【三神祭・内部】美しき日々よ、我らの生き様よ
凪池シリル
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シナリオ形態
ショート
難易度
Very Easy
判定方法
エキスパート
参加制限
総合600以上
オプション
参加料金
100SC
参加人数
8人~16人
優先抽選
50SC
報酬
200 EXP
5000 GOLD
10 FAVOR
相談期間
4日
抽選締切
2021/05/15 10:30
プレイング締切
2021/05/19 10:30
リプレイ完成予定
2021/06/04
関連シナリオ
-
  1. オープニング
  2. 相談掲示板
  3. -
  4. 結果
  5. リプレイ

オープニング

 東京が常夜に包まれて、もう一年以上が過ぎている。
 闇夜の中、行われてきたのは僅かな抵抗と言えるような戦いばかりだ。
 かつての人混みも、溢れんばかりの物資もまだ、最早遠く感じる記憶の向こう。
 咎人たちの出現により反攻の目は僅かに見えてきたものの、この地にはまだ消えていった「当たり前」があまりにも多くて……──。
「あ」
 カレンダーを見て、また一つ、戦いの日々に埋もれていこうとする「当たり前」の記憶を、梅まろは思い出した。
 そう、かつてはそれもまた、当たり前のように繰り返されていく日常の一部だと信じて疑っていなくて。
 だから……もう、飽きたとさえ、思っていた。
 去年、あんなことになっていなければ……今年は別にいいかな、なんて考えていたかもしれない。
 でも。
「そうだよ! 今頃、ホントだったら──三社祭の季節じゃん!」
 浅草、浅草寺。そこにある煉獄機関の本部で、梅まろは立ち上がって声を上げた。
「ああ……まあ」
「そうだった、な……」
 暫くして返ってきたのは、消沈の声だった。そんなのもあった、だけど、と、思い出して余計に落ち込むような。
「いや、なんで諦めたような声出してるのさ、皆。だからさ、やろうって言ってるの。お祭り」
 そんな声に、梅まろは胸を張って続けてみせる。それに対する反応は……まだ、「は?」「正気か?」と言いたげなもの。
「あ、あのな。このガラガラの東京で祭って、ろくに人手もねえだろ!?」
「うん、だから、咎人って、あの人たち呼んでやるの。考えてみたら散々一緒に戦ってきてるのに歓迎会や交流会もろくにやってないじゃん」
「でも、今ここでバカ騒ぎ起こして、天獄機関が黙ってないでしょ!?」
「だからこそじゃん。見せつけてやろうよ。こんな結界で覆ったくらいで、わたしたちの東京は奪えない、わたしたちは折れない、ってさ」
 そのための咎人との共同祭。外周に守りを配備して、その内側でやればいい、と梅まろは説明する。そうして。
「だ、だけど、本当に本気で言ってるのか? そんなことにために……戦闘を起こすのか?」
 その問いに──彼女は一際、声を鋭く上げた。
「そんなことって、じゃあ、どんなことのために戦ってたつもりなのさ!」
 一喝に、その場にいた一同は目を丸くする。何故って、そんなの……と、今更のようなそのことが、しかし上手くはっきりと言葉に出来ずにいるうちに。
「生きる為なら、京都でも大阪でも行けばいいじゃん! ムカつく奴と喧嘩して、勝ち目無くても意地が張れればそれでいいわけ!?」
 彼女は叫ぶ。
 一年間、ずっと歯を食いしばって戦ってきた。
 皆頑張ってきた。それは分かってる。だけど……いつしか、心が摩耗して、戦うために戦ってないか。
「そうじゃなくて……この場所に、失いたくないもの、取り返したいものが、あるからじゃないの? わたしはそうだよ」
 命を懸けてこの土地のために戦ってきたのは、この場所に、愛するものがあるからじゃないのか。
「……だからさ。思い出そうよ。これが東京だ、わたしたちはこれを取り戻そうとしてるんだ、って」
 その言葉に、皆が顔を見合わせはじめた。その瞳が、とりどりに揺れる。そこに映るのは、それぞれが思い出す、在りし日の東京の姿なのだろう。
「でも、さ」
 それでもまだ、戸惑いの声が上がった。
「実際、やれるのかよ。三社祭って言ったって、皆避難してその三社の宮司さんや関係者もいないんだぜ? 勝手に社とか道具とか触るのはマズくないか?」
「う……」
 その指摘には、流石の梅まろも言葉を詰まらせた。ずっと慣れ親しんできたつもりで。それでも、実際実行するとなるとノウハウが足りない。それは事実で。元気づけるつもりでも、あまりにも目指すものと実態がかけ離れると、却ってそのギャップがショックになるかもしれない。
 ……でも、やっぱり、それで良いのか、と思う。出来ない理由を積み重ねて、仕方がない、と諦めて。それで本当に、失わずにいられるのだろうか。
 何かないのか。たとえ足りなくても、今の自分たちに出来る形で。
 何が、どうやったら。
 三社。宮司。神様とその関係者。咎人……──
「あっ!」
 閃いた。
「咎人さんたちの神様も三柱なんでしょ!? 今年はそれでやろうよ! この世界と向こうの世界が関わる今だから! むしろ今だからやる祭にしよう! 題して──【浅草三神祭】だよ!」



 かくして。梅まろの熱意に押される形で、というか最終的にはわりとノリと勢いで、【三神祭】は本気で企画される運びとなったのだった。なんだかんだ皆、やはり常夜の下での暮らしに鬱屈がたまっていたのと、ずっとくすぶっていた熾火が咎人たちの活躍で火をともし始めていたのがあったのだろう。
 そうして。
「屋台でも出し物でも練り歩きでも、とにかくお祭っぽい騒ぎが出来れば何でもいいから!」
 そう梅まろが言って、ノリで仮設されたステージに、今、ジィトは立っている。
「う、あ……」
 それは、生前役者だった彼が久しぶりに見た、「舞台上からの景色」で。全身の細胞が粟立って行くのを感じた。
 何となくで来てみてしまったが、今ここに立って──演じたい、その気持ちが自分から失われていないことを痛切に思い知る。
(……咎人としての戦いに、夜明けは……いつかは、来るのかな……)
 またいつか。役者として暮らすことが自分の日常になる日は訪れるのだろうか。
 なんのために戦うのか。
 失いたくないものは何なのか。
 それを思い出すべきはむしろ咎人かもしれなくて、これはそのいい機会なのかもしれない。
「……せっかくだから、こっちの神様のことが感じられる内容にしてくれ、なあ。一応アイシスクラスタだけど、俺はどうするかね……」
 気付けはジィトはすっかりその気分で考え始めていた。時間もないし、かつてやって演目の一部を短くまとめる形で……──
「……今宵、愛の女神の『愛し子』たる自分が演じさせてもらいますのは、さる、心を失いし騎士が『慈愛』を得る物語……──」
 つらつらと、即興で紡ぎながら前口上を演じてみる。
 まだ誰も居ない客席に向かってゆっくりと手を伸ばした。闇の中、でも確かに在る微かな光を掴もうとするように。

成功条件

条件1三神祭を楽しむ
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1三神祭を盛り上げる
条件2-
条件3-

解 説

梅まろの発案で、浅草周辺を使って「三社祭」ならぬ「三神祭」が行われることになりました。
本シナリオではお祭り本体として、出し物を演出する、或いは出し物を楽しんでいただくという事になります。
ステージで何か発表する、街道を使って神輿や被り物などをして歩いて盛り上げるなどし、
見物の方はそれらを、現地の人と交流しながら楽しむ、という事になります。
折角の交流という事で、こちらの三神、スサノオ・エゲリア・アイシスを意識させるような形にしてくれるといい、とのことですが、あまり深く考えず軽く触れる程度で構いません。
目的としては「東京に残る人、レジスタンス煉獄の人を元気付け、交流を深めること」「簡単に折れはしないと見せつけてやること」といった感じになります。
切欠こそ場所が浅草寺であり浅草三社祭の日程であるということですが、実際の三社祭に寄せることが目的ではありません。詳しく調べたりする必要はなく、むしろ肩の力を抜いて貴方方らしくこの祭りを演出し、この期間の限りでも東京の街を賑やかにしてください。そうしてこの時限りの賑わいを、見物側としても盛り上げてください。

どんな出し物があるか分かる方が見物側はやりやすいと思うので、掲示板設置の為にエキスパートにしています。ですが、判定はそこまで厳密にはしません。

NPCのジィトはアイシスクラスタとして「帝国の侵攻を受ける世界で、復讐に生きる亡国の騎士が逃亡中の幼子の王子を託され親戚領に届けるまでのドタバタ劇と切ない別れ」といったあらすじの短い芝居を演じます。不器用な騎士が歌う哀切籠った子守唄が見どころです。
というのは、三神感って言ってもこんなもんでいいよという単なる一例です。ジィト自体はスルーでも問題ありません。勿論、必要なら見物側としてこんなのがあると利用してもいいし、アレンジを加えて役として一緒にやってもらうのもOKです。

マスターより

はい、そんなわけで偶々日程がいい感じに被ってる気がしたという思い付きで、5/14~16の3日間限定プチ連動【三神祭】の音頭を取らせていただくことになりました。各世界厳しい状況が続きますが、不屈の精神でお楽しみいただければ幸いです。
祭そのものを楽しむものが【三神祭・内部】、外周を固め妨害してくる敵を撃退するものが【三神祭・外部】タグのシナリオとなります。
参加したいシナリオを探す際の参考にどうぞ。
シナリオ間に重複参加による制限はありません。あるタイミングでは戦い、あるタイミングでは楽しんでいる、そんな方もありでしょう。
では、推しのセンター曲(?)を聞きながらお待ちしております。

参加キャラクター

  • 如月 朱烙ma0627
    人間種|女
  • 椎名 亜蘭ma0518
    人間種|男
  • 桜庭愛ma1036
    人間種|女
  • カルム・ウィニーバーンma0379
    機械種|女
  • クラリス・ド・ラプラードma0056
    獣人種|女
  • 蓮花 彩羽ma0631
    神魔種|女
  • 白花 琥珀ma0119
    人間種|女
  • 佐藤 桜歌ma0034
    人間種|女
  • 物部 琉斗ma0551
    剛力種|男
  • 姫小路・由梨ma0849
    人間種|女
  • 花屋敷・らみma1044
    人間種|女
  • ケイウスma0700
    神魔種|男
  • リムナンテスma0406
    神魔種|女
  • 七掛 二夜ma0071
    獣人種|女
  • シアンma0076
    人間種|男
  • 高柳 京四郎ma0078
    人間種|男
リプレイ公開中

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