オープニング
●今回予告
ラブ・ゲームってのは切ないってのを通り越して苦しいくらいだね、本当。
アタシが目の前に見据えるべき相手は誰なんだろう?
どれだけ考えても分からないってんで、ここは浮島の力に頼ろうってことにしたわけ。情けないよねぇ、まったく……。
ところで本当に好きな人が見えた場合どうすればいいんだろう?
アタシは後悔のない人や道を選ぶつもりなんだけど、さて……。
今回『恋愛探査チーム』でまた会おう♪
●お医者様でも草津の湯でも
「ねぇヴェール……アタシってもしかして浮気性だったりするのかなぁ」
「……なんやの突然」
自称トレジャーハンターのカグヤ・パロマージュは、友人である武器開発者のヴェール・ウエフトのラボに遊びに来ていた。
二人でコンピューターゲームに興じで一時間ほど経った時、不意にカグヤが妙なことを口走ったのである。
「浮気もなんも、恋人もおらんくせに何言うとんの」
「そ、それはそうなんだけど! アタシにだって好きかなって思う人はいるし! ……っていうか、複数いるから困ってるんだけど」
「はぁ」
浮島探査などの冒険にしか興味がなかったカグヤも、最近になって色気づいてきたなとは思っていたヴェール。
カグヤは様々な咎人に助けてもらっている。そうなれば素敵だなと思う男性が居ても不思議ではないとは思う。
しかしカグヤは生前の記憶がなく、恋愛や結婚について全くの無知。憧れと恋の違いも曖昧なのかも知れない。
一応、友達から恋愛講座を受けてそれなりに知識は付いたはずだが……それが却って恋心を加速させたのだろうか?
「アタシ、色々考えたんだ。あの人かっこいいな、あの人も素敵だなとか。でもそういう人には大抵もう良い人が居るし、略奪愛とかはちょっとなって思うし……」
「そんで?」
「考えて考えて……それでもどうしても諦めきれない男の人が二人いるの。どっちもアタシにとっては大切で、どっちがより好きなのかとか決められない」
「両方に告ればえぇやん」
「両方にOKされちゃったらどうするのよぅ!? それに、滑り止めの保険をかけるみたいで不誠実じゃない?」
「昭和か!」
「昭和……?」
「古臭い考え方っちゅーこっちゃ。どっちにも振られる可能性もあるんに自分で選択肢狭めてどーすんねん」
「それはそうだけど……」
「別に天獄界は一夫多妻制やない。カグヤの知り合いにも複数で付き合うとる子たちおるやろ? 恋愛なんて自由にすりゃえぇねん。……どうしても気になる言うんなら、浮島の力に頼るんやね」
そこまで言われてカグヤはハッとする。
そういえばあった。とある浮島に『自分が最も愛している人間が映る泉』というものがあることを思い出したのだ。
恋愛に興味がなかった頃に行ってみたことがあり、その時は勿論何も映らなかった。普段どおりのカグヤ自身が水面に映っただけ。
自分には関係ないと思って忘れていたが、今なら正確な答えをくれるのかも知れない。
「で、でもさ? その泉だって100%信頼できるわけじゃ……」
「ここでウダウダ言うとるより万倍マシやろ。それとも……ずっと好きですて言わず、付かず離れずでいる気なん?」
「…………」
それは……嫌かもしれない。ようやく自覚した恋心をこのまましまい込み、枯らして行きたくはない。
カグヤは様々な仲間に助けてもらいここまで来た。その仲間たちは、殆どが自分に恥じない勇気を持っていたはず。
失敗は怖い。振られるのは怖い。関係が壊れてしまうかも知れないのは怖い。
それでも……恋愛講座で教えてもらった『愛』に向かって、カグヤは進みたいと思った。
「……アタシ行ってみる。それでその時に、アタシの好きな人がそこに居てくれたなら……告白したいって思う」
「頑張りや。ウチら咎人にとっても時間は無限やないんやから」
カグヤが想いを告げた時、その人はどう答えてくれるだろうか? 不安で苦しい気持ちは消えはしない。
それでも……今まで積み重ねてきた想いを、時間を無駄にしたくない。アタシを受け入れて欲しいと思う。
少女の一世一代の決心に、『真愛の泉』は何を映すのだろうか―――
ラブ・ゲームってのは切ないってのを通り越して苦しいくらいだね、本当。
アタシが目の前に見据えるべき相手は誰なんだろう?
どれだけ考えても分からないってんで、ここは浮島の力に頼ろうってことにしたわけ。情けないよねぇ、まったく……。
ところで本当に好きな人が見えた場合どうすればいいんだろう?
アタシは後悔のない人や道を選ぶつもりなんだけど、さて……。
今回『恋愛探査チーム』でまた会おう♪
●お医者様でも草津の湯でも
「ねぇヴェール……アタシってもしかして浮気性だったりするのかなぁ」
「……なんやの突然」
自称トレジャーハンターのカグヤ・パロマージュは、友人である武器開発者のヴェール・ウエフトのラボに遊びに来ていた。
二人でコンピューターゲームに興じで一時間ほど経った時、不意にカグヤが妙なことを口走ったのである。
「浮気もなんも、恋人もおらんくせに何言うとんの」
「そ、それはそうなんだけど! アタシにだって好きかなって思う人はいるし! ……っていうか、複数いるから困ってるんだけど」
「はぁ」
浮島探査などの冒険にしか興味がなかったカグヤも、最近になって色気づいてきたなとは思っていたヴェール。
カグヤは様々な咎人に助けてもらっている。そうなれば素敵だなと思う男性が居ても不思議ではないとは思う。
しかしカグヤは生前の記憶がなく、恋愛や結婚について全くの無知。憧れと恋の違いも曖昧なのかも知れない。
一応、友達から恋愛講座を受けてそれなりに知識は付いたはずだが……それが却って恋心を加速させたのだろうか?
「アタシ、色々考えたんだ。あの人かっこいいな、あの人も素敵だなとか。でもそういう人には大抵もう良い人が居るし、略奪愛とかはちょっとなって思うし……」
「そんで?」
「考えて考えて……それでもどうしても諦めきれない男の人が二人いるの。どっちもアタシにとっては大切で、どっちがより好きなのかとか決められない」
「両方に告ればえぇやん」
「両方にOKされちゃったらどうするのよぅ!? それに、滑り止めの保険をかけるみたいで不誠実じゃない?」
「昭和か!」
「昭和……?」
「古臭い考え方っちゅーこっちゃ。どっちにも振られる可能性もあるんに自分で選択肢狭めてどーすんねん」
「それはそうだけど……」
「別に天獄界は一夫多妻制やない。カグヤの知り合いにも複数で付き合うとる子たちおるやろ? 恋愛なんて自由にすりゃえぇねん。……どうしても気になる言うんなら、浮島の力に頼るんやね」
そこまで言われてカグヤはハッとする。
そういえばあった。とある浮島に『自分が最も愛している人間が映る泉』というものがあることを思い出したのだ。
恋愛に興味がなかった頃に行ってみたことがあり、その時は勿論何も映らなかった。普段どおりのカグヤ自身が水面に映っただけ。
自分には関係ないと思って忘れていたが、今なら正確な答えをくれるのかも知れない。
「で、でもさ? その泉だって100%信頼できるわけじゃ……」
「ここでウダウダ言うとるより万倍マシやろ。それとも……ずっと好きですて言わず、付かず離れずでいる気なん?」
「…………」
それは……嫌かもしれない。ようやく自覚した恋心をこのまましまい込み、枯らして行きたくはない。
カグヤは様々な仲間に助けてもらいここまで来た。その仲間たちは、殆どが自分に恥じない勇気を持っていたはず。
失敗は怖い。振られるのは怖い。関係が壊れてしまうかも知れないのは怖い。
それでも……恋愛講座で教えてもらった『愛』に向かって、カグヤは進みたいと思った。
「……アタシ行ってみる。それでその時に、アタシの好きな人がそこに居てくれたなら……告白したいって思う」
「頑張りや。ウチら咎人にとっても時間は無限やないんやから」
カグヤが想いを告げた時、その人はどう答えてくれるだろうか? 不安で苦しい気持ちは消えはしない。
それでも……今まで積み重ねてきた想いを、時間を無駄にしたくない。アタシを受け入れて欲しいと思う。
少女の一世一代の決心に、『真愛の泉』は何を映すのだろうか―――
成功条件
条件1 | カグヤと共に『真愛の泉』に到達する |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | カグヤの告白の後押しをする |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
・天獄界エンブリオにある、とある浮島が舞台です。
・その浮島にある『真愛の泉』へ行き、カグヤが一番愛している人間が誰なのか共に見定めるのが目的です。
・この島はすでに調査完了した浮島であり、エネミーの類は一切出現しません。
・真愛の泉に自分の顔を映すと、自分が一番愛している人間が映ります。なお、恋愛していない場合は自分が映るだけです。
・真愛の泉に映るのは異性だけとは限りません。恋愛しているなら同性でも映ります。
・家族として愛している、友人として愛しているという場合は映りません。真愛の泉は恋愛専門です。
・カグヤのついでに自分も泉を覗き込み、誰を愛しているのか見てみるのも良いでしょう。なお、プレイングに明記がない限りリプレイでの描写はいたしません。(自分が泉を覗き込んだら〇〇さんが映ります等)
・タイミングさえ合うならカグヤは本リプレイ中に意中の男性に告白します。タイミングが合わない場合は別の機会に告白することになりますので、告白のノウハウや心構えなどをレクチャーしてあげるのも良いでしょう。
・カグヤにはどうしても気になる男性が二人います。カグヤはその男性たちも、彼らの周りにいる人々も大事に思っており、一緒に居たいと願っています。
マスターより
皆さんこんにちは。命短し恋せよ乙女……と思っている西川一純です(何)
様々な出会いと物語を経て、恋愛講座まで開いてもらってようやくカグヤは告白する勇気を持とうとしています。
勿論、告白が成功しようとしまいとスタンスは変わりません。優遇もしなければ冷遇もないとお思いください。
本当の終わりが来るその日になって……告白しておけばよかったなんて、後悔したくないから―――
関連NPC
-
- カグヤ・パロマージュ(mz0152)
- 人間種|女
参加キャラクター
-
- 氷雨 累(ma0467)
- 人間種|男
-
- ルル・ロシェ(ma0422)
- 神魔種|男
-
- 小山内・小鳥(ma0062)
- 獣人種|女
-
- ラファル・A・Y(ma0513)
- 機械種|女
-
- フィリア・フラテルニテ(ma0193)
- 神魔種|女
-
- 不破 雫(ma0276)
- 人間種|女
-
- 鳳・美夕(ma0726)
- 人間種|女
-
- 麻生 遊夜(ma0279)
- 機械種|男
- リプレイ公開中