オープニング
●トロピカルな島
天獄界には数々の浮島があり、その島の風景はまさに多種多様。調査してみなければ実態は解らないものが多い。
今JJ(じぇいじぇい)が足を踏み入れている島も独特な島で――、物珍し気に彼は辺りを見回していた。
光に当たると金色に見える緑の瞳が特徴的なJJは、本名をジャスティ・ジャッジと言う。いかにも正義感が強そうな名前だが、本人は自分の中の正義にしか興味がない。普段は資材調達から迷子探しまで請け負う『何でも屋』みたいなことをしており、基本陽気で若干お調子者な人間種の青年だ。
「ここも変わった島だなー。これでもかってくらいトロピカルな感じ?」
独り言ちながら、JJは木に生っているフルーツを見上げる。
JJの周りにはバナナの木がたくさん生えていた。さっきはスイカ畑が広がり、あっちにはパイナップル畑が、さらに向こうにはキウイの木が山ほどあるという具合に、この島はトロピカルフルーツで溢れていた。
この島は南国の果物の植物が主に生えているという島らしかった。
JJには見慣れない果物もあったが、見渡す限りあちこちに何かしらの果物が生っていて、緑色の中に鮮やかな黄色や赤やオレンジといった極彩色が散りばめられている。
かといって鬱蒼とした原生林という訳ではなく、畑や林には歩きやすい広めの道や所々にただの広場があったりして、どちらかと言うと整然とした農地のような印象だ。
「エネミーはいないんかなー。だったら楽なんだけど」
一応用心しながら、JJは島の中ほどまでやって来た。目の前には赤く熟れて大きなマンゴーの実がいくつも見える。この辺はマンゴーの木の群生地のようだった。
「うーーん、疲れた……。このマンゴー、美味そうだけど食えるんかな……?」
試しに一つもいでみようとした時、何かが視界の隅で動いた。
「!?」
反射的に振り返ると、いつの間に集まっていたのか、色んな種類の果物たちが異様に蠢いていた。
「な、なんだ!?」
果物たちは集まりながら、みるみるうちに動物のような形になっていく。
スイカとパイナップルが寄り集まり胴体を作り、房バナナが重なって翼のようになり、スターフルーツが連なって足を、キウイとマンゴーが連結して首が伸び頭にはドラゴンフルーツ、といった具合に。
浮遊島の風景は多種多様――そしてエネミーの姿も多種多様なのだ。
「うわ、こわっ!」
できあがったフルーツの動物? は何となくずんぐりしたダチョウのようなフォルムで――、いきなりJJを攻撃してきた!
「いって!!」
手をつつかれ思わず身を引く。
今度はキックが飛んで来た。
「うぉわっ!! なんだよ、フルーツの寄せ集めのくせに動き早くねっ!?」
これは上手く身をひねって回避できた。が、フルーツ鳥? はJJを追い立てるように突進して来る。
「何でやねん!」
JJは逃げながら、時折銃で応戦した。シールドを削れはするものの、あとちょっとのところでシールドブレイクに至らない。
見ると他にもフルーツ鳥が発生していて、あっちからもこっちからもJJは追われる羽目になった。
「うわああそんなにおんのかーい!」
結果4体のフルーツ鳥がJJを追いかけ回し、JJはやむなくイデアゲートを通って本島へと戻ったのだった……。
●フルーツ鳥を倒そう!
「はぁ、はぁ、はぁ……えらい目にあった……」
JJは呼吸を整えながら広場のベンチに座った。
「要するにあいつらは泥棒除けってところか……。倒さないとあの島のフルーツは採れそうもないな」
あれだけたくさんのトロピカルフルーツを放置するのはもったいないし、何より『浮遊島から手ぶらで帰らない』がJJの中の正義の一つだ。
「仕方ない、フルーツ鳥を倒す仲間を集めるしかないか」
JJはワールドボードに依頼を張り出した。
『フルーツ好きの仲間大募集! エネミーを倒せばトロピカルフルーツ取り放題! 詳細はJJことジャスティ・ジャッジまで』
天獄界には数々の浮島があり、その島の風景はまさに多種多様。調査してみなければ実態は解らないものが多い。
今JJ(じぇいじぇい)が足を踏み入れている島も独特な島で――、物珍し気に彼は辺りを見回していた。
光に当たると金色に見える緑の瞳が特徴的なJJは、本名をジャスティ・ジャッジと言う。いかにも正義感が強そうな名前だが、本人は自分の中の正義にしか興味がない。普段は資材調達から迷子探しまで請け負う『何でも屋』みたいなことをしており、基本陽気で若干お調子者な人間種の青年だ。
「ここも変わった島だなー。これでもかってくらいトロピカルな感じ?」
独り言ちながら、JJは木に生っているフルーツを見上げる。
JJの周りにはバナナの木がたくさん生えていた。さっきはスイカ畑が広がり、あっちにはパイナップル畑が、さらに向こうにはキウイの木が山ほどあるという具合に、この島はトロピカルフルーツで溢れていた。
この島は南国の果物の植物が主に生えているという島らしかった。
JJには見慣れない果物もあったが、見渡す限りあちこちに何かしらの果物が生っていて、緑色の中に鮮やかな黄色や赤やオレンジといった極彩色が散りばめられている。
かといって鬱蒼とした原生林という訳ではなく、畑や林には歩きやすい広めの道や所々にただの広場があったりして、どちらかと言うと整然とした農地のような印象だ。
「エネミーはいないんかなー。だったら楽なんだけど」
一応用心しながら、JJは島の中ほどまでやって来た。目の前には赤く熟れて大きなマンゴーの実がいくつも見える。この辺はマンゴーの木の群生地のようだった。
「うーーん、疲れた……。このマンゴー、美味そうだけど食えるんかな……?」
試しに一つもいでみようとした時、何かが視界の隅で動いた。
「!?」
反射的に振り返ると、いつの間に集まっていたのか、色んな種類の果物たちが異様に蠢いていた。
「な、なんだ!?」
果物たちは集まりながら、みるみるうちに動物のような形になっていく。
スイカとパイナップルが寄り集まり胴体を作り、房バナナが重なって翼のようになり、スターフルーツが連なって足を、キウイとマンゴーが連結して首が伸び頭にはドラゴンフルーツ、といった具合に。
浮遊島の風景は多種多様――そしてエネミーの姿も多種多様なのだ。
「うわ、こわっ!」
できあがったフルーツの動物? は何となくずんぐりしたダチョウのようなフォルムで――、いきなりJJを攻撃してきた!
「いって!!」
手をつつかれ思わず身を引く。
今度はキックが飛んで来た。
「うぉわっ!! なんだよ、フルーツの寄せ集めのくせに動き早くねっ!?」
これは上手く身をひねって回避できた。が、フルーツ鳥? はJJを追い立てるように突進して来る。
「何でやねん!」
JJは逃げながら、時折銃で応戦した。シールドを削れはするものの、あとちょっとのところでシールドブレイクに至らない。
見ると他にもフルーツ鳥が発生していて、あっちからもこっちからもJJは追われる羽目になった。
「うわああそんなにおんのかーい!」
結果4体のフルーツ鳥がJJを追いかけ回し、JJはやむなくイデアゲートを通って本島へと戻ったのだった……。
●フルーツ鳥を倒そう!
「はぁ、はぁ、はぁ……えらい目にあった……」
JJは呼吸を整えながら広場のベンチに座った。
「要するにあいつらは泥棒除けってところか……。倒さないとあの島のフルーツは採れそうもないな」
あれだけたくさんのトロピカルフルーツを放置するのはもったいないし、何より『浮遊島から手ぶらで帰らない』がJJの中の正義の一つだ。
「仕方ない、フルーツ鳥を倒す仲間を集めるしかないか」
JJはワールドボードに依頼を張り出した。
『フルーツ好きの仲間大募集! エネミーを倒せばトロピカルフルーツ取り放題! 詳細はJJことジャスティ・ジャッジまで』
成功条件
条件1 | エネミーを4体倒す |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | トロピカルフルーツを堪能する |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
※エネミーを全て倒してください
〈エネミー×4 サイズ1 知性1〉
・色々なフルーツが寄り集まった鳥? 体長170cm程。ずんぐりしたダチョウっぽい見た目です。
・シールドあり。ステータスは全て数値低め。
・フルーツを取ろうとすると、突いたりキックしたりして攻撃してきます。結構な勢いで走ったりもします。
〈状況など〉
・JJがフルーツを取るふりをして走り回りエネミーを誘き出しますので、皆さんは出て来たエネミーを倒すという形になります。
・スイカ畑やバナナ木林などのフルーツ畑はそれぞれ結構な広さがあり、畑の間には道があったり所々に何も生えていないただの広場があったりします。
・戦闘後はご自由にフルーツを収穫したり、その場で食べたりなど、お好きに楽しんでみてください。トロピカルっぽいフルーツなら生えていたことにしていただいて大丈夫です。
※戦闘とその後は半々くらいで書いてくださるとありがたいです。
・ご希望の方には、『トロピカルフルーツの詰め合わせ』をアイテムとして配布します。プレイングに「アイテム希望」と書いてください。
・JJはエネミーを誘い出した後は疲れたとか言って戦闘には参加しません。戦闘後は勝手にフルーツを収穫しています。JJにノータッチでも全く問題ありません。(ですが絡んでいただけるのでしたらとても嬉しいです)
マスターより
こんにちは、久遠由純です。
なんだか急に夏っぽくなってきましたね。
夏は冷たいフルーツが美味しいですよね~という気持ちで書きました。
皆様にも楽しんでもらえたらな、と思います。
戦闘はありますが強いわけではないので、お気楽にご参加ください。
よろしくお願いします。
参加キャラクター
-
- 山神 水音(ma0290)
- 精霊種|女
-
- 紅緒(ma0215)
- 剛力種|女
-
- 藍紗(ma0229)
- 剛力種|女
-
- 久志利(ma0369)
- 精霊種|女
-
- 麻生 遊夜(ma0279)
- 機械種|男
-
- 鈴鳴 響(ma0317)
- 神魔種|女
-
- レーヴェ・V・ヘルズキッチン(ma0162)
- 剛力種|女
-
- 葛城 武蔵介(ma0505)
- 神魔種|男
- リプレイ公開中