死の淵を駆ける
三田村 薫
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シナリオ形態
ショート
難易度
Very Hard
判定方法
エキスパート
参加制限
総合600以上
オプション
  • ハーフ
参加料金
50SC
参加人数
8人~16人
優先抽選
50SC
報酬
200 EXP
5000 GOLD
10 FAVOR
相談期間
5日
抽選締切
2021/07/31 10:30
プレイング締切
2021/08/05 10:30
リプレイ完成予定
2021/08/20
関連シナリオ
-
  1. オープニング
  2. 相談掲示板
  3. -
  4. 結果
  5. リプレイ
ハーフシナリオ
このシナリオはハーフシナリオに設定されています。
参加料金が半額となり、リプレイの文字数が下限、上限共に半分となります。

オープニング


 その日、イルダーナフの平原では、騎士の小隊が魔族討伐の帰り道を馬で辿っているところだった。
「しかし、咎人との連携が上手く行くようになってから、大きな戦いでも勝ちが上がるようになりましたね」
「全くだ。こんなことならもう少し早く……いや、それは難しいか。聖樹の外から、というのは、どうにも我々には理解しがたい。けれど、今そのわだかまりを乗り越えて一緒に戦ってもらえることには感謝せねばならないな」
「そうですね」
 などと雑談していると、遠くから向かってくる早馬の蹄が耳を打つ。
「ん?」
 どれほど足の速い馬かと振り返る。白馬……否、青白い馬に女が乗っているのがここからもわかった。風を受けて裾が広がっている。その手には大鎌があった。
「どこかの騎士だろうか……? あのような騎士の話は聞いたことがないな……?」
 無名の騎士だろうか。それにしてはその大鎌は禍々しい印象を与える。馬が怯えた。
「ど、どうしたんだ。落ち着きなさい……」
 青白い馬はすぐに小隊に迫った。
「追いつきましたわ」
 彼女は囁く。それだけだった。その鎌が閃き、隊長の首を刎ねる。
「隊長! 貴様一体……!」
 一人が剣を抜いた。その胸に鎌が突き刺さり、騎士は落馬。更に鎌が振り下ろされ、追撃がなされた。もう助からない。
「……!」
「ま、まさか……魔人か!」
 彼らは咎人と親交のある騎士たちだった。それ故に、魔人の対処方については「逃走」が選択肢に入っていた。見た目にそぐわぬこの膂力。到底太刀打ちできまい。
「ここで逃げるのも心苦しいが……退却! 退却してオルカ殿に咎人の出撃を頼もう!」
「了解! 走れ!」

 馬を出せる最高の速度で走らせ、その場を後にする。これだけのスピードで走れば追いつけまい。ロンデニアはロス・テラスが誇る軍馬なのだから──。
 しかし、どんどん大きくなる蹄の音がする。

「追いつきましたわ」
 聞くだけで全身に鳥肌が立つような、冷たく凄絶な「死」の声が騎士たちを縛る。
「では殺します」


 咎人の一行もまた、依頼を請けた帰りだった。同行はエリオとメダルドだ。
「何だか雲行きが悪いな。一雨来るかも知れん」
 メダルドが空を見上げた。東の方から暗雲が漂ってきている。なんとなく暗示的な雲だが偶然だろう。エリオも相方と同じ方角を見て、地上を走る一頭の馬を見つけて首を傾げた。
「おや? ロンデニアが誰も乗せずに走っているとは珍しいね?」

 主のいない馬が一頭、平原を駆けてくる。咎人たちはその様子を不審に思って近づき、顔を強ばらせる。馬具も馬自身も血まみれだ。随分と興奮している。ロス・テラスの騎士が乗っていたのであろうことは、鞍から知れた。エリオはすぐに、ロンデニオンにいるオルカに連絡を入れる。

「オルカ、私だ。エリオだが、今平原で血まみれの馬を見つけた。騎士団の馬らしい。この辺りで何か魔族の情報などあったかね?」
『何だって? それは穏やかじゃないな……ちょっと待ってて』
 オルカは一度通信を切ったが、少しすると折り返した。
『待たせてすまない。そっちでは小隊が魔族討伐を行なっていたらしい。そう危険度が高いエリアではないようだが……血まみれの馬となると、何か強大なものがいた可能性はある。ロス・テラス魔法騎士団の小隊が簡単にやられてしまうような……』
「……”魔人”か」
 つまり、簒奪者のことだ。
『ああ。君たちも気を付けて。出血したと言うことは相応の攻撃を受けた、と言うことになる。一人にならないようにしてくれたまえ』
「了解した。一旦戻ったら生き残りの捜索と救助に……おや?」
 遠くから馬の蹄が聞こえた。一頭分の様だ。生き残りか……と咎人たちがそちらを見る。

 血まみれの大鎌を持った、細身の女が、青白い馬を駆ってこちらに凄まじい速度で向かってくるのが見えた。

「あれは……!?」
「騎士には見えんな。下手人だろう。簒奪者だな……」
 メダルドが顔をしかめた。本人も返り血を浴びて真っ赤だ。あれでは、口利く種族で小隊の生き残りは期待できないだろう。馬の生き残りが怯えた様に鳴いて後じさる。メダルドはスフィアバーストの詠唱を始めた。しかし、その前に女は疾風のような勢いでこちらに突っ込んで来る! 詠唱が間に合わない!
「!」
 エリオが咄嗟に弓を引いた。矢が女性の鎌に叩き落とされる。彼女は彼を見ると、馬の手綱を引いて一気に迫った。
「追いつきましたわ」
 冷たい声が彼を捕らえた。一度鎌が振るわれた。シールドが全損する。二度目、彼の胸を切り裂き、火花が散った。三度目、その傷に鎌を突き立てる。
「……!」
 馬が消滅し、エリオも落ちた。目は閉じられ、ぴくりとも動かない。そうかと思えば、彼のイデア体は光になって崩れ、空へ昇って行った。
「は……?」
 メダルドが茫然としてその様を見ている。詠唱を紡ぐ言葉はとうに止まっていた。
「はぁ──!?」
 彼女の目がこちらを見た。その目を見ていっそう腹が立つ。
「追いつきましたら殺します」
「ふざけるなよ! だったら貴様、こっちから追いついてぶっ殺してやるからな!」
「お前が追いつくと言うことは、わたくしが追いつくと言うことですわね……追いついたら、殺します」
『エリオ? 大丈夫かい? メダルド、何かあったのかい?』
「オルカ、エリオがやられた! 半端な簒奪者じゃねぇ! 応援を頼む」
『了解した。すぐに人を集めて向かう』

 一触即発の空気。咎人たちは武器を抜いた。うかうかしていればエリオの二の舞だ。注意して掛からなくてはならない。

成功条件

条件1簒奪者との交戦
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1咎人が3人以上生存
条件2-
条件3-

解 説

●状況解説
イルダーナフの平原で謎の簒奪者と遭遇しました。10代後半の少女の姿をしており、騎士の小隊を全滅させたと目されています。また遭遇の際に咎人のエリオ(機械・サポーター)が死亡しています。
簒奪者は青白い馬に騎乗しており、移動力が異様に高いため、後衛まで抜けてくることが可能です。本人の足もそこそこ早いと見た方が良いでしょう。

大鎌を用いた斬属性の攻撃を行ないます。複数回の行動権を持ち、回避不能や回避半減の範囲攻撃を放って来ます。
また、「逃げるものに追いつくこと」「逃げて追いつかれること」については異様に神経質です。移動を妨害されることについても予想はしているでしょう。
NPCとしてメダルド(人間・キャスター)が残っています。

このシナリオのPC目線での目標は、「簒奪者の撃退」「自分たちの生存」です。

10ラウンド後に戦闘が続いてれば、オルカを始めとした他の咎人(NPC)が応援に駆けつけて撤退が可能となります。

●難易度について
今回は初見の強敵と言う事で「忘却」は出しません。が、負傷区分として死亡(戦闘不能)は割と出る想定で作っているシナリオですのでよろしくお願いします。

マスターより

こんにちは三田村です。ちょっと番外編的な時系列でお届けします。
今回はこう、当社比で頑張って難しくしたのでよろしくお願いします(震え声)。とは言え、いつも難しいつもりで作っていても結構あっさりクリアされているのですが……。
なおこないだCJが馬を借りてたのが彼女だったりするのですがそれはまたおいおい。
ご参加お待ちしています。

参加キャラクター

  • 七掛 双儀ma0038
    剛力種|男
  • 高柳 京四郎ma0078
    人間種|男
  • 火存 歌女ma0388
    機械種|女
  • リナリア・レンギンma0974
    人間種|女
  • 鐵夜行ma0206
    剛力種|女
  • ケイウスma0700
    神魔種|男
  • シアンma0076
    人間種|男
  • 麻生 遊夜ma0279
    機械種|男
  • 鈴鳴 響ma0317
    神魔種|女
  • ザウラク=L・M・Ama0640
    機械種|男
  • アリエスma0727
    人間種|女
リプレイ公開中

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