北極星
近藤豊
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シナリオ形態
ショート
難易度
Very Easy
判定方法
カジュアル
参加制限
総合600以上
オプション
参加料金
100 SC
参加人数
1人~1人
優先抽選
50 SC
報酬
500 EXP
10,000 GOLD
10 FAVOR
相談期間
1日
抽選締切
2022/09/25 10:30
プレイング締切
2022/09/26 10:30
リプレイ完成予定
2022/10/05
関連シナリオ
-
  1. オープニング
  2. -
  3. -
  4. 結果
  5. リプレイ

オープニング

 いつの頃からだろう。
 歌う事が、苦痛になったのは。
 
 かつて、歌は大好きだった。
 大きな舞台でも歌った事もある。
 多くの観客が立って拍手を送ってくれた。
 
 私には歌があれば、何もいらなかった。
 歌う事が、私のすべて。
 歌う事で、人を笑顔にできた。
 
 
 それが、いつからだろう。
 歌を『歌えなくなった』のは。
 
 他人から歌を歌っているように見えるだろう。
 だけど、私に言わせればそれは歌じゃない。
 口から音を発しているだけ。
 
 誰かが作った感情を貼り付けて、歌っているように見せている。
 偽物。
 すべてが偽物。
 
 だから、私は――。
 

「今日の仕事は、面白くないぞ」
 違法酒場スピークイージーのシーツは、あなたにそう言い放った。
 苦々しげな表情は、徹夜明けのブラックコーヒーを飲んだようだ。
 それでもあなたに依頼を持ってくる理由は、断り切れなかったからだろう。
 沈黙の中、あなたの手の中にあったグラスから音が鳴る。
「出勤する一人の女性を護衛して欲しい。女優じゃない。単なる場末のシンガーだ」
 シーツによれば、女性の名前はポーラスター。
 かつてはツインフィールズでも有数な歌姫として期待されていた。大きな劇場を歌一つで満員にし、彼女の歌声に癒される者は多かった。
 だが、人一倍輝くという事は、足元に影を落とす事。
 枕営業や脱税疑惑をメディアに流されたのだ。
 それはありもしないでっち上げのネタだったが、メディアにとっては部数を稼ぐ大チャンス。
 下世話な雑誌がポーラスターのプレイベートまで穿り返した。
「この世界じゃ、良くある話だ。商売敵を嵌めようとある事無い事打ちまける。真実なんかどうだっていいんだ。イメージ商売の側面もある仕事だ。負のイメージが付いたポーラスターを使う奴はいなくなっていった」
 しかし、それ以上に問題だったのはポーラスターの心だった。
 大好きだった歌に心血を注いでいた彼女に、メディアの攻勢は本当に辛かった。
 いつの間にか神経をすり減らし、眠れない夜が続いた。
 そして、ポーラスターは表舞台から姿を消した。今や、彼女が市民の話題に上る事はほとんど無い。
「そんな中、ファミリーの幹部が彼女を拾った。やましい思いは何もないぞ。歌う彼女のファンだったんだそうだ。少しでも歌を続けられるように、と場末の闇酒場を紹介したらしい」
 あなたは、そこで問いかけた。
 何故、場末の酒場なのか? と。
 シーツの回答は、更に苦々しい顔をあなたに浮かばせた。
「彼女がそこをいいと言ったんだ。できるだけ、人目を避けたいってな」
 人の、芸能の闇に触れたポーラスター。
 彼女の心は、軋み、壊れてしまった。
 人の目を嫌い、小さく小汚い違法酒場へ行き着いた。
 誰が聞いているかも分からない場所で、彼女は言われるがままに歌い続けている。
「それで、だ。何処かから嗅ぎ付けたのか、まだメディアの犬がポーラスターを嗅ぎ回っているらしい」
 酒場まで行き着いたポーラスターを、未だにメディアが追いかけている。
 ツインフィールズにも複数のメディアが存在する。三流ゴシップ誌のツインフィールズトリビューンもオカルト交じりのトンデモ誌として知られているが、双璧を為すのが芸能ゴシップを中心にある事無い事掲載している『ツインフィールズポスト』だ。
 ポーラスターを叩き始めたのもツインフィールズポストであり、その取材手法もストーカー紛いでプライベートまで丸裸にするという。
「ツインフィールズポストの記者が、ポーラスターをまた調べているらしい。確かに芸能人にプライベートはねぇさ。セレブは叩かれるのが仕事だ。だがな、ポーラスターのバックにはうちのファミリーがいるんだ。このまま好き勝手に書かれてポーラスターが潰れて見ろ。完全にうちのファミリーの顔に泥が塗られるぞ」
 シーツは、語気を強める。
 記者二人は店へ向かうポーラスターを待ち伏せして取材という名前のハラスメントをするようだ。
 あなたへの依頼はポーラスターを守りながら、記者達の取材を断念させる事だ。
「『市民が知りたがってる』? 『メディアの矜持』?
 ハッ! 連中が見ているのは、目の前を小銭と雑誌に取り上げたというクソみたいな優越感だけだ。必要なら実力行使だって構わねぇ。全部お前に任せる。尻拭いは俺達に任せておけ」
 

 待ち合わせの時間。
 あなたの前にポーラスターは、姿を見せる。
 赤いコートでヒールを履いたポーラスター。顔を隠すように頭からスカーフを被っている。
 これから、彼女は店へ赴いて歌う。しかし、あなたにはポーラスターが歌手には見えない。まるで生気を失った老婆のようだ。 
 ポーラスターは、舐めるようにあなたの一瞥する。
「…………行きましょう」
 挨拶もなし。
 いや、それどころか体調が不安になる程だ。目が死んでいる上、歌手とは思えない雰囲気だ。
 老婆は言い過ぎだが、一流だった面影は全くない。
 あの痩せて老け顔の女性が、本当に表舞台に立って歌っていたというのか。
 内心驚くあなただったが、ポーラスターは敢えて何も言わずに歩いている。
 その後を追うようにあなたは歩き出す。
 
 沈黙のまま、数分後。
 街角から行く手を阻むように、招かれざる男達がポーラスターの前へ現れた。
「ツインフィールズポストです。取材よろしいでしょうか?」

成功条件

条件1取材する記者を追い払う
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1ツインフィールズポストが二度と取材できないようにする
条件2???
条件3-

解 説

概要:歌姫ポーラスター。ツインフィールズでも有名だった彼女は、芸能ゴシップの前に表舞台から姿を消した。純真だった彼女にとって芸能の闇はあまりにも深すぎた。彼女はアンダーソンファミリーの幹部が支援して違法酒場で歌を続ける事になった。それが彼女が望んだ事。
だが、未だメディアがポーラスターを追い続ける。三流芸能誌『ツインフィールズポスト』の記者がストーカーのように追い続ける。このままではポーラスターは完全に心を閉ざしてしまう。違法酒場『スピークイージー』経由であなたにもたらされたのは、ポーラスターの護衛。邪魔する記者を追い払い、彼女を無事に店まで送り届ける。

敵:
ツインフィールズポスト記者 ×2
ポーラスターをつけ回す芸能記者。一人はインタビューを繰り返し、残る一人はカメラを構えて写真を撮り続けている。反論しても大抵は市民の代弁者やメディアの矜持などを言い訳に取材を続けようとする。彼らは暴力も怖くないと言っているが、あなたがアンダーソンファミリーの関係者だと知らない為、無駄に強気な態度を取っている。

備考:
・本シナリオはフリーアタック系シナリオになります。自由なプレイングが鍵となります。
・ツインフィールズポストは、かなりしつこい記者です。ただ、マフィアが絡んでいるとは気付いていない上、マフィア相手に喧嘩する度胸もありません。

マスターより

近藤豊です。
オルメタ一人依頼となります。歌姫ポーラスターに付き纏う芸能記者を如何に追い払うかが鍵になります。説得か、それとも実力行使か。仮に実力行使に出てもアンダーソンファミリーが万全に尻拭いをしてくれます。なお、隠された大成功条件ですが『記者達への対応』ではありません。
それでは、ホタテの小柱を肴にお待ちしております。

参加キャラクター

  • 川澄 静ma0164
    精霊種|女
リプレイ公開中

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