オープニング

「「「　咎人修行プログラム？　」」」
　天獄界の訓練場に集められた咎人を前に、テーレ・リエーブル (mz0010)が宣言する。
「説明しよう！　咎人修行プログラムとは！　より効率的に咎人の戦闘能力を強化するために考案される、特別な訓練メニューのことである！！」
「よくわかんねぇけど、面白そうじゃねぇか！」
　と、またしても何も知らないパンダくん (mz0006)。
「修行……なんかスゴそうだけど、何するんすか？」
　同じく何も知らない焔城大牙 (mz0043)。
「そんな暑苦しいお題目になんで私を呼んだんだ！？」
　と、悲痛な叫びをあげるコルニ (mz0016)。
　そのほか集まった咎人らにテーレはいつものラジオ体操カードを配布する。
「今回の特訓メニューだが、実は完成していないんだ」
「確かにテーレさん、考案され『た』じゃなくて、考案され『る』って言いましたね」
「その通りだタイガーくん！」
「大牙なんすけどね」
「咎人の訓練だが、基本的には『イデア体の強化』が該当することはご存じだろう。つまり、皆の身体に追加でイデアエネルギーを上乗せすることで身体能力を強化したり、新たな神威を修得するわけだな。このイデア体の強化に使用するものはなーんだ？」
「EXPっすね」
　つまり、実は咎人というのは頑張って筋トレするだけではあんまり強くなれないのだ。
「もちろん、身体を動かす感覚、センス、戦闘経験、戦術と言ったものは机上の空論で済ますことはできない。実地訓練が全く無意味というわけではないし、訓練の中でイデア体が強化される――『EXPが獲得される』ことも良くある話だね。ここまではいいかな？」
　テーレは黒板を運んできて、そこに『新メニューの考案』と付け加えた。
「ざっくり、咎人は第三者――エネミーからイデアを奪ったり、イデア体同士で戦ったり、イデア体に戦闘経験を蓄積させることで『EXP』というリソースを得る。今回はその効率的なEXP獲得のため、新メニューを考案したい。コルニ殿を呼んだのはそのためだ」
「私自身が運動しまくるのでなければ、まあ構わんが……つまりEXPをより短期間で獲得できるような修行を考えろってことだろう？　誰がそんなこと言いだしたんだ？」
「グラジオラスだ」
「なんで？」
「彼女の名誉のために理由を明かすことはできないが、海の家で食べすぎたらしい」
「わはは！　太ったんじゃねーか！！」
　パンダが大声で笑いながら宣言すると、何とも言えない空気になった。
「咎人は基本的に体系が大きく変化することはないはずだが……なにせ『自己認識』の世界だからな。自己認識からして『ぜってー太ったな』と思うくらい、グラジオラスは暴飲暴食したってことになるんだが……」
「ノーコメントだ！！　私は少しくらい肉がついている方がいいと思っているよ」
（コメントしてるんだよなぁ……）
　ともあれ、なるべく楽に痩せ……ではなく、サクっとEXPを獲得できる修行方法を考えてそれぞれ実施し、のちに報告すべし、ということらしい。
「修行の方法ってなんでもいいんすか？」
「基本的には何でもありだ」
「パンダ最近釣りにハマってるから釣りしてていいか？」
「いいぞ」
「いいの！？　釣りって修行になってんのかよ！？」
「精神的なものでもいいんだよ。滝に打たれるとかね」
　それは『滝に打たれてるやつ単なる精神論だよね』って意味にも聞こえるよなあ……と、大牙はひそかにハラハラした。
「諸君らにはそれぞれ消費カロリーと取得EXPを可視化できるスマートウォッチを配布する。それを装着して修行を行い、のちに提出を行ってほしい。私からの説明は以上だ」
　解散となり、皆口々に「何する？」「ケーキバイキングとか行くか？」と修行なのかどうなのかサッパリな会話があちこちで行われている。
「おう、タイガー！　オメエはどんな修行をするんだ？」
　釣り具を持ったパンダくんがモフモフ歩いてくる。
「俺？　やっぱりパジャモに乗って飛行訓練するかなぁ……」
「オマエ……まじめか？」
「まじめだよ！　修行だって言ってるよな！？」
「何やってもEXP貰えるって言われてンだから、好きな事すりゃいいと思うぜ。オイラはあっちの方で釣りしてるから、孤独に耐えかねて命の危機を感じたら遊びにこいよな」
　バケツと釣竿を揺らしながら、パンダがモフモフ去って行った。
「とにかく、何やっても修行って扱いになるのか……つっても何すりゃいいんだ……」
　こういう時はまじめな方が苦労する。
　大牙は悩みながら「釣竿ってどこで借りるんだ」などとボヤくのであった。

成功条件

条件1	咎人修行プログラムに参加する
条件2	-
条件3	-

解　説

新シナリオ種別「レベリングシナリオ」の体験シナリオとなります。

レベリングシナリオ（【LV】シナリオ）では、参加料金が1/2となり、代わりにプレイング本文の文字数とリプレイの文字数も1/2となります。
参加費用は安くなりますが、獲得できるEXP、G、FAVORは変わらないため、キャラクター強化にお得なシナリオになっています。
【LV】シナリオは内容もシンプルになっており、基本的に難しいところもありませんので、サっと参加してサっと帰る、というカジュアルな遊びとなります。
詳細はシナリオマニュアルページをご確認ください。

今回のシナリオは「咎人が修行しているシーンを描写する」という内容です。
達成しなければならない目標なども特にありませんので、「修行」をテーマに自由に行動していただくことになります。
必ずまじめに戦闘訓練をする必要はなく、のんびり休日を過ごしたり、「これは修行なのだ」と言い張れるようになっていればなんでもOKです。
失敗する要素はなく、このシナリオは必ず成功しますが、【LV】シナリオであるため、「大成功」にはなりません。

このシナリオの舞台は「天獄界」となっています。
それ以外の異世界に向かうことはできません。
また、天獄界に所属・滞在しているオフィシャルNPCは、同行者として指定することができます。
【LV】シナリオは描写量も少なくなるため、あまり凝った描写や人間関係の進展は期待できませんが、「一緒に〇〇をする」といった指定は可能です。

マスターより

パンダ「ほい！　というわけで、【LV】シナリオだぜいっ！　報酬量も『多め』にしちゃったぜい！」
コルニ「そもそも失敗しない、お題にそってプレイングを出すだけだから、テーマノベルみたいなもんだな」
パンダ「シナリオ体験としては通常のには劣るんで、そこは期待しないで欲しいぜい！　でも短いんで早めにリプレイ公開できると思うぜ！あ、プレイング締切も短くしてみたんで気を付けてくれよな！」
コルニ「一応、もうちょっと中身濃い目の【LV】もあるんだろ？」
パンダ「そうだぞ！　今回はお気楽に参加できることに全振りしたけど、一応ちゃんとした目標のある【LV】とかも公開は可能なので、お楽しみにな！」