同時刻の裏世界。
表世界と一緒にスタートしたが、こちらの世界では夜であった。
裏世界の神使はどうやら夜に活動するらしい。
幸いにして辺りには灯りがあるので、作業には支障なかった。
「狙い撃つ――降神の水!!!」
オーウェンは巨大な水鉄砲を撃ち、汚れた水を吹き飛ばしていく。その勢いはいうなれば高圧洗浄機。便利な道具である。
しかし勢いがありすぎて周りに水が飛ぶのが難点だ。
「おい! もっと静かにやれよ。こっちにまで水が飛んでくるぞ!?」
「おっと、すまない大牙くん。使い慣れない武器は威力の調整が難しくてな……だが、その為の水着だろう?」
オーウェンはそう言ってもう一発撃ち込んでいく。
確かに水着に着替えている為、気にならないが、もう少し周りに気を使って欲しいと大牙は思うのだった。
「ふふん? 彼は相変わらず細かい作業は苦手のようだね」
その様子を見て近づいてきたのはオクタヴィア。彼女はメロディアと同じようにバケツを持っているが、何故か――
「あんたはなんで二刀流なんだよ……?」
「ああ、これかい? 僕と言えば二刀流。ふふん? かっこいいだろう?」
水着に仮面、両手にバケツ。明らかに『かっこいい』からかけ離れている。それにその武器は二刀流にして使うもんじゃない……。
「時に、大牙。キミに向こうの瓦礫処理をお願いしたいのだけれども」
「いきなり呼び捨てかよ……。距離感間違えてないか……?」
「よくいわれる」
そう言って二人は奥へと進んでいく。水路と言えども、両サイドに足場となる場所があるので泳ぐ必要はない。おまけに傾斜は緩やかな下りなので、空を飛ぶ必要もないだろう。
しかし、ここで大牙は疑問を抱く。
「つーか、この水の流れ……。坂に逆らって登ってきているよな?」
「温泉だからだろう」
「それ、答えになってるか……?」
オクタヴィアの返答はともかく、不思議な力が働いているらしい。市長の話では水路は魔法陣の役割をしていると言っていたので、その影響なのかもしれない。
「さて、ここがその瓦礫だ」
目の前には大きな瓦礫の山が現れた。
「うわ……結構骨が折れそうだな」
「ガルワーズ都市連合が暴れてくれた結果だ。よし、撤去作業に取り掛かろう、大牙」
「だから呼び捨てやめろって……」
こうして、みんな作業をしながら先へと進んでいくのだった。
成功条件
| 条件1 | 表世界の水路を奇麗にする |
|---|---|
| 条件2 | 裏世界の水路を奇麗にする |
| 条件3 | - |
選択肢
| 選択肢1 | 表世界チームに参加 | 現在の人数 | 11 |
|---|---|---|---|
| 選択肢2 | 裏世界チームに参加 | 現在の人数 | 13 |
解 説
この作戦は2つの選択に分けて実行されます。
このシナリオは『寮対抗戦』ではありませんが、鏡神界の『表世界』と『裏世界』で競う内容となっております。
水聖都市ドライマナの水路を奇麗にし、最深部にあるろ過装置を作動させた世界が勝利となります。
誰かひとりが装置を作動させればよく、全員が最深部にたどり着く必要はありません。
ただし、水路を完全に奇麗にしてからろ過装置を作動させる必要があります。
競争する要素がありますが、勝ったからと言って報酬が増えるわけではないので、カジュアルに楽しむシナリオとなっています。
このシナリオに参加すると、参加者全員には交換用アイテム「修了証明書」が配布されます。
修了証明書を集めるとアイテム交換所で専用のアイテムと交換が可能です。
なお、当シナリオ以外でも配布されることがあります。
【特殊ルール】
このシナリオでは敵が登場しません。
途中、進路を阻む『瓦礫の山』など、攻撃によって破壊しなければならないオブジェクトがありますが、プレイヤー側がダメージを受ける要素は一切ありません。
よって、水着などのいわゆるおしゃれ防具を装備して行っても問題ありませんし、むしろシナリオに合った雰囲気で参加が可能です。
もちろん、水着以外の装備でも問題ありません。
ただし、このシナリオでは『汚れた水』というオブジェクトが登場し、このオブジェクトは水属性の攻撃でしかダメージを与えることはできません。
なので水属性武器を装備していくか、何かしらの水属性スキルを装備していくと良いでしょう。
このシナリオに合った装備は最新クエストである『ドライマナ召喚装置清掃戦』から取得できます。
選択肢1.表世界チームに参加
NPCとしてシャルル、メロディア、鎖神貴一が登場します。
選択肢2.裏世界チームに参加
NPCとしてオーウェン、オクタヴィア、焔城大牙が登場します。
詳しくは公開される特設ページをご覧ください。
マスターより
ハイブリッドヘブンをお楽しみいただきありがとうございます。運営チームです。
こちらのシナリオはエピック「境界の神獣」と連動する内容となります。
エピックをクリアしなくとも参加は可能ですが、併せてお楽しみいただけますと幸いです。
また、本シナリオの参加者全員には交換用アイテム「修了証明書」をプレゼントいたします。
関連NPC
参加キャラクター
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- 宵待 伽羅彦(ma0748)
- 人間種|男
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- フリッツ・レーバ(ma0316)
- 剛力種|女
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- 高柳 京四郎(ma0078)
- 人間種|男
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- 芳花・ジェフロワ(ma1238)
- 獣人種|男
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- 天魔(ma0247)
- 神魔種|男
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- 川澄 静(ma0164)
- 精霊種|女
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- マイナ・ミンター(ma0717)
- 人間種|女
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- 山神 水音(ma0290)
- 精霊種|女
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- 葉山 結梨(ma1030)
- 人間種|女
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- 更級 暁都(ma0383)
- 人間種|男
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- マリエル(ma0991)
- 機械種|女
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- 天野 イサナ(ma0022)
- 人間種|女
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- アルティナ(ma0144)
- 神魔種|女
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- サヴィーノ・パルヴィス(ma0665)
- 人間種|男
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- 魅朱(ma0599)
- 剛力種|女
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- 小山内・小鳥(ma0062)
- 獣人種|女
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- 鈴鳴 響(ma0317)
- 神魔種|女
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- 麻生 遊夜(ma0279)
- 機械種|男
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- 鳳・美夕(ma0726)
- 人間種|女
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- イサラ(ma0832)
- 人間種|女
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- 白綾(ma0775)
- 異能種|女
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- 白花・C・琥珀(ma0119)
- 人間種|女
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- 吉兆(ma0987)
- 人間種|男
-

- シアン(ma0076)
- 人間種|男
- リプレイ公開中






