オープニング
●目的
咎人たちの活躍により、アース帝国の魔導アーマーの暗躍は未然に防がれた。
公王フォルテはその事実を国内向けに大々的に宣伝し、新たな協力者と共にこれからも侵略に対抗していくと述べて戦意高揚を図るのだった。
ビステ公国を攻めている二大部隊……装甲魔獣試験隊と魔導兵器試験隊の両方を退けた咎人たちは、国民たちにヒーロー扱いされ始めている。
そんな時だ。
「パス」
「嫌です」
「姫様だけでどうぞー」
「えぇい、腰抜けどもめー!」
咎人たちの戦いをモニターしていたフォルテは、その強さに惚れ込み自ら戦ってみたいと言い出したのだ。
一人だけでは寂しいから親衛隊も付き合えと命じたものの、彼らからはにべもない返事しか返ってこなかった。
唯一、フォルテに好意を持っているクレスだけはあわあわしながら中立の立場を取っていたが……。
「そもそも我らで勝てるわけないでしょう。彼らは戦車クラスの敵を撃破するのですよ?」
「そうそう。拳銃なんかじゃ勿論効かないだろうしバズーカだって有効になるかわかんねぇっすよ」
「実力に差がありすぎて訓練にもならないんじゃない? 時間の無駄無駄」
最年長のクール系青年、レガート・ソロ。
腰が低めのざっくばらん少女、アレグロ・シャープ。
お姉さんポジションの女性、フェローチェ・トーン。
これに最年少のクレッシェンド・スラーを加えた4名が公王親衛隊である。
正直に言えば彼らの言うとおりだ。咎人の実力は遊び半分で戦うようなものでは決してない。
特に彼ら親衛隊の仕事はフォルテを守ることであり、模擬戦とは言えわざわざ危険に飛び込ませるようなことは論外なのだ。
「嫌じゃ嫌じゃいーやーじゃー! イケメンや美少女たちとキャッキャウフフしたいのじゃー!」
「ひ、姫様がお怪我でもしたら大変です! 僕たちクビになっちゃいますよぅ!」
「怪我をせんで済むように訓練するのじゃろーが! それにうぬらの罷免権は妾にしかないわ! ……真面目な話、『アレ』の性能ももう少し探っておきたいでのう」
駄々をこねるフォルテにクレスはたじたじだったが、フォルテがふっと真面目な顔になったので思わず声を詰まらせた。
フォルテが口にした『アレ』とは、公王ビーステッドの家系に伝わる魔導具のことである。
ヒューマン・ビーストリング……略してヒュービーリング。歴代当主のみが着けることを許される秘宝だ。
初代当主が女神から授かったとされる伝説の魔導具であり、その当時からずっと加護を帯びたままとなっている。
フォルテ曰く『スイッチが入りっぱなしのMP3プレーヤーのようなもの』とのことで、獣人にしか効果を発揮せず、音楽のボリュームを上げ下げする感覚で潜在能力を引き出し高めてくれる効果があるそうだ。
しかし、大憲章の影響もあってヒュービーリングは真の力を発揮しているわけではない。
『身に着けると身体能力が強化される』というバフ効果はONになったままなので無効化されていないが、肝心の調節機能は封じられてしまっている。
今現在でも装備すればフォルテの戦闘力は咎人並みに跳ね上がり、そんじょそこらの敵には負けないが……これが潜在能力を100%引き出すで固定されているのか、50%なのか10%なのか不明なのだ。
いずれ大憲章を無効化できれば、フォルテは咎人をも凌ぐ戦闘能力を得られる可能性もゼロではない。
これを使った彼女の活躍もビステ公国が戦線を維持できている理由の一つである。
問題があるとすれば、体に無理をさせるので稼働時間が短いこと。そして時間切れになってしまった場合、まる一日くらいは筋肉痛で動きが大幅に鈍ってしまうことか。
コントロール不能のヒュービーリングに無理矢理身体能力を強化させている以上は仕方がないが、本人が強くなればそれだけ能力値の底上げにつながるし身体への負担も少なくなるだろう。
この影響に耐えられるのがフォルテしかいないため、彼女以外が使うことが出来ない魔導具となっている。
「そ、そこまでお考えだったなんて……流石は姫様です!」
「そうじゃろそうじゃろ。もっと妾を崇め奉るが良いぞ♪」
嫌味ではなく本心から感心しているのがクレスの凄いところである。
気分良さそうにニコニコするフォルテが、内心邪なことを考えているとも知らずに。
(くふふ。ヒュービーリングを使って不意を突けば、咎人にボディータッチや接吻くらいできるかもしれんしのう。性欲があるのが男だけだと思うでないぞ♪)
なんだか邪悪な気配がする。他の親衛隊3人は露骨に嫌そうな顔をするものの、逃げ切れないと察して腹をくくるのだった―――
咎人たちの活躍により、アース帝国の魔導アーマーの暗躍は未然に防がれた。
公王フォルテはその事実を国内向けに大々的に宣伝し、新たな協力者と共にこれからも侵略に対抗していくと述べて戦意高揚を図るのだった。
ビステ公国を攻めている二大部隊……装甲魔獣試験隊と魔導兵器試験隊の両方を退けた咎人たちは、国民たちにヒーロー扱いされ始めている。
そんな時だ。
「パス」
「嫌です」
「姫様だけでどうぞー」
「えぇい、腰抜けどもめー!」
咎人たちの戦いをモニターしていたフォルテは、その強さに惚れ込み自ら戦ってみたいと言い出したのだ。
一人だけでは寂しいから親衛隊も付き合えと命じたものの、彼らからはにべもない返事しか返ってこなかった。
唯一、フォルテに好意を持っているクレスだけはあわあわしながら中立の立場を取っていたが……。
「そもそも我らで勝てるわけないでしょう。彼らは戦車クラスの敵を撃破するのですよ?」
「そうそう。拳銃なんかじゃ勿論効かないだろうしバズーカだって有効になるかわかんねぇっすよ」
「実力に差がありすぎて訓練にもならないんじゃない? 時間の無駄無駄」
最年長のクール系青年、レガート・ソロ。
腰が低めのざっくばらん少女、アレグロ・シャープ。
お姉さんポジションの女性、フェローチェ・トーン。
これに最年少のクレッシェンド・スラーを加えた4名が公王親衛隊である。
正直に言えば彼らの言うとおりだ。咎人の実力は遊び半分で戦うようなものでは決してない。
特に彼ら親衛隊の仕事はフォルテを守ることであり、模擬戦とは言えわざわざ危険に飛び込ませるようなことは論外なのだ。
「嫌じゃ嫌じゃいーやーじゃー! イケメンや美少女たちとキャッキャウフフしたいのじゃー!」
「ひ、姫様がお怪我でもしたら大変です! 僕たちクビになっちゃいますよぅ!」
「怪我をせんで済むように訓練するのじゃろーが! それにうぬらの罷免権は妾にしかないわ! ……真面目な話、『アレ』の性能ももう少し探っておきたいでのう」
駄々をこねるフォルテにクレスはたじたじだったが、フォルテがふっと真面目な顔になったので思わず声を詰まらせた。
フォルテが口にした『アレ』とは、公王ビーステッドの家系に伝わる魔導具のことである。
ヒューマン・ビーストリング……略してヒュービーリング。歴代当主のみが着けることを許される秘宝だ。
初代当主が女神から授かったとされる伝説の魔導具であり、その当時からずっと加護を帯びたままとなっている。
フォルテ曰く『スイッチが入りっぱなしのMP3プレーヤーのようなもの』とのことで、獣人にしか効果を発揮せず、音楽のボリュームを上げ下げする感覚で潜在能力を引き出し高めてくれる効果があるそうだ。
しかし、大憲章の影響もあってヒュービーリングは真の力を発揮しているわけではない。
『身に着けると身体能力が強化される』というバフ効果はONになったままなので無効化されていないが、肝心の調節機能は封じられてしまっている。
今現在でも装備すればフォルテの戦闘力は咎人並みに跳ね上がり、そんじょそこらの敵には負けないが……これが潜在能力を100%引き出すで固定されているのか、50%なのか10%なのか不明なのだ。
いずれ大憲章を無効化できれば、フォルテは咎人をも凌ぐ戦闘能力を得られる可能性もゼロではない。
これを使った彼女の活躍もビステ公国が戦線を維持できている理由の一つである。
問題があるとすれば、体に無理をさせるので稼働時間が短いこと。そして時間切れになってしまった場合、まる一日くらいは筋肉痛で動きが大幅に鈍ってしまうことか。
コントロール不能のヒュービーリングに無理矢理身体能力を強化させている以上は仕方がないが、本人が強くなればそれだけ能力値の底上げにつながるし身体への負担も少なくなるだろう。
この影響に耐えられるのがフォルテしかいないため、彼女以外が使うことが出来ない魔導具となっている。
「そ、そこまでお考えだったなんて……流石は姫様です!」
「そうじゃろそうじゃろ。もっと妾を崇め奉るが良いぞ♪」
嫌味ではなく本心から感心しているのがクレスの凄いところである。
気分良さそうにニコニコするフォルテが、内心邪なことを考えているとも知らずに。
(くふふ。ヒュービーリングを使って不意を突けば、咎人にボディータッチや接吻くらいできるかもしれんしのう。性欲があるのが男だけだと思うでないぞ♪)
なんだか邪悪な気配がする。他の親衛隊3人は露骨に嫌そうな顔をするものの、逃げ切れないと察して腹をくくるのだった―――
成功条件
条件1 | フォルテ+親衛隊と模擬戦をする |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | フォルテからのセクハラを全て回避する |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
・当シナリオでは召喚及び召喚スキルは使用不可能となっております。ご注意ください。
・封魔界アルビオン、ビステ公国首都にある演習場が舞台です。
・フォルテの提案で模擬戦をしたいということになり、フォルテ+親衛隊4人、計5人と戦うのが目的です。
・訓練第1段階はフォルテたちは銃火器で武装し攻撃してきますが、咎人の皆さんには全く及びません。こちらはさらっと流す感じで描写されます(登場人物が多くなりすぎるので)。
・訓練第2段階がメインで、フォルテが国宝を持ち出し1人で戦います。
・国宝のヒュービーリングを用いるとフォルテの能力が咎人の皆さん並みに強化されます。長くは続きませんが、舐めていると痛い目を見るかも?
・ヒュービーリングの他にも、第2段階では巨大な盾が付いたパイルバンカーを持ち出します。こちらは能力が完全に封じられており、ただただ硬いだけの武装となっています。
・いくつかのペアやグループを組んで分かれていただけると話をスムーズに進められるかも知れません。
マスターより
皆さんこんにちは。積極的な女の子は好きですか? 私は好きです西川一純です。(隙あらば自語り)
魔を封じられ代わりに科学が発展した世界。しかしかつての魔導具たちはアルビオンの各地で目覚めの時を待っています。
そんな物を半ばセクハラ目的で持ち出すフォルテもどうかとは思いますが、一人の年頃の女の子としても振る舞いたい様子。
邪な目的は避けつつ、彼女自身が強くなる手伝いをしてあげてください―――
参加キャラクター
-
- 金路(ma1384)
- 獣人種|男
-
- 小山内・小鳥(ma0062)
- 獣人種|女
-
- シアン(ma0076)
- 人間種|男
-
- 氷雨 累(ma0467)
- 人間種|男
-
- アナルデール・ウンディーニ(ma0116)
- 人間種|女
-
- 不破 雫(ma0276)
- 人間種|女
-
- ザウラク=L・M・A(ma0640)
- 機械種|男
-
- フィリア・フラテルニテ(ma0193)
- 神魔種|女
- プレイング締切間近
- 2023/03/22 10:30