- 召喚可能
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このシナリオでは召喚を行うことができます。
召喚を装備しているキャラクター全員が召喚可能です。
オープニング
クエント公国を侵攻中の帝国軍部隊が、よろめきながら勢力圏内へと帰ってきた。
『脱落した機体はありませんでしたが、それ相応の損害は被りました』
巨神機部隊を率いるユウキは機体の中より無線を介し、ズロイ(mz0063)に報告する。
『お疲れ様でした。初戦で全機が帰還できたわけですから、見事な手腕ですよ』
ユウキやパイロット達の手腕を褒めるズロイの前を、機体の各所に損傷を帯びた巨神機の群れが通り過ぎていく。
この部隊はユウキが隊長を務める巨神機部隊で、初期の段階からズロイと行動を共にしていたが、パイロット達はいずれも実戦経験のない新兵ばかりだった。
そのためズロイはパイロット達に訓練を命じ、実戦への投入が可能な練度になるまで温存していた。
しかし増援として送り込まれた『ゼラー隊』の独断専行で状況が変わる。
勢いに任せて攻め込んだ『ゼラー隊』は咎人達の迎撃を受け、全ての機体が撃破された。
その結果現地で孤立した『ゼラー隊』の退路を確保するため、帝国軍は温存していた巨神機部隊を投入する羽目になった。
「帰還したパイロット達には休息を取らせて下さい。その間に機体の修理と補給をお願いします」
ズロイは各所へ指示を出していくが、もう一つやることがあった。
「ではお話を伺いましょうか」
ズロイは後ろにいる『ゼラー隊』隊員達へと向き直る。
「俺達に仕事をさせて後ろで優雅に寛いでるジジイが偉そうに――」
言いかけたホセはズロイに胸倉をつかまれ、そのまま地面へと引き倒される。
「「「隊長!」」」
ゼラー隊が駆けつけようとしたが、いつの間にか周囲に無数の従魔達が展開し、隊員達へ武器を向けていた。
ズロイをホセは振りほどこうとするが、すさまじい力で押さえつけられ身動きがとれない。
「てめえ、ただのジジイじゃ……」
「私も仕事をしていますよ。ここから先は訓練内で『お話』しましょうか」
この後、訓練名目でズロイと交戦した『ゼラー隊』は何度も打ち倒され、そのまま全員が謹慎処分となった。
「修理する機体を増やさないで下さい」
なおズロイも整備兵からお叱りを受けていた。
●後始末
咎人達の協力で『ゼラー隊』を撃退できたポルタ・A・クエント(mz0139)は、『ゼラー隊』に突破された防衛線の再構築を進めていた。
その中でポルタは『ゼラー隊』が襲った村にも立ち寄る。
この村は周囲と比べて規模が大きいものの戦略的な価値は低く、本来なら攻撃を受ける場所ではなかった。
村人達より話を聞いていた兵士達が、ポルタに詳細を報告する。
兵士によると、先日この村の中央を『ゼラー隊』の駆る巨神機達が真横に並んだ状態で通過し、進路上の建物がまとめて破壊されたという。
「何を考えているのですか」
ポルタは『ゼラー隊』がやらかしたことに頭を抱える中、兵士の話はさらに続く。
『ゼラー隊』の巨神機達が去った後、今度は多数の戦車群と共に初老の男性が陳謝に訪れたらしい。
初老の男はズロイと名乗り、村の各所に複数のコンテナを置くと村人達にその内容を説明し、そのまま立ち去ったという。
「破壊された建物の再建費用と、村人達への迷惑料代わりだと言っていたようです」
罠の可能性もあったため、村人達はコンテナに近寄ろうとせず、まだ中身を確認していないようだ。
「念のため村の外まで運び出しましょう。住民達の避難誘導も頼みます」
ポルタは兵士達に指示を飛ばし、自身も『ケトス』に搭乗してコンテナの運び出しを進める。
クエント公国で巨神機を動かすことができるのは今のところポルタだけで、後は魔導アーマーを動かせる者が数名いる程度だ。
人気のない場所まで運び出した後、ポルタの動かす『ケトス』は周囲に戦車を配した状態で、コンテナの1つを開ける。
中にあったのは――。
「何と言いますか、宝の山ですね」
ポルタの言葉通り、コンテナの中には貴金属や宝石がうずたかく積まれていた。
「こちらには食料が積み込まれていました」
別のコンテナを開けた兵士は、その一部をポルタの前まで運んできた。
兵士の抱える袋の中には、様々な種類の食材が顔を覗かせている。
「残りも調べて下さい。その間に増援を呼びましょう」
危険がないと判断したポルタは、直ちに天獄界との連絡を取り始める。
●依頼
ポルタからの連絡を受け、天獄界よりヒー・リショナー(mz0073)が先行し現地に到着する。
現地でポルタより話を聞いたヒーは、コンテナを置いた人物に心当たりがあった。
「初老の男というのは、ズロイのことでしょうね」
ヒーの言葉に、ポルタは先日『ゼラー隊』を撃破した時に現れた人物を思い浮かべる。
「食材に毒は入っていないはずです。ズロイは住民達の犠牲をおさえる傾向がありますから」
――世界を破壊することに変わりはないが、その直前まで可能な限り人々は生かす。
ヒーは闇掟界オルメタで相対した時、ズロイが見せた一面をポルタに語る。
ヒーの言葉を裏打ちするように、食材の確認を終えた兵士達より毒はないとの報告が届く。
「炊き出しはどのような料理を出す予定ですか?」
ヒーがポルタや兵士達に確認したところ『カレー』という答えが返ってきた。
少なくともクエント公国でカレーはありふれた料理の1つで、材料や作り方もヒーが良く知るものだった。
「その料理なら、私達咎人も炊き出しに協力できると思います」
ヒーとポルタ、現地の兵士達はなおも話し合いを続け、ヒーはその内容を天獄界に報告した。
ヒーの報告を受けた神官は、咎人達への依頼斡旋に動き出す。
――村が破壊されたので、後片付けと炊き出し要員の咎人達を求む、と。
●注意事項
今回村や周辺の警護はポルタの部隊が行っているので、皆様が周辺警護に専念する必要はありません。
原則として片付け作業は召喚ユニットに乗って行うこと。
召喚ユニットが装備する武器のうち剣をスコップ代わりに使う、ドリル状の武器で瓦礫や廃材を細かくするなど、装備する武器を使っての片付け作業となります。
なお攻撃系、特に範囲攻撃スキルの使用は厳禁です。
瓦礫や廃材は村の南東部に仮置き場があるので、そこに運んでください。
カレーを作り人々に配布する際は、召喚ユニットから降りて活動しても問題ありません。
途中で機体から降りて一緒にカレーを食べる、休憩するなどの行動はOKです。
ただし炊飯専念などはマスタリング対象となります。
●カレーの作り方(一例)
全員分のカレーを作るために必要な調理器具、寸胴鍋、大量の水といったもの(カレールー含む)は全て用意されている。
大人数の分を作る必要があるので、食べられないところ(ニンジンのヘタの部分、タマネギやジャガイモの皮、じゃがいもの芽など)を除去して、適当に具材をぶった切って寸胴鍋に入れて煮込み、最後にカレールーを入れてかき回せば完成する。
成功条件
| 条件1 | カレー作りを手伝った |
|---|---|
| 条件2 | 建物の残骸や瓦礫の片付けを行った |
| 条件3 | - |
大成功条件
| 条件1 | 作ったカレーを村にいる人々全員に提供できた |
|---|---|
| 条件2 | 建物の残骸や瓦礫をすべて撤去できた |
| 条件3 | - |
解 説
●目標
破壊された村の片付けを行う
カレーを作り、人々に配る
失敗条件:目標達成から逸脱する行動をとるor攻撃系(特に範囲攻撃)スキルを使う
登場
ヒー・リショナー
今回の増援。皆様の指示に従う。使用スキルはヒール、緊急障壁。
ポルタ・A・クエント
クエント公国当主。従魔を退治出来た後の処理は引き受ける。
兵士達
ポルタが指揮する部隊。村人達の防衛や周辺の封鎖を引き受ける。炊き出し用の料理作成も実施中。
村人達
この村で暮らす住民達。下記見取り図「◎」のところに集まっている。
ズロイ
帝国軍部隊に味方する簒奪者。村に『迷惑料』を残したが本人はこの場にいない。
状況
クエント公国内に存在する村の一画。現地時刻は正午で快晴。
中央部分に残骸が散らばっているので、後片付けが急がれる模様。戦闘は一切発生しない。
炊き出しは下記見取り図の「◎」のところで実施予定。「ただ全体を俯瞰」「ただ周囲を警戒」など依頼内容を行わないプレイングは原則却下。
以下簡易見取り図。1マスあたり10×10sq。皆様は下記見取り図内のどの位置からでもスタートできる。重複可。
↑北
ABCDEFGHIJKLM
1 ■ ■◎◎◎■■■ ■
2 ■■ ■◎ 食食食食■
3 ■■
4※※※ ※ ※
5※ ※※※※ ※※※※※
6 ※※ ※※※
7■ ■ ■■ ■■■
8
9■■■ ■■■ ■■■廃廃
■:建築物。高さ5m程度。脆いため上に乗ることはできない。
※:建物の残骸。
廃:仮置き場。片付けで出たゴミや瓦礫はここに集めればいい。
◎:調理場:炊き出し用の料理を作る場所。供給場所も兼ねる。調理用の厨房や食器類、テーブルといった器材も完備。
食:住民達が食事をする場所。皆様も利用できる。椅子も完備。
●支給品
・軍手
・スコップ、シャベル
・飲み物
・模造紙
・筆記用具
マスターより
先日は『ゼラー隊』撃退へのご尽力ありがとうございました。
今回戦闘は一切発生しません。
後片付けですが例えば「巨神機を使って●●~●●の範囲にある瓦礫を撤去する」等の行動をプレイングに書いて下されば、基本的には達成扱いとします。
料理を手伝う場合は調理向きのスキルを使う、アクをとるなど手間をかければより美味しくすることも可能です。
食べさせる人数が多いので、具材に工夫を加え特色のあるものも用意することも可能ですが、あまりにまずいものを作ってしまった場合は責任を持って製作者が完食して下さい。
炊き出しを受ける住民達はパンでカレーを食べるため、米を炊くことや住民達へ米食を勧める必要はありません。
関連NPC
参加キャラクター
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- 麻生 遊夜(ma0279)
- 機械種|男
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- 鈴鳴 響(ma0317)
- 神魔種|女
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- 高柳 京四郎(ma0078)
- 人間種|男
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- 更級 暁都(ma0383)
- 人間種|男
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- 川澄 静(ma0164)
- 精霊種|女
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- 白玉 纒(ma0300)
- 機械種|女
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- 伊藤 毅(ma0538)
- 人間種|男
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- 鳳・美夕(ma0726)
- 人間種|女
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- モルディウス(ma0098)
- 神魔種|男
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- 歩夢(ma0694)
- 人間種|男
- リプレイ公開中







