家族の絆
近藤豊
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シナリオ形態
ショート
難易度
Normal
判定方法
エキスパート
参加制限
総合600以上
オプション
参加料金
100SC
参加人数
8人~16人
優先抽選
50SC
報酬
240 EXP
6000 GOLD
12 FAVOR
相談期間
5日
抽選締切
2021/09/16 10:30
プレイング締切
2021/09/21 10:30
リプレイ完成予定
2021/10/01
関連シナリオ
-
  1. オープニング
  2. 相談掲示板
  3. -
  4. -
  5. -

オープニング

奴らは、来た。
分かってる。
狙いは――俺だ。

あの場所は、俺も役立てる。
俺の居場所になるかもしれない。

でも、それじゃダメだ。
俺がいれば、危険がやってくる。
その度にみんなを傷付ける。

自分が傷付くのは怖い。
でも、受け入れてくれたみんなが、傷付くのはもっと嫌だ。
俺のせいだ。

だったら、俺は――。


「ふざけるなよ! これで、引き下がれってぇのか!」
 品川のSGP中継拠点でゲレーロは荒れていた。
 超能力者が隠れている新橋へ二度に渡る襲撃を仕掛けるも、すべて撃退されている。数多く超能力者の身柄確保に貢献してきた部隊『デルタ』にとって、屈辱である。しかも、二度目は試作機である『Speed Buster』を持ち出したにも関わらず、無様に退く他なかった。
 極東の、それも崩壊した都市に隠れ住んでいた連中に敗北する事はゲレーロにとって耐えきれない事であった。
 そんなゲレーロに言い渡されたのは、予想外の『戦闘中止命令』であった。
「本部からの通達だ。東京で活動しているSGPは作戦行動を中止して待機するように。命令が絶対なのはお前も分かっているだろう」
 椅子に座って瞳を瞑るウィルソン。
 ウィルソンもデルタに相応の愛着はある。隊員も苦楽を共にしてきた。
 だが、今回二度に渡る失敗はマズい。確かに作戦行動の停止命令が下った以上、戦う必要はない。それは同時に挽回の機会を逸した事に繋がる。このままではデルタ部隊は任務失敗の記録が残り、デルタ解体の憂き目に遭う。
「隊長、いいのかよ! このままじゃ終われねぇだろ!」
「俺だってそうだ!」
 ゲレーロの怒りに触発されたか、ウィルソンは机を思い切り叩いた。
 その瞬間、会議室は沈黙が覆う。ウィルソンだって、このまま戦闘できなくなる事に納得できていないのだ。
「このままじゃデルタは解散だ。そんなもの、俺が受け入れたいと思うのか?
 そんな訳無いだろう。俺はこのメンバーで多くの任務を遂行してきた。死ぬと思った場面が何度もあった。それでも俺達はそれを乗り越えて来た。言ってみれば、俺達は『家族』だ」
 溢れ出るように矢継ぎ早に言葉をぶちまけるウィルソン。
 家族。
 その言葉で隊員達はウィルソンが隊長として以上にデルタに愛着がある事を知った。
 そこまで考えていてくれた。
 それは嬉しさと同時に、悔しさでもある。
 隊長の為に何かできなかったのか。
 このまま解散で良いのか。
 その思いが隊員達の胸に突き刺さる。
 いつの間にか怒りの炎が消えていたゲレーロは申し訳なさそうに口を開く。
「隊長、俺は……」
「大変です、隊長!」
 そこへ一人の隊員が飛び込んできた。
 急に現実へ引き戻されたゲレーロは思わず声を荒げる。
「おい! 急に飛び込んでくるな! なんだってぇんだ?」
 だが、飛び込んできた隊員はゲレーロの言葉が聞こえていないかのように叫んだ。
「超能力者が出頭してきました! 新橋にいた例のガキです!」


「……ユージが?」
 新橋複合施設ビル別館地下でリカルド・マエストリ(mz0056)は、高砂の女将に聞き返した。
 ユージが姿を消してSGPへ出頭したというのだ。
「そうらしいんだ。迂闊だったよ。目を離した隙にここを出たんだ」
 悔しそうな女将。
 話によれば、いつものように働いていたユージは仕事が終わると外へ出たらしい。
 入口にいた酔っ払いが寂しそうに佇むユージを心配して声をかけたところ、感謝を述べた後にSGPへ行くと言い残して姿を消したらしい。
「理由は?」
「詳しくは。ここが嫌だったのかねぇ。あんたから預かった大事な子だったのに」
「……違うな」
 女将の言葉を否定したリカルドは、カウンターに安酒入りのグラスを置いた。
 少し茶色になった氷が、グラスの中で音を立てる。
「何が、違うっていうんだい?」
「…………」
 女将の問いかけにリカルドは沈黙を守ったままだ。
 リカルドは口下手だ。このような時に考えを伝えるのが得意ではない。
 ただ、これだけは分かる。
「……ここを気に入ったから、ここを出たんだ」
「意味が分からないよ。どういう事だい?」
 首を傾げる女将。
 その筋であるリカルドだから理解できたのかもしれない。
 大切な物や場所を守るには、時に犠牲が必要となる。ユージはそれを理解していたのだ。
 だが、そのやり方は――。
「そのやり方は、筋が通らねぇ」
 そう呟いた椅子から立ち上がる。
 女将にも次の行動が予測できたのだろう。確認の意味を込めて問いかける。
「何処へ、行くんだい?」
「連れ戻す。ここは俺のシマだ。ユージがシマの住人である以上、俺が守ってやらなきゃな」
「連れ戻すって……」
 相手はSGP。二度撃退しているが、軍隊のような連中だ。
 三度目は今までのように撃退できるかどうか。
 それも今度は敵の拠点へ襲撃をかける。拠点を守るだけの戦力が待ち受けているはずだ。
 だが、同時に女将はリカルドという男が古臭い懐かしみのある男だとも知っている。
 その程度の困難で諦めるような男じゃない。
 筋を通す為なら、無茶を押し通す。そこにあるのは義理や人情だけじゃない。自らに課した掟に愚直なのだ。
 だからこそ、女将はリカルドを送り出す事にした。
「そういう気はしてたんだ。だけど、あの子を厳しくし過ぎないようにね。あれでも優しい子なんだ」
「……優しいか。男なら、多少は厳しさを持って欲しいがな」
「え?」
 リカルドの言葉で思わず聞き返す女将。
 そして女将はため息をついた。
「ふぅ。気付いてなかったのかい? あの子は女の子だよ」


「まさか、向こうからやってくるたなぁ」
 捕まったユージを前に、ゲレーロはご満悦だ。
 もう再戦の機会はないと思っていた。
 だが、その機会が向こうからやってきたのだ。
 ユージを名乗る子供はデルタが捕まえたのではない。ユージが出頭したのだ。それならば作戦行動を取ったのは見做されない。
「おい。俺は自分からここに来たんだ。新橋の連中には手を出すなよ」
「ああ。超能力者でなければ手は出さない」
 ウィルソンはユージが出張する代わりに新橋に手を出すなという提案を受け入れた。
 どのみちデルタは作戦行動ができないのだ。新橋に手を出すことは元よりできない。
 だが、ユージは知らない。戦ったウィルソンだからこそ、あの連中は必ず行動を起こす。
「だが、向こうからこの拠点を襲撃するなら話は別だ」
「!?」
 ここでユージは過ちに気付く。
 リカルドの性格を考えれば、ここへ来る可能性は高い。
「待て! 俺が説得して追い返す……」
「ダメだ。
 ゲレーロ、例の試作機を準備させろ。奴らは必ずここへ来る。最後の戦いだと肝に銘じろ」

成功条件

条件1ユージを救出して脱出する
条件2-
条件3-

解 説

戦場:
品川港湾地区にあるSGP拠点で、元々は倉庫でした。鉄条網と金網で囲まれた場所にはSGPの装甲車両や拠点を守る隊員が多数詰めています。入口は検問。ユージは拠点内の何処かに囚われています。

・倉庫
武器や食料などの倉庫が立ち並ぶ場所になります。監視カメラや警備の隊員が巡回していますが、他に比べて警備は緩めです。

・詰所
隊員の宿泊施設で多くの隊員が休憩しています。任務から離れている為リラックスムードで過ごす隊員が多いようです。

・本棟
拠点の中枢で作戦行動中止命令が下った今でも隊員の行動管理や各種命令がここから下されています。

敵:
・ウィルソン
・ゲレーロ
 デルタ部隊に所属する隊長クラスの隊員です。前回とは別の新型兵器を手にしています。
 
・強化槍「Guts Crusher」(ウィルソン所有)
大型の槍で槍の先端が高熱を帯びる事で敵の装甲を貫くよう設計されています。電熱により槍側面の廃熱版が赤く染まり、貫通力が飛躍的に高まります。このシステムが採用された事から槍そのもの重量がかなり上がっており、取り回し辛くなっています。ただ、槍から生み出される突き攻撃はコンクリートでも貫通するレベルである為、注意が必要です。長時間の廃熱に問題を抱える為、試作機となっています。

・強化銃「Mind Destroyer」(ゲレーロ所有)
両手持ちの大型ショットガンで、一発発射する毎に5mmを越える多数の玉を周辺に撒き散らします。通常のショットガンよりも発射威力とスピードが大きく上がっている為、近接で受けた場合は大きなダメージを負う事になります。離れた位置から発射した場合は、着弾範囲も広くなる事から周囲の被害が大きくなります。かなり重い上、反動が大きすぎる為に試作機扱い。

・SGP隊員 ×多数
拠点を守る隊員達です。発見されれば防衛行動に移ります。アサルトライフルやナイフで反撃してきます。拠点各地で警備に当たります。

マスターより

<追加解説>
備考:
・ウィルソンとゲレーロは隊員2名を引き連れて本棟からスタートします。リカルド達を捜索しながら拠点内を移動します。
・ユージを発見してもユージは自ら出頭している為、説得が必要になります。
・SGP隊員は咎人を発見次第攻撃してきます。仲間へ連絡を入れる為、時間経過で増員します。

近藤豊です。
テンペスト新橋シナリオの第三弾になります。ユージの出頭を受け、リカルドは奪還に動きます。しかし、ユージを取り戻すには説得が必要です。なお、リカルドは正面から堂々と入ろうとする為、潜入を考えるならば止める必要があります。
それでは、ネギ味噌を肴にお待ちしています。

関連NPC

  • リカルド・マエストリmz0056
    人間種|男

参加キャラクター

  • 麻生 遊夜ma0279
    機械種|男
  • 宵待 伽羅彦ma0748
    人間種|男
  • トイ・ルーマンma0629
    獣人種|男
  • 白玉 纒ma0300
    機械種|女
  • 鈴鳴 響ma0317
    神魔種|女
  • 鐵夜行ma0206
    剛力種|女
  • Kodyma1151
    人間種|男
  • シアンma0076
    人間種|男
  • ザウラク=L・M・Ama0640
    機械種|男
プレイング受付中
2021/09/21 10:30

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