- ハーフシナリオ
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このシナリオはハーフシナリオに設定されています。
参加料金が半額となり、リプレイの文字数が下限、上限共に半分となります。
オープニング
プエル・ニコラス(mz0028)は戦闘にもきちんと参加し、自信がついてきた。
シミュラクの鏡神学園のことを聞いた。
そこに行けば、神獣に乗れるらしいという、大変重要な情報が入る。
「ふおおう、サガルトォオオ」
神殿にサガルト・ズィキ (mz0003)を探しに行き、直談判に行く。
「別にいいですよ、行って」
あっさりしている。プエルが問題を起こしまくるならば別だけれども。
「わーい」
「ただ、プエルさん、あの島、調査進んでいます?」
「……僕の島のこと」
「ええ、あの島のことです」
サガルトはとりあえず「僕の島」に対する否定は黙っておく。
プエルが遊び場にしている浮島であり、別に所有物ではない。
とはいえ、浮島の管理につながるなら、暫定「プエルの島」としておくと話が早い。
「うん、全然してない」
「ですよね」
「……」
「ひとまず、測量までしなくていいので、おおよその図は作ってください」
「それでいいの?」
それをしたらシミュラクに行っていいということだった。
「はい。森の方が手付かずですから、そろそろ見ておいた方がいいかと」
「そうだよね」
プエルはうなずく。
「マッピングの仕方は教わったよ! それに、一応、僕、魔法も剣も使えるし! 行ってくる! だから、鏡神学園の件はよろしくね」
「はい」
プエルは立ち去りかけ、サガルトにチョコレートの入った袋を渡した。
「……お菓子をくれるのが定番になりましたね」
●浮島、調査依頼
リリィ・サーベラスはイデアゲート管理官であり、神官である。
サガルトの部下であり、プエルにとっては直接の上司であるといってもいいかもしれない。
そのリリィが待っていた、はプエルが来るのを。
「今日、ここに来る日だよね?」
ゲート管理官としてプエルは定期的に報告などを受けるはずだけれども。
リリィが忙しいのは知っているはずだから、約束を守らないとは思えない。
「うーん?」
前日、サガルトにプエルが会っていたのを実は遠目で見ていた。
元気一杯だったし、どこか介入に行ったという話は聞いていない。
ふと、プエルが頻繁に出かける浮島に行ったか、調べる。
「行っているけど、帰ってきた形跡がないよね?」
リリィは首をかしげる。
「島で遭難したってことかな?」
そんな危険な島だったかというと、そうではないはずだ。
全景を見た人によると、原っぱ以外は森と一軒家があるということだった。
ただ、森や家の中がどうなっているかは不明。
確認した人はあくまで【神魔飛行】で見ただけだから。
「これは、依頼にしておこうかな」
心配だし、仕事がたまるし。
「あの島、実は知られていない謎があった! てこともあるのかな? 調べてもらう必要があるね!」
リリィは浮島の調査依頼を出した。
プエルが頼まれているマッピングをしてもらえば、行方不明になった理由はわかるだろうし、保護できるかもしれない。
もし、敵性生物がいるならば、排除が必要だ。
●起こったこと
プエルは肩掛けカバンにお弁当と、棚にいた人形から自分に似ている雰囲気のを入れた。
マッピング用に画板と方眼紙、鉛筆なども持った。
おおよそ状況はサガルトから聞いていたから、方眼紙の使い方もうまくできるだろう。
そう、どこからどこまで行くかわからないと、方眼紙の変なところから書き出して、足りなくなったりするのだ。
さて、浮島到着後、いつも遊んでいる原っぱを確認する。
小手調べをした後、森に足を向ける。
森の先には一軒家があるのと、森の広さは原っぱより大きめではあるけど、倍以上というわけではないという。
島の状況はサガルトから聞いていたので「空飛べるっていいよなぁ」とポツリつぶやく。
森は迷子になりやすいとはいえ、状況はわかっている。だから、島の縁に沿って歩き出す。一周して戻ってくればいい。
それは順調に進み、家があるのも確認し、広場に戻った。
これで、外周は完璧だ。
お弁当を食べて休憩をする。
次に、森に入る。
道があるわけではないため、家の方に向かって道を整備したいなとプエルは考えた。
考え事しては測りなおしたり、地道な作業をしていた。
疲れてきたところで、帰ろうとした。
ちょっとマップはできていた。
「うーん、この様子だと、こっちに行くと……ここに出る? でも、こういうことすると危険があったりするんだよねぇ、わああああああああああああああ」
プエルは最短を選んだ瞬間、足元が崩れた。
ドスンと穴の底に落ちる。
「……いてて」
プエルは見上げた。
「ここ何? 落とし穴?」
穴の中の確認をする。
底もわきも土である。地面を掘ってできた穴だ。
上りやすさは全くない壁。
高さはプエルがジャンプしても縁に届かない。
直径はプエルが両手を広げたより大きい。
上がる手段がない。
「……ふえぇえ」
プエルは半泣きになる。
カバンから人形と取り出して、ぎゅと抱きしめる。
一人ではなかったのだ!
と、思うことにした。
「どうしよう! そうだ、お前を投げて、外に出し……ても、動かないから助けを呼びに行けない」
プエルは全く名案ではなかった。
「……どうしたらいいんだろう? 土を掘っていって、傾斜をつけたりすればいいんだけど……」
それは道具があって初めてできること。
プエルが持っているのは、弁当が入っていた箱とお手拭き、カバンと人形。
「……き、きっと、サガルトが心配してくれるかも? あ、明日、リリィと会う日だ」
そう、リリィならひょっとしたら、気にしてくれるかもしれない。
忙しいのはサガルトもリリィも一緒だ。でも、リリィは会う約束をしているし、これまでプエルは約束を破ってはいない。
「リリィがきっと気にしてくれる!」
希望を持つことにはした。
空はどんどん暗くなる。森の中で暗かったのがもっと暗くなる。
「……静かだなぁ……フクロウもいないのかも?」
ガサガサという音がする方がこうなると怖いかもしれなかった。
「……ううっ、僕、きっとここで、干からびて死んじゃうんだ」
プエルは抱えた膝に人形を置き、顔をうずめる。
「リリィが助けてくれたら、僕、ケーキを焼くよ! あ、助けてくれた人が違う人でも……ううう……」
前向きに考えることにしたけれども、時々泣き声のようなものが漏れるのだった。
成功条件
条件1 | プエルの保護 |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | 島と家のマッピングの完了 |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
●プエルの遊び場の浮島
原っぱ部、森部、家部に分かれている。
この三か所をする必要がある。
大雑把な位置関係は次の通り、長方形より楕円形。
森森森森原原
家森森森原原
森森森森原原
配置がわかっているのは天魔飛行できる人が見た結果。
《原っぱ》
ここが出発地点。
井戸がある。
100メートルトラックは一面以上入るけど二面は入らない。
《森》
広葉樹やら針葉樹やら色々生えている森。
地面には草が生えたり、倒木があたっり、キノコが生えそうだったりと、森である。
道があるわけではない。
落とし穴というか、何からの穴があるということは否定できない。
動物や鳥については見たという情報は現状ない。
《家》
家自体は外見からだと二階建てで数部屋あるタイプに思われる。
家具はない。
屋根裏や地下室はあるけれども、隠し部屋は……たぶん……。
●NPC
・プエル・ニコラス
とりあえず、探検僕の島をしていたら、穴に落ちたらしい。
お弁当は食べちゃったし、水筒とお菓子くらいしかない。
どうしていいかわからないため、体力温存中。
色々明るいことを考えて頑張っているらしい。
・リリィ・サーベラス
種族は妖精種。イデアゲート管理官として働く咎人。
一応、プエルの上司の一人にあたる。
プエルと会う約束をしていたけどいないから依頼を出してくれた。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
神獣気になるどころかそこに到達できていないプエルです。
依頼内容は島のマッピングですが、結果的にプエル発見につながります。
どっちが先かわかりませんが……。
よろしくお願いします。
関連NPC
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- プエル・ニコラス(mz0028)
- 人間種|男
参加キャラクター
- リプレイ公開中