柊木佳南と、SGP分隊の『捕虜』生活
柏木雄馬
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シナリオ形態
ショート
難易度
Normal
判定方法
エキスパート
参加制限
総合600以上
オプション
参加料金
100SC
参加人数
4人~8人
優先抽選
50SC
報酬
200 EXP
5000 GOLD
10 FAVOR
相談期間
4日
抽選締切
2021/12/05 10:30
プレイング締切
2021/12/09 10:30
リプレイ完成予定
2021/12/20
関連シナリオ
  1. オープニング
  2. 相談掲示板
  3. -
  4. 結果
  5. リプレイ

オープニング

 煉獄の超能力者・柊木佳南の身柄を賭けた咎人たちとの『決闘』に敗れた後── SGP精鋭分隊を率いるリーダーは、その敗北を受け入れて。直後、大型装甲ミニオン『平蜘蛛』が放った凶弾に、膝から崩れ落ちた。
 『決闘』の前、咎人と分隊が共通の敵として、共同で撃破したミニオンである。完全に破壊したものと思っていたが、その演算処理装置と砲はまだ生きていたらしい。
「クソッ……!」
「隊長……ッ!」
 即座に反応して『平蜘蛛』に止めを刺しに行く咎人たちをよそに、隊長の元へと駆け寄る隊員たち。リーダーを抱え上げた『念動触手使い』のチャックは、その野戦服に黒く広がる血の染みの早さと量に絶句して。『下士官』ボブは部下のイーヴォに、自分の荷物から医療バッグを取って来るよう命じつつ、リーダーの防具と服を切り除け、その傷口を確認する。
 ……傷はいずれも腹部。飛び散った35mm砲弾の破片とコンクリ片の幾つかが突き立、血管に傷をつけている。
 ボブはイーヴォが取って来た医療鞄を受け取ると、取り出した医療用手袋を手慣れた様子で嵌めて、リーダーにモルヒネを打った後、傷口に手を突っ込んだ。暴れるリーダーの手足を『兵士』エフモントとガエルが身体強化を使用して押さえ込む。『発火能力者』のドナトは「傷口を焼こうか?」と提案したが、ボブから「それは最後の手段だ」と告げられ、周囲をオロオロするばかりとなった。
「チャック! 私が指先で確認した体内の様子を、これからお前の頭にESPで映像として送り込む。お前の『触手』を使って出血点を押さえるんだ」
「っ!? そんな無茶な!」
「大丈夫だ。私は元医者だ。やり方も映像で送ってやる。お前の『触手』なら医療用ロボットと同じくらい精緻な作業も出来るはずだ。急げ!」
 チャーリーはすぐに言われた通りに作業を開始した。そして、脳裏に浮かんだ映像の通り、『ファスナーを閉める』ようなイメージで全ての血管の傷を閉塞する。
 ……蒼かったリーダーの顔に僅かに朱が戻り、荒かった呼吸も若干落ち着いた。だが、これはあくまで応急処置──死の危機を乗り越える為には、本格的な手術が必要だ。
「クソッ、ヨコタは余りに遠すぎる。このままでは……」
「病院ならあるわ!」
 振り返ると、壊れたドアを担架代わりに(超能力で浮かせて)持って来た柊木佳南がいた。
「貴方たちに物資を運んでもらった避難所の学校。その近くに『常夜』に残った病院がある。手術も出来るわ!」
「……なぜ助ける? 我々は君のことを……」
「そんな事を言ってる場合じゃないでしょう!?」
 隊員ヘンリッキは即座に佳南に甘えることにした。ボブが返事をする前にリーダーを抱え上げて佳南の担架に乗せて。彼らは咎人たちの護衛の下、一路、病院目指してひた走った……

 かくして、辿り着いた病院で緊急手術が行われ、重体だったリーダーは一命を取り留めた。
 捕虜となった分隊の面々は拘束されることもなく、リーダーと共に病院に滞在することを許された。
 それどころか、敵対行動を取らないならば、との条件付きで行動の自由まで許された。なんなら、いつでも『常夜』から出て行っても構わないとも言われていた。
 全ては、捕虜を取る余裕のない『煉獄』のSGPに対する方針が『武装解除して解放』であることに由来した。その緩い対応に隊員たちは呆れかえったが……療養中のリーダーを残して先に故国へ帰るようなことはしなかった。

 それから数週間── 『常夜』の状況は目まぐるしく変化した。
 彼ら精鋭分隊はSGP本隊による本格的な『常夜』侵攻を前に、先遣として送り込まれた部隊の一つだったわけだが…… リーダーの回復を待っている間に、その本隊の侵攻が行われ(=グランドシナリオ『スプリーム・ゴッド・プロジェクト』)、そして、目的を達する事は出来ずに、一時後退を余儀なくされた……らしい。
 それらの情報を、病院に物資を届けに来る度、ついでに見舞いに寄っていった柊木佳南が(隠すことなく)教えてくれた。
「なるほど……ここは平和だな」
 とっくに集中治療室から一般病棟へ移されていたリーダーが、苦笑交じりに佳南に告げた。『決闘』の敗北を受け入れた後の彼は、憑き物が落ちた様に穏やかな入院生活を送っている。
「ああ、僕の部下たちはどうしている? 時々、姿を見かけなくなる時があるんだが」
「ん? ああ、なんかブラブラと暇そうにしてたんで、捕虜らしく労役を課したのよ」
 含み笑いと共に悪戯っぽく笑う佳南。実際のところ、労役などという過酷なものは無く、物資搬送係の佳南の手伝いや、病院、避難所の学校での各種作業(慰問や子供たちの相手も含む)を行ってもらっているだけ。しかも、参加は自由意志による。
「イーヴォさんたちなんかは特に真面目に手伝ってくれるわ。ボブさんはこの間、なんと手術の助手に入ったりしてね! ……チャックの『触手』も、捕えられたら最悪だったけど、作業にも色々と便利よね、アレ」
「……そうか。皆、ここの人たちと上手くやれているんだな」
 感慨深く呟くリーダー。
 一方、その作業の陰に隠れて、『陰謀』を企てる者もいる。
「我々は上官から達せられた命令を果たしていない。それは精鋭分隊としての沽券に……即ち、今後のSGP内での我々の立場に係わる」
 作業にかこつけて皆を集めたボブが、その場にいる分隊員たち(リーダーとチャックを除く全員。「あの二人は律儀過ぎる」とのボブの判断)にそう呼びかけた。
「命令……『常夜』の超能力者を拉致して連れ帰る、というアレですか」
 イーヴォが眉をひそめて呟いた。生真面目で穏やかな性格の彼は、こうして『密談』をすること自体、後ろめたく思っているらしい。
「だが、先任の言うことはもっともだ。今後もSGPの中で生きていかねばならぬ以上は」
 エフモントとガエルは、ボブの意見に一理あることを認めた。元職業軍人である彼らには、命令は絶対、という考え方が染みついている。
「でも、佳南さんを拉致するのは無理ですよ。常に咎人が近辺にいる」
「分かっている。武器もないしな」
「……一般人を人質にでも取りますか?」
「阿呆。立て籠もって交渉(というなの時間稼ぎを)している間に、呼ばれた増援に囲まれて終わりだ」
 ドナトの意見を言下に却下し、けれども、ではどうするのか、と問われても妙案のあるわけでもなく……
「……いっそ、SGPを抜けて、このまま『常夜』の住人になるというのもありか?」
 冗談めかしてそう零したヘンリッキに、皆の視線が集中した。超能力者である彼らにとって、SGPは『家』だった。たとえ異能戦力として軍に使い潰されようと── だが、それ以外の選択肢が、自分たちにもあるのだろうか……?
「……一週間後に再び集まろう。それまでに考えを纏めておいてくれ」

成功条件

条件1『常夜』内避難所におけるボランティア活動をしっかりやり遂げる
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1避難所での活動を通じ、分隊員らの『決断』に良い影響を与える
条件2-
条件3-

解 説

1.状況
(『解説』へ)


2.舞台

・『常夜』
 無人の市街地および住宅街。佳南の「『常夜』外から各避難所への物資搬入任務」「医療機器回収任務」等の舞台
 この辺りのミニオンは減少してるが、代わりにミニオンもどき(カートや荷台、スケボーなどに、レジやパソコンを乗せ、火器を装備した自律式自走銃砲)が増えている

・小学校跡
 避難所。子供を含む多数の避難民あり。授業という名の勉強会も開かれている

・病院
 『常夜』で貴重な医療機関の一つ。リーダーが入院中


3.NPC

・柊木佳南
 非戦闘向き念動力者。トラック一台分くらいの荷物をゆっくり運べる。きっと引っ越しにも便利(
 分隊に拉致され、咎人たちに助けられた

・SGP精鋭分隊リーダー
 読心能力持ち。今回はずっとベッドの上
 命令は果たしたい。だが、俺たちは負けたんだ、という考え
 隊長として部下を無事に国に帰さねば、との想い

・ボブ
 分隊の先任下士官的ポジション。アフリカ系の元外科医
 部下たちに『状況の打開』を持ちかけるも強制的に命令することなく、一週間後の採決を求める

・チャック
 ヨーロッパ系。『田舎のヤンキー』的気質の持ち主。その念動触手能力は作業の他、子供たちの遊具にも向いている(何
 今更、佳南に手を出すのには反対
 帰国は……どうしよう?

・ドナト
 ヒスパニック系の発火能力者。臆病で慎重な性格
 多数派の意見に流されがち

・イーヴォ
 自己強化能力者。荒事や荷運び()に向いている
 生真面目で誠実、温和な性格
 生真面目故に命令や決定には色々従いがち

・エフモント&ガエル
 元職業軍人。 自己強化能(略
 命令には可能な限り従うべき、との考え(でもなぁ……)
 帰国派(だって家族がいるんだもの)

・ヘンリッキ
 元教師。自己他者バフ・デバフ能力
 命令には従うよ。でも、本隊も超能力者確保に失敗したんだよね?
 帰国ねぇ……帰っても、俺たち超能力者に居場所はあるのかね?

マスターより

(『解説』から)

1.状況

 このシナリオの時系列は、OP前半部が「グランドシナリオ『スプリーム・ゴッド・プロジェクト』以前」、中盤以降が「同『常夜戯曲』直後」となります
 PCは佳南の物資搬送の護衛任務や、避難所の学校や病院などで各種作業の任に当たっている咎人の一人となります


●マスターより
 というわけで、柊木佳南もの……というか、SGP精鋭分隊もの。皆さんの行動が分隊の面々と今後の展開に影響を与える系のシナリオです。対象は……ある程度狙いを絞った方が良さげ……?
 繰り返しになりますが、時系列的に、PCにとってはまだ『常夜』の先行きが不透明な頃のシナリオですので、できましたらそのような気分を推奨(何

参加キャラクター

  • アナルデール・ウンディーニma0116
    人間種|女
  • 高柳 京四郎ma0078
    人間種|男
  • 氷雨 累ma0467
    人間種|男
  • フィリア・フラテルニテma0193
    神魔種|女
  • 小山内・小鳥ma0062
    獣人種|女
  • 透夜ma0306
    機械種|男
リプレイ公開中

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