炎天
西川 一純
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シナリオ形態
ショート
難易度
Normal
判定方法
カジュアル
参加制限
総合600以上
オプション
参加料金
100SC
参加人数
4人~8人
優先抽選
50SC
報酬
240 EXP
6000 GOLD
12 FAVOR
相談期間
3日
抽選締切
2021/12/14 10:30
プレイング締切
2021/12/17 10:30
リプレイ完成予定
2022/01/04
関連シナリオ
  1. オープニング
  2. -
  3. -
  4. 結果
  5. リプレイ

オープニング

●全てを焦がして
 燃える。燃える。燃える。
 怒るように、猛るように、嘆くように……激情を吐き出すかのように炎が上がる。
 守護神スサノオがサルベージした世界の欠片たるその浮島は、あらゆる命を拒むかのように紅蓮の炎が渦巻く。
 決して消えることのない火は、炭化し燃える場所がなくなっても轟々と火を放つ。
 調査隊が踏み入ったが、イデアゲートの設置だけで手一杯となり早々に撤退することになってしまった。
 動く物はない。生物もいない。完全なる不毛の大地は、今日も明日も明後日も燃え盛り続けるだろう。

「にゃはは……肉博で散々お肉焼いた天罰かなぁ」
「そんなんで天罰喰らっとったら人間なんも喰えんやろ」
 ある日の流刑街。
 あいも変わらず調査隊に同行したトレジャーハンター、カグヤ・パロマージュはあちこち煤だらけになって酒場に姿を現した。
 酸素ボンベなど準備はきっちりしていったのだが、あまりの火勢に戦略的撤退をすることになったのは友人のヴェール・ウエフトも聞き及んでいる。
 カグヤは差し出された冷たいおしぼりで顔を拭き、氷の入ったキンキンに冷えた水を飲み干し息を吐く。
「っぷはぁ~~~ッ! あ゛ーーー、生き返るぅぅぅ!」
「よっぽどやったんやな……。その様子やと調査は全然進んどらんな」
「そ! まったくもって全然さっぱり! どうして火が点いたのか、どうして火が消えないのか、奥に何があるのかもまるで収穫なし! 神魔種の人が飛んで調べに行ってみたんだけど、上空は熱と上昇気流が酷くて観察どころじゃなかったって」
 辛うじて建物らしきものがあったのは確認したが、それも勿論火に包まれており全容は分からずじまい。
 焼け落ちて完全に炭になった物も燃え続けており、火は出ているのに煙は立っていないという矛盾。
 確かなのは、浮島に降り立った瞬間に強烈な威圧感を身に受けたこと。
 何かを恨むような、永遠に責め立てるかのような深い情念。
 あの浮島の火は、そういうものの具現化ではないかと調査隊の誰もが感じたのだ。
「……ふむ? もしかしたらウチ、そこ知っとるかも」
「え!? ヴェールあの世界出身なの!?」
「アホ、そんな物騒なとこちゃうかったわ。大分前なんやけど、武装教会の資料室で読んだことがあるんや」
 ヴェールはそういうと、スマホを改良した情報端末機をスイスイと操作して情報を検索する。
 すると出てきたのは『紅蓮の龍と消えない火』という項目だった。

 かつて存在した世界の一つ、ヴァイグラン。小規模だが様々な種が共存する穏やかな世界であったという。
 しかし邪神と簒奪者の介入により種族間に争いの種が生まれ、やがてそれは大きな戦争という火となることを宿命付けられ燻り続けた。
 そんな状況を打開すべく竜族の長と人間の王は互いの子供を結婚させ、再び世界に平和をもたらすための象徴とすることを目指す。
 勿論そんなことを許す邪神ではない。結婚式の当日、簒奪者が竜族の姫を殺し何もかもをぶち壊しにした。
 竜族からすれば現地の人間と簒奪者の区別など付かない。人間に騙し討ちされ我が子を殺されたとしか思えない。
 怒り狂った竜族の長はその身を紅蓮に包み、人間を、妖精を、動物を、自らの眷属である竜族さえも皆殺しにした。
 そうして他に誰もいなくなった世界で孤独に息を引き取り、それでも怒りは収まること無くその身を、世界を焦がし続けている―――

「……何それ。どこにも救いがないじゃん……!」
「そら邪神と簒奪者のやることやからな」
 説明を受けたカグヤは、やるせない思いを隠せずに思わず自らの腿を叩いた。
 誰が悪かったのかと言われれば邪神だ。簒奪者だ。
 天獄界に浮かぶ浮島全てが邪神のせいで滅びたわけではないが、少なくない数の世界がそんな結末を強いられたのは間違いない。
 もし今回出現した浮島が『紅蓮の龍』に関する世界であるなら島のどこかに竜族の長の遺体があり、それがある限り島は永遠に焦熱地獄と化したままなのだろう。
 そんなの悲しすぎる。誤解から生まれた恨みと滅びが未来永劫続くなど辛すぎる。
 だから……。
「……それって、遺体を破壊すれば火は消えるかな……?」
「保証はできひん。もしかしたら恨みが増えて更に燃えることもあるかも知れんで?」
「……それでも……多分、このままにしておいちゃ駄目だよね。調査のためにも……その世界の人達のためにも……」
 滅びた世界。終わった世界。それらを悼んではいけないということはないだろう。
 浮島の調査継続のためにも、やれることを試してみるのもいい―――

成功条件

条件1紅蓮の龍の遺体の発見
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1紅蓮の龍の遺体の破壊
条件2-
条件3-

解 説

・天獄界エンブリオに出現した、常時燃え続ける浮島が舞台です。
・その浮島にあると思われる『紅蓮の龍』の遺体を発見、可能なら破壊するのが目的です。
・この浮島には生物はおらず、エネミーも出現しません。紅蓮の龍も遺体なので動きません。
・島全体のあらゆる物が燃えており、地上も上空もかなりの高熱になっています。耐火スーツなども用意してもらえるので、余程のことがない限り着ていきましょう。
・耐火スーツは冷却機能も完備していますが、水分だけは取れません。きちんと飲み物を用意していきましょう。
・上空からの偵察もできないので紅蓮の龍の遺体がどこにあるのかは不明です。
・島にはあちこちに建物の跡があるようですが、火に包まれていて全容はわかりません。地上から歩いて遺体を探すしか無いでしょう。

マスターより

 皆さんこんにちは。死んでまで他人を恨みたくないなぁと思っている西川一純です。

 え? 肉博と温度差がありすぎる? そりゃあ煉獄の炎だからね!(最悪)
 ビターなシナリオではありますが、皆さんの活躍が今は亡き世界の救済になることを祈って―――

関連NPC

  • カグヤ・パロマージュmz0057
    人間種|女

参加キャラクター

  • 不破 雫ma0276
    人間種|女
  • 小山内・小鳥ma0062
    獣人種|女
  • 雪切・刀也ma0506
    剛力種|男
  • ザウラク=L・M・Ama0640
    機械種|男
  • フィリア・フラテルニテma0193
    神魔種|女
  • 氷雨 累ma0467
    人間種|男
  • 鈴東風姫ma0771
    神魔種|女
  • ma0883
    人間種|女
リプレイ公開中

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