オープニング
●サヴァイ
「さて、今日は何をしますかねぇ」
オフの日と言ってもサヴァイからしてみればいつもの事だ。
咎人も料理人も言わば自営業。店を持つサヴァイにとっては、気の向くままに休暇を取れる。だから気分が乗ならい日は店は開けない。それが今日であった。自分の朝食くらいは作りはしたが、昼は一体どうしたものか。いつも通りに過ごしてしまっては何だか勿体ない気がする。
「誰か来れば話は別ですが」
とりあえず思考のお供にハーブティーを入れてみる。
いつの間にか近くで育っていたペパーミント。ミントというやつは繁殖力がべらぼうで、気付かぬうちに広がっていくから菜園家からは厄介視されがちだ。
(まるであの厄介者のよう……っと、考えるのはやめておきましょう)
そこで妖鉄界の自分そっくりな知り合いを思い出してしまい、げんなりした。その嫌な気分を取り去るようにミントティーを口へと運ぶ。
「フフッ、これがミントでよかった。我ながらいい味です」
ミントの効果は数あれど、代表的なものをいえばリフレッシュ。
喉には清涼感が広がり、気持ちの切り替えには最適だった。
●虎侍
「はぁ~、とりあえず一休みってな」
いつもの雑用を終えて、缶珈琲片手に近くの屋上に出た虎侍が息を吐く。
だいぶ復興が進んで、ビルの屋上から見える景色も変わりつつあった。
だけど、親を亡くした子供達の現状は、そう簡単には変わらない。それでも自由に遊べる分笑顔も増えたし、まぁ多分いい方には向かっているのだとは思う。
「そろそろ俺の仕事もお役御免かもなぁ」
真っ青の空にふと呟き、ブラックコーヒーを喉へと流し込む。
苦みの奥にあるコクが美味しいと感じ始めたのはいつの事だっただろうか。
そんなことはともかく、そろそろこれから先の事を考えなくては。
だけど、どうしてもその先の事がまとまらない。やりたい事などあっただろうか。特に夢らしいものも思いつかず、途方に暮れる。だから、ここでルーティーンと化した雑用をやっているのがお似合いだと思ってしまう。
「思ったより風が冷てェな……ホットにしときゃよかった」
特撮ヒーローの描かれた限定デザイン缶を握り締め呟く。
そんな彼に返事をしたのはもうずいぶん大きくなった馴染みの猫――相変わらずフードの中がお気に入りのようだが、感じる重みは以前とは段違いだ。
「お前も成長してんのな……おいてくなよ、ちくしょう」
自分のと吐き出した言葉に思わず苦笑する虎侍だった。
●ハテちゃん
「迅、朝の巡回行ってくるぞゾ」
「おう、いってらっしゃい」
ハテがそう言い、窓から飛び出す。
今日は赤のポシェットではなく、緋色のバンダナ。
顔にはゴーグルを装着して、ご近所巡回という名の散歩が始まる。
それが今の日課となっているからか保護者の迅もとやかく言わない。楽し気に出て行くハテを見送ると、彼は彼で朝食を済ませガラクタいじりへ。性に合っているのか最近は依頼も増え、鼻歌交じりに修理作業を続けている。
つまるところ、今の流刑街は平和だった。大きな敵が攻めてくる事もなければ、無理難題を押し付けられる事もない。たまにハテがトラブル事を起こすくらいで、迅としては苦手な戦闘に参加しないでいいのが有難い。
「とは言え、ハテは満足できてるのかな」
迅が飛び出していった窓を見て呟く。
ハテは結局生みの親であるメイQには会えていない。正直な話、居場所すら判らないし、判ったとしても生きているのか。いや、多分生きてはいないだろう。それにあの島で果てる筈だったからメイQ自身も生きているとは思っていないだろう。
「まぁ、あいつが今を謳歌できてれば別にいいんだ、うん」
メカオウムが一つの命を持った鳥としての人生を送る。経験を沢山して、楽しいをいっぱい集めて笑っていて欲しい。そんな保護者の気持ちを知ってか知らずかハテは今日も元気いっぱいだ。
「ハテちゃん、いい子イイコ。お天気サイコー」
気分はパイロットか。顔につけたゴーグルがきらりと輝いた。
「さて、今日は何をしますかねぇ」
オフの日と言ってもサヴァイからしてみればいつもの事だ。
咎人も料理人も言わば自営業。店を持つサヴァイにとっては、気の向くままに休暇を取れる。だから気分が乗ならい日は店は開けない。それが今日であった。自分の朝食くらいは作りはしたが、昼は一体どうしたものか。いつも通りに過ごしてしまっては何だか勿体ない気がする。
「誰か来れば話は別ですが」
とりあえず思考のお供にハーブティーを入れてみる。
いつの間にか近くで育っていたペパーミント。ミントというやつは繁殖力がべらぼうで、気付かぬうちに広がっていくから菜園家からは厄介視されがちだ。
(まるであの厄介者のよう……っと、考えるのはやめておきましょう)
そこで妖鉄界の自分そっくりな知り合いを思い出してしまい、げんなりした。その嫌な気分を取り去るようにミントティーを口へと運ぶ。
「フフッ、これがミントでよかった。我ながらいい味です」
ミントの効果は数あれど、代表的なものをいえばリフレッシュ。
喉には清涼感が広がり、気持ちの切り替えには最適だった。
●虎侍
「はぁ~、とりあえず一休みってな」
いつもの雑用を終えて、缶珈琲片手に近くの屋上に出た虎侍が息を吐く。
だいぶ復興が進んで、ビルの屋上から見える景色も変わりつつあった。
だけど、親を亡くした子供達の現状は、そう簡単には変わらない。それでも自由に遊べる分笑顔も増えたし、まぁ多分いい方には向かっているのだとは思う。
「そろそろ俺の仕事もお役御免かもなぁ」
真っ青の空にふと呟き、ブラックコーヒーを喉へと流し込む。
苦みの奥にあるコクが美味しいと感じ始めたのはいつの事だっただろうか。
そんなことはともかく、そろそろこれから先の事を考えなくては。
だけど、どうしてもその先の事がまとまらない。やりたい事などあっただろうか。特に夢らしいものも思いつかず、途方に暮れる。だから、ここでルーティーンと化した雑用をやっているのがお似合いだと思ってしまう。
「思ったより風が冷てェな……ホットにしときゃよかった」
特撮ヒーローの描かれた限定デザイン缶を握り締め呟く。
そんな彼に返事をしたのはもうずいぶん大きくなった馴染みの猫――相変わらずフードの中がお気に入りのようだが、感じる重みは以前とは段違いだ。
「お前も成長してんのな……おいてくなよ、ちくしょう」
自分のと吐き出した言葉に思わず苦笑する虎侍だった。
●ハテちゃん
「迅、朝の巡回行ってくるぞゾ」
「おう、いってらっしゃい」
ハテがそう言い、窓から飛び出す。
今日は赤のポシェットではなく、緋色のバンダナ。
顔にはゴーグルを装着して、ご近所巡回という名の散歩が始まる。
それが今の日課となっているからか保護者の迅もとやかく言わない。楽し気に出て行くハテを見送ると、彼は彼で朝食を済ませガラクタいじりへ。性に合っているのか最近は依頼も増え、鼻歌交じりに修理作業を続けている。
つまるところ、今の流刑街は平和だった。大きな敵が攻めてくる事もなければ、無理難題を押し付けられる事もない。たまにハテがトラブル事を起こすくらいで、迅としては苦手な戦闘に参加しないでいいのが有難い。
「とは言え、ハテは満足できてるのかな」
迅が飛び出していった窓を見て呟く。
ハテは結局生みの親であるメイQには会えていない。正直な話、居場所すら判らないし、判ったとしても生きているのか。いや、多分生きてはいないだろう。それにあの島で果てる筈だったからメイQ自身も生きているとは思っていないだろう。
「まぁ、あいつが今を謳歌できてれば別にいいんだ、うん」
メカオウムが一つの命を持った鳥としての人生を送る。経験を沢山して、楽しいをいっぱい集めて笑っていて欲しい。そんな保護者の気持ちを知ってか知らずかハテは今日も元気いっぱいだ。
「ハテちゃん、いい子イイコ。お天気サイコー」
気分はパイロットか。顔につけたゴーグルがきらりと輝いた。
成功条件
条件1 | 誰かと共に過ごす |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
それぞれのとある日をテーマにしたフリーシナリオ
誰とどう過ごすかはPCさん次第です
好きに誘って、好きに過ごして下さい
よっぽどの事がない限り、
指定した相手は一緒に過ごしてくれるでしょう
●プレイングに書いて欲しい事
・誰と過ごすか
奈華里所有のNPCの中から一人指名して下さい
かわたんやキャーニ、辰稀や操多などIDなしの子でもOK
・どう過ごすか
二人でなのか、第三者がいるのか ほのぼのorギャグ
・どんな感じに描写して欲しいのか
全体の雰囲気とか誘った理由とか、こんな場面が見たいとか etc
リプレイの方向性の希望を示しておいて頂けると助かります
【注意】
各世界観に反したプレイングが書かれていた場合や
倫理的にまずい描写が書かれていた場合には
マスターで調整させて頂く事があります
バジルナを選択される方がもしいた場合は
『未来IF』として扱わせて頂きます
なお、簒奪者の頃の記憶の有無に関しては
プレイングの内容を見て判断する事になるかと思います
マスターより
どうも、左右対称ネームマスターの奈華里てす
前回予約抽選にお二人来ていたので、
とりあえず間を開けずに二本目
タイトルを少し弄って区別できるようにしてみた
普通に番号振ってもよかったのですが、それじゃあ面白くないし
ここに来て追い込んでいくスタイル
頑張るので、宜しくお願い致します(@_@;)
関連NPC
参加キャラクター
-
- レジオール・V=ミシュリエル(ma0715)
- 剛力種|女
- リプレイ執筆中