オープニング
●貴方を殺す幾千の刃
鉄の味が、肺から込み上げてくる。腕は鉛のように重く、足は満足に上がらない。そして全身に刻まれた傷が、自分の限界を否応が無しに教えてくる。
折れた骨は何本か。流れた血はどれほどか。スキルも大半を使い切り、愛用の武器は幾度も攻撃を受けて傷だらけだ。それでも自分が止まらない理由は、背後にある。
「咎人さん、それ以上は無茶だ……もういい、もういいんだ……!!」
洞窟の中、こちらに向かって人々が手を伸ばす。逃げろ、ありがとう、そんな言葉が幾つも聞こえる。刃の一突き、矢の一本で死ぬくせに。
まだ、ほんの子供のくせに。私の後ろで怯えているのは、まだ齢は十も半ばの子供ばかり。大人たちは助けられなかった。私が辿り着いたころには皆殺されていたから。一つの村を滅ぼしたのは、大量の鉄騎の群れだった。ただ群れを成して前進するだけの刃の塊たちが、人々を次々に殺していったのだ。
群れから必死に逃げて、親を亡くした子供達をまとめて、ここまでたった半日。既に洞窟は包囲されている。目の前の藪からは刃同士がぶつかり合う硬質な音がうるさいほどに響いている。それでも、まだ逃げようと思えば逃げられると、今までの経験がそう告げている。
『…………』
得物を握る手が震えるのは、怯えか疲労か。地面を踏みしめる脚が動かないのは、恐怖か覚悟か。もはやそれを考える余裕も残らない中で、それでも武器を掲げる。
何かがこの場を離れることを許さないから。それは自分に子供を託して死んでいった親の瞳か。後ろで震える子供の体温か。それとも、絶対に裏切れない自分の矜持か。分からない、解らないが――貴方は、ここで死ぬことを決めたのだ。
鉄の味が、肺から込み上げてくる。腕は鉛のように重く、足は満足に上がらない。そして全身に刻まれた傷が、自分の限界を否応が無しに教えてくる。
折れた骨は何本か。流れた血はどれほどか。スキルも大半を使い切り、愛用の武器は幾度も攻撃を受けて傷だらけだ。それでも自分が止まらない理由は、背後にある。
「咎人さん、それ以上は無茶だ……もういい、もういいんだ……!!」
洞窟の中、こちらに向かって人々が手を伸ばす。逃げろ、ありがとう、そんな言葉が幾つも聞こえる。刃の一突き、矢の一本で死ぬくせに。
まだ、ほんの子供のくせに。私の後ろで怯えているのは、まだ齢は十も半ばの子供ばかり。大人たちは助けられなかった。私が辿り着いたころには皆殺されていたから。一つの村を滅ぼしたのは、大量の鉄騎の群れだった。ただ群れを成して前進するだけの刃の塊たちが、人々を次々に殺していったのだ。
群れから必死に逃げて、親を亡くした子供達をまとめて、ここまでたった半日。既に洞窟は包囲されている。目の前の藪からは刃同士がぶつかり合う硬質な音がうるさいほどに響いている。それでも、まだ逃げようと思えば逃げられると、今までの経験がそう告げている。
『…………』
得物を握る手が震えるのは、怯えか疲労か。地面を踏みしめる脚が動かないのは、恐怖か覚悟か。もはやそれを考える余裕も残らない中で、それでも武器を掲げる。
何かがこの場を離れることを許さないから。それは自分に子供を託して死んでいった親の瞳か。後ろで震える子供の体温か。それとも、絶対に裏切れない自分の矜持か。分からない、解らないが――貴方は、ここで死ぬことを決めたのだ。
成功条件
条件1 | 最期の瞬間まで生き抜く |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | 最期の瞬間まで生き抜く |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
●目的
貴方は、ここで確実に死ぬ。何をどうしようと、無惨に切り刻まれて死ぬことになるだろう。だが、貴方の死を以て敵は確実に殲滅される。子供達は、貴方の命によって護られる。
貴方が自由にできることは、どう死ぬのか。それだけだ。子供達に思いを託しても良い。情けなく震えながら、それでも戦い抜いて死ぬのでも良い。咎人らしく生き抜いてほしい。
●敵
・鉄騎『刃』
文字通り、飛来する意思持つ刃。一撃一撃は大したことは無いが、とにかく数が多い。幾重にも襲い掛かるそれは、必ず貴方の息の根を止めるだろう。傷を受けてなお笑っても良い、痛みに泣き喚いても良い、どのような姿になろうと貴方はこの刃から子供達を守り切ることが出来る。
●咎人の状態
貴方の状態。既に負傷し、全てのステータスは低下し始めている。戦闘中、ステータスは低下する一方だろう。
ここまで逃げる間にスキルはほぼ使い切ってしまっている。それでも、貴方が最も好むスキルを1度使う事が出来る。
マスターより
自分のPCが(略
しばらくは続ける予定ですのでよろしくお願いします! しかし、あまり調子に乗るとあとでリプレイ期間的に痛い目に遭いそうだ……
参加キャラクター
- リプレイ公開中