草原国解放8 我らは後手を踏み抜いた
柏木雄馬
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シナリオ形態
ショート
難易度
Hard
判定方法
エキスパート
参加制限
総合600以上
オプション
  • EX
参加料金
150 SC
参加人数
4人~10人
優先抽選
50 SC
報酬
500 EXP
10,000 GOLD
10 FAVOR
相談期間
4日
抽選締切
2023/11/19 10:30
プレイング締切
2023/11/23 10:30
リプレイ完成予定
2023/12/05
関連シナリオ
  1. オープニング
  2. 相談掲示板
  3. -
  4. -
  5. -
EXシナリオ
このシナリオはEXシナリオに設定されています。
参加料金が加算されていますが、リプレイの文字数が下限、上限共に2倍となります。

オープニング

 作戦開始+24hour── 騎兵のみで編成されたフェルディナント卿指揮下の決戦部隊別動隊は、人馬三日分の食料を腰兵糧とし、ザバラール川上流渡河点を越えて東岸へと進出した。
 彼らの作戦目的は、中流渡河点を渡った決戦部隊本隊を迎撃に出るであろうオーク鬼部隊主力を、本隊との交戦中に側面から急襲することであった。けれども、別動隊はザバラール川西岸地域において──即ち、上流渡河点に到達する以前、移動中に敵の斥候と思しきゴブリン小鬼の接触を度々受けていた為、戦略的な奇襲は不可能と判断。今は本隊との合流を優先し、ザバラール川から少し離れた地域を、川に沿って北上している最中であった。
(果たして、このまま何事もなく本隊と合流できればいいが……)
 別動隊に所属する捜索・騎兵隊長、エドガール・ノエ・ゼガン。彼は馬上にて不安を拭い切れずにいた。彼はザバラール川を左手に見て進む別動隊の、前方・行く手から南東側に掛けての140度の範囲へ7本の哨戒線を設定し、それぞれ2騎3班編成による三段索敵を部下たちに行わせていた。咎人経由で本隊から報せられた最新の報告によれば、オーク鬼らの駐屯地から騎兵の姿が消えていたとの事。所在不明となったかの存在が、『戦場の霧』の向こう側から彼の胃を傷めつけていた。
(このまま……このまま敵に見つからずに本隊と合流できさえすれば、例え奇襲を受けようともどうとでも対処できる。逆に敵騎兵の所在を掴むことが出来れば、まだ敵本隊を戦術的に奇襲出来る目も残る……)
 しかし、そんなエドガールの願いは叶わなかった。索敵に出した部下たちから次々と、通信魔法による報告がもたらされ始めたのだ。
「第3哨戒線第1班より報告。我、斥候と思しきゴブリン狼騎兵2騎と遭遇。撃退に成功せり」
「第4哨戒線第1班……」
 見つかったか…… 然程期待していたわけではないが、エドガールは内心で大きく落胆した。まだ別動隊が見つかったわけではないが、敵はこちらが渡河する前からその存在を認識し、こちらの戦力も把握済み。一度見失った部隊を再発見した、と判断するだろう。
(敵が『こちらが豊富な別動隊を東岸に展開している』と誤認してくれれば……いや、流石に願望が過ぎるか)
 エドガールは直属の通信兵を引き連れ、別働隊指揮官のフェルディナント卿の元へと馬を走らせ、自分たちが再び敵に捕捉された事を伝えた。
 フェルディナントはそうか、と頷いて、全別動隊に対して前進速度を上げるよう、命令を発した。

 作戦開始+26hour── 別動隊が道程の半ば辺りに達した頃である。哨戒線1番──即ち、別動隊の進路上の索敵を行う隊から、前方4里に湿地帯が広がっている、との報告が入った。
「湿地帯!? 馬鹿な!」
 報告を聞いたエドガールは、思わず部下の前で驚きの声を上げてしまった。
 驚いた上官を見て驚く通信兵の前で、慌てて態度を取り繕う。
(……確かに、この辺りの──ザバラール川東岸部を直接、偵察した者は誰もいなかったが……それでも、遊牧民たちに聞き取りを行い、地形に関する情報は収集していたはずなのに……)
 そう、彼はこの辺り──ザバラール川東岸の一部が、雨季には湿地になることは承知していた。だが、その位置は本来、もっと北側であるはずだった。
(……南の山岳部に降る雨の量が例年よりも多かった? それで例年よりも湿地帯の面積が広がった……?)
 遊牧民たちが同行していれば、或いは直接訊けたかもしれない。だが、この別動隊に彼らはいなかった。『持たざる者』たちが『でしゃばる』事──戦場に出ることを嫌うフェルディナント卿に配慮したからだ。
 全てが裏目に出てしまった──エドガールは臍を嚙みつつも、即座にフェルディナント卿の元へと向かった。
 彼の報告を受けた司令部の幕僚たちは誰もがその顔を蒼くした。
「まずい……まずいぞ、この地形は……」
「今、敵に襲われたりしたら……」
 別動隊の西側にはザバラール大河が流れている。そしてき、北側には湿地帯──即ち自分たちは今、コーナーの隅に自ら向かっていっている。
「進路を東北東へ。すぐにこの地域から離脱する」
 フェルディナントの命令に、通信兵の大声が重なった。
「第二哨戒線の定期連絡がありません……! 第三哨戒線もです!」

 同刻、戦場のずっと後方に位置する拠点タイカン── この地に咎人たちが設置したゲートに、上流渡河点南東の森、その奥にある敵の狼煙台を占拠しに行ったモブ咎人たちが死に戻って来た。
 全員ではない。かの地て得た恐怖に『使いもの』にならなくなった者、超過被害によって『忘却』してしまった者たちは再びここへ戻っては来れなかった。彼らのリーダーもまた、生きたまま全身を切り刻まれた記憶に戦意を根こそぎ奪われていたが……それでも、勇気と義務感を総動員して、森で何があったのか、報告する為に聖樹界へと帰って来ていた。
「森の中に敵の新手が潜んでいた。全身黒づくめのオーク騎兵──『オーク黒騎士団』だ……!」

 中流渡河点砦でその報告を受けた咎人『軍曹』が奥歯を噛み締める。
 『軍曹』は以前、ロンデニオン要塞攻防戦時に、かの敵と遭遇していた。エドガールらやシヴェイ部族と共に要塞外の偵察任務中、拠点としていた村を襲撃した敵こそが──

 別動隊は、索敵班の通信が途絶した東側を警戒しながら、東北東へ向けて進む。
 だが、最初の襲撃が仕掛けられたのは……その東側でなく、南側だった。
「南から敵! 敵が南側から突撃して来ました……!」
「諸侯連合騎兵隊、壊滅! シュミット伯爵戦死! ハンス男爵隊、壊走! 敵は黒づくめのオーク騎兵です!」
 別動隊は隊列の最後方から喰われた。自分たちが来た南側から敵が現れるとは思ってもみなかったのだ。
 敵は逃げ散る諸侯軍を無視して北上を継続。中段に位置していた聖王国軍重装騎兵隊がどうにか転回と展開を終えるも、状況、利あらず……
「重装騎兵隊より通信! 『殿軍を引き受ける。決戦部隊の武運を祈る』……以降、応答ありません……!」
「……一目散に前へと駆けろ! 彼らの犠牲を無駄にするな!」
 残るフェルドランスとポワレ、二つの精鋭騎士団は、虐殺の場と化した戦場を後に東へ走り…… しかし、その前方に、自分たちより数の多いオーク騎士団が現れて……
「正面突破だ! 喰い破れ!」
 逃げ道を塞がれた、と皆が怯むより早く、フェルディナントが突撃の指示を出す。怯えかけていた騎士たちはその号令に修羅の顔を取り戻し……優勢な敵のど真ん中を食い破って背後へ抜ける。

 同刻。中流渡河点── 東岸へ全部隊の展開を終えた決戦部隊主力の元へ、東方のオーク駐屯地を監視中の咎人から報告が入った。
「これまでのんびりと待機していたオーク歩兵が慌ただしい動きを見せ始めた。ようやく決戦部隊本隊の渡河に気が付いた模様──」

成功条件

条件1次回以降、決戦が有利になるように各部隊を行動させる
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1今回で、今後の草原国解放を決定づけるような大勝を治める
条件2-
条件3-

解 説

1.状況

(『マスターより』へ)


2.今回の戦略マップ

 現在は作戦開始後+36hour(二日目正午)
 1時間で歩兵は約1マス、騎兵は約2マス移動が可能(ただし、軽装>重装、オーク>人間、部隊数少>多 で優速)
 日没は午後6時


 ┌───中流渡河点(浮橋×2架橋済み)
 │ 川  
 │ 川   ┌オーク駐屯地:オーク歩兵隊×6(中流渡河部隊野営地へ向け行軍開始)
 │ 川   │      &オーク半牧半兵×2
砦└→川 ☆ └───→◎   【オーク放牧エリア】:半牧半兵×2(徴兵中)
   川 ↑
↑  川 └中流渡河部隊野営地
   川
渡  川
河  川
点  川   
砦  川
駐  川 湿
留  川 地
歩  川 帯┌オーク軽装騎兵隊×5現在地(上流渡河部隊突破地点)
兵  川  ↓
部  川 ┌○☆←上流渡河部隊現在地
隊  川 ●←オーク黒騎士団(重装騎兵)×2現在位置
×  川 ×←聖王国軍重装騎兵隊・壊滅
2  川 ×←諸侯連合騎兵・壊滅
   川 ││
   川 ││
 ┌→川─┘│
 │ 川 ┗森          △←カルスト台地
 │ 川 ↑
 │   └─オーク黒騎士団進路  
 └上流渡河点     南山地



3.味方ユニット

●上流渡河点部隊

・戦力
 重装騎兵隊
  フェルドランス騎士団×1.5(フェルディナント卿、エドガール)
  ポワレ騎士団×1.5

 敵中突破を果たしたものの、敵の追撃は必至
 敵騎兵隊と戦い続けるか、離脱して姿を晦ますか。その為にどうするか
 戦うならどのように
 離脱するならどこへ向かうか


●中流渡河点部隊

・戦力
 重装騎兵隊×1(ローマン卿。本部中隊)
 捜索・警戒騎兵隊(軽装歩兵)×0.5
 歩兵隊×8
 遊牧民(『持たざる者』)×9(ケリト部族を含む)
 工兵隊×1.5
 工兵ゴーレム×4(大砲は砦に設置)

 守るべきか、進むべきか
 戦う時の方針は? 交戦の場所、タイミングは

マスターより

(『解説』から)

1.状況

 状況はOP本文と以下の通り。
 PCは、草原国解放作戦に参加中の咎人の一人。各隊からPCが同行している or 急行する部隊を選び、指揮官に意見を具申、或いは行動によって状況を有利に導いてください。
 柏木分類『戦略系』。今回の結果が以降の連作に大きな影響を与えるシナリオとなります。


●マスターより
 自分の好みでもう好き放題させて頂いております。こんばんは、柏木雄馬です。
 いくら草原とは言え、実際の戦いではこんなにわちゃわちゃ動いたり連携で来たりしませんものねー。でもフィクションなので気にしませぬ(あと通信術式は偉大)

 では、皆様、よろしくお願いします

参加キャラクター

  • アナルデール・ウンディーニma0116
    人間種|女
  • 小山内・小鳥ma0062
    獣人種|女
  • 透夜ma0306
    機械種|男
  • 川澄 静ma0164
    精霊種|女
  • 氷雨 累ma0467
    人間種|男
  • 麻生 遊夜ma0279
    機械種|男
  • マイナ・ミンターma0717
    人間種|女
  • フィリア・フラテルニテma0193
    神魔種|女
  • マリエルma0991
    機械種|女
  • 鈴鳴 響ma0317
    神魔種|女
リプレイ執筆中

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