まれびとの祈り
三田村 薫
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シナリオ形態
ショート
難易度
Normal
判定方法
エキスパート
参加制限
総合600以上
オプション
参加料金
100 SC
参加人数
4人~8人
優先抽選
50 SC
報酬
200 EXP
5,000 GOLD
10 FAVOR
相談期間
4日
抽選締切
2021/09/13 10:30
プレイング締切
2021/09/17 10:30
リプレイ完成予定
2021/10/07
関連シナリオ
  1. オープニング
  2. 相談掲示板
  3. -
  4. 結果
  5. リプレイ

オープニング


「イルミンスール……聖樹神が黒幕の可能性か……」
 エリオは渋い顔をして報告書を閉じた。オルカ(mz0049)はその様子を見ながら苦笑して、
「元司祭としてはだいぶキツいと言う顔だね」
「いや……テラスはギリギリ『死んだのが魔人として復活させられました。倒して解放しましょう』でどうにかなるかもしれんが、イルミンスールは……多分これ、神話で『残った』と伝わっているし、いるよな?」
「そう見るのが自然だろうね」
 オルカは感情の読めない微笑みを浮かべて肯いた。エリオの頭には、ロンデニオン防衛や類似人物説明で関わった司祭の顔が頭に浮かんでいた。
 グスターヴァス司祭。百花騎士のケニングを許され、騎士に稽古を付ける修道会の伝承者。咎人たちの世界への関わり方に警戒を示した。極めて真っ当な信仰心のある、「修道会の持つ者」だ。
 イルミンスールが黒幕……世界の敵の一人であると知ったら、彼はどうするのだろう。
(彼の心が、その時に少しでも楽になるようにしなくては……そうすればイルミンスール神との決戦の時も連携ができる)
 咎人として、イルミンスール戦での協力を期待する下心がないとは言わない。けれど、真実を知った時に彼が狂乱するだろうことは容易に想像が付いた。立ち直れないかもしれない。イルミンスールを倒しても、イルダーナフが滅んでも、彼に安寧はありえまい。
「話をしなくては」
 彼は立ち上がった。


 グスターヴァスと打ち解けるためのハードルはいくつかある。一つは、「咎人が修道会の許可を得ずに三種類のケニング(=ワールドロール)」を取得していたこと。それに付随して、修道会のトップシークレットたる「洗霊巫女」の詳細を知っていること。これについては言い逃れができない。妖精郷で得たなら、もう知りたいことは全部妖精郷で聞け、とまで言われた。ここに触れるのはまずいだろう。

 そして、もう一つは魔人……特に簒奪者C.J.(mz0075)の存在。本人曰く彼はどこにでもいるタイプの顔で、方々に似た顔がいるらしい。聖樹界でもそうだった。コンラートという男性が魔族襲撃で死亡しており、グスターヴァスが葬式を執り行って埋葬したと言う。
 この簒奪者が、先日グスターヴァスの教会に現れた。旅人を装って聖堂で祈ったのだ。修道士たちは動揺し、司祭も話を聞いて思うところがあったようだ。
 CJがグスターヴァスに聞こえの良い事を言って、咎人との分断を狙うことは十分にあり得るだろう。その前に信用を得ておきたいが……。

(しかし……まだ、イルミンスールのことを私たちから言うのは早計だろう)
 修道会の関係者はあの会議に出ていない。恐らく、上層部同士で情報をやり取りするだろうし、信仰に関わる重要な部分であるから、トップがどう伝えるかを吟味してから下達されるだろう。少なくとも、咎人から一介の司祭に告げることではないと思う。
(だから、私がするべきことは……まずは彼の信頼を得ること)
 必要なのは、超人的なパワーを持つ「咎人」ではなく、迷いも怒りも祈りもする一人の「人間」として話をすることだと彼は感じた。


「あなた方が仕える神の話?」
 取り次ぎのエドワードは興味深そうにエリオを見た。面会の連絡は事前に入れてあるが、グスターヴァスは先に修道士に用件を取り次がせるようになっていた。警戒心はうなぎ登りのようだ。
「はい。思えば、我々は、自分たちのことについてはあまり話してこなかったと思います。実は、我々もまた神に仕え、そのオーダーを受ける者です」
「なるほど……? そう言えば、なし崩し的に交流していますが、あなたたちのこと全然知らないんですよね。はっきり言って魔人と変わりません。敵対しているようですが、魔人を倒したあとこちらを滅ぼすかも……と思わないでもないですね」
「ごもっともです。なので、今日はそのことについて話をさせてください」
「お待ちください」
 エドワードは奥に引っ込んだ。やがて、グスターヴァス本人と一緒に戻って来る。
「ひとまず食堂へどうぞ」
 エリオを始めとした咎人一行は食堂に入った。修道士たちも。
「折角大勢いらしたことですし」
 エドワードが努めて呑気な風を装って言った。その目にはこちらを試すような色がある。
「わたくしたちにご説明頂いても構いませんよ?」
「ああ、ありがとうエドワード。私もね、複数で押しかけて、誰がどう喋る段取りを付けたものかと頭を悩ませていた。そうさせてくれるとありがたい」
 エリオが顔を綻ばせると、エドワードは友人二人に目配せをした。真面目そうなジョンと、眼鏡を掛けた気弱そうなヘンリーは、各々が席に就く。

(知ってもらわないとならない)
 随分後回しになってしまったが、これは自己紹介だ。
「どうぞよろしく、グスターヴァス司祭」

成功条件

条件1天獄界の神々について説明する
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1天獄界の神々と自分のことを話す
条件2-
条件3-

解 説

●概要
OPの状況についてはグランドシナリオ「聖王円卓会議(運営チーム)」を受けた結果となります。必須ではありませんが、ご一読頂くとより状況がわかりやすいかも知れません。

ライブラリでも言及されていますが、聖樹界の人間は「天獄界」と言う物についてほとんど理解をしていません。
最終的に神を敵に回すのであれば修道会の協力は戦力面でも(現地人の)精神面でも必須であり、現場の司祭を先に味方に付けておくことは重要です。自分たちと同じように「神」「信仰」と言う存在が身近にあると言うことがわかれば、グスターヴァスが咎人を見る目も変わるかもしれません。

現在、グスターヴァスはOPにあるとおり「修道会の秘密を知る」「ケニング(=ワールドロール)を修道会の許可なく習得した」咎人に対して警戒心と反発を抱いています。
(※PL情報:修道会本部は、咎人がワールドロールを妖精郷で得たことをグスターヴァスの告げ口等で知っていますが、特別問題視はしていません)
また円卓会議で明かされた事実や結論も、グスターヴァスにとっては大変ショッキングである事は想像に難くなく、それを今、咎人の口から聞かされたところで新たな反発を招くことでしょう。今回は待ちのターン、信頼の為の投資として、天獄界の説明のみに徹しましょう。

最大人数が多い事もあり、説明できる対象は4人に分割できます。司祭以外は任意です。
グスターヴァス:司祭。エリオが同席する。咎人を警戒している。
エドワード:修道士。口が悪い。咎人を警戒している。
ジョン:修道士。正統派の優等生。魔人に対して警戒心が薄れている。
ヘンリー:修道士。研究熱心。追い詰められるとやらかすタイプ。何もかもが怖い。

マスターより

こんにちは三田村です。
同じ対象に説明が被ると出番が減るので打ち合わせ推奨です。
クラスタが均等である必要はありません。自己紹介するように話してくれればOKです。
ご参加お待ちしています。

参加キャラクター

  • 氷鏡 六花ma0360
    精霊種|女
  • 佐藤 桜歌ma0034
    人間種|女
  • 川澄 静ma0164
    精霊種|女
  • 鐵夜行ma0206
    剛力種|女
  • アルマma0638
    精霊種|男
  • 鳳・美夕ma0726
    人間種|女
リプレイ公開中

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