- 召喚可能
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このシナリオでは召喚を行うことができます。
召喚を装備しているキャラクター全員が召喚可能です。
オープニング
多くの世界の情報の漂着地であり、巨大な観測器であるこの世界の中枢は言わば巨大なデータサーバーであり、同時にすべてのナイトメアの『母』でもある。
しかしそれはオリジナルナイトメアによる管理制御があって初めて維持できる。つまりすべてのオリジナルが死滅すればこの世界は滅び、ナイトメアという種は根絶される。
「ナイトメアという種が滅びること自体は――已むをえまい」
他の何かを滅ぼしてきたのなら、自らが滅ぼされることも受け入れねばならない。
ザルバはそう語って、『しかし』と続ける。
「セメタリウムには、もはやここにしか存在しない世界の記憶が詰まっている。ナイトメアが滅ぼしてきた星々の記憶……それまで消えてしまうのは忍びない」
セメタリウムを奔りながら、クラインは応じる。
「ニュートラリダの『本体』は、セメタリウム中枢真体(サーバー)から切り離すことはでないのですよね?」
「ああ。だが、情報をコピーして抜き取ることはできる。ニュートラリダの意識と権限。それだけでもセメタリウムから切り取ることができれば……」
情報集積体であるニュートラリダをサルベージするのは、情報処理に長けたザルバが適任といえる。
彼はこの為にずっと準備をしてきた。
つまりニュートラリダの救出とは、ザルバによる『ハッキング』を意味する。
「ちょうど、グリーンランドの時と同じですね」
「そうだ。ハッキング作業中、私の護衛を依頼したい。そして同時にニュートラリダの説得を頼みたい。彼女を信用させられるのは、クラインや咎人たちだろうからな。回収に成功したら、一目散に退却する。ここにはあまりにも敵が多すぎるからな」
2体の邪神がセメタリウムにやってきたのは当然理由がある。
咎人が地球と天獄界でハーベスターと接触したように、簒奪者らもいずこかの世界でハーベスターと接触し、一戦交えたのだろう。
「危惧していたことが現実になったわけだけど」
あの日、消滅するだけのはずだった世界から異世界へ干渉しかけたテラフォーミングの神、ベヒーモスによる事件の時……。
邪神レシエフは簒奪者を伴い、現地調査を行った。
あの時はまだ、ハーベスターを明確に認知したわけではなかったが、それ以降も彼は独自にハーベスターの痕跡を追っていた。
「それにしてもスゴイ数だな。いくら情報量がほぼ無限だからって、全部実体化させればいいってもんでもないでしょうに。リソースどうなってんのよ、ズっこいなあ」
ボヤきながらもライフルの引き金を引く。
ライフルのように見えるが、それは実際には無限の射程を持つ雷霆であり、無数に枝分かれした光は天と地にあまねく敵を貫いていく。
そうして創られた道を鎧騎士の男――邪神ガグンラーズは軽快に進んでいく。
外見の重厚さとは裏腹に飛び石を跳ねまわり、巨大な斧でナイトメアを両断していく。
「某は先に往くぞ、レシエフ。雑兵の掃除はうぬに任せた」
「気をつけなよ。ハーベスターは『対神存在』だ。僕らでもうっかりすると死ぬぜ」
「案ずるな。それよりうぬは帰り道の心配をしておけ」
邪神側とて元の世界に戻れなくなるのは困る。
『退路』を確保するのは、どうやらレシエフの任務らしい。
ガグンラーズはセメタリウムを奔りながら、別方向から中枢に向かっていく咎人らの姿を目端に捉えていた。
「咎人か。姿を見るのはいつぶりか……今の世代は、悪くない出来だと聞くがな」
前の世代のは弱すぎて話にならなかった。
弱者などいくら屠ってもなんの誉にもならない。それどころか品格を問われる。
「某の目的は、セメタリウムの破壊のみ。さて、つまみ食いの余地はあるか?」
ガグンラーズが中枢に辿り着いたのは咎人よりもかなり先であった。
中枢真体(サーバー)に接続されているオリジナルナイトメアは一体のみ。
どちらかと言えば、圧倒的な情報密度故に頑強であるサーバーよりも、それに接続された管理者を破壊する方がずっと楽である。
故に彼は、接続された管理者――ニュートラリダの本体に目を向ける。
ハーベスターのグロウスは立ちはだかり、それを阻止する構えだ。
「邪魔建てするか、収穫者」
「おう。まだこの世界の管理者には生き残っててもらわないと困るンでな」
ならば問答は無用とガグンラーズが斧を振り上げる。
思い切り振り下ろされた斧は暴風と共に雷を巻き起こし、遠く離れたニュートラリダをグロウスごと破壊しようとする。
しかし、グロウスは炎の剣でこれを切り裂いた。
「……ほう。神の力を相殺する能力……素晴らしいが、危険である」
「俺様を無視できると思うなよ? 今度はこっちのファンサービスだぜ!」
二人が刃を交え、激しくぶつかり合う……その様をニュートラリダは蚊帳の外で眺める。
「なんだというのだ、次から次へと……」
ある日突然、ハーベスターがセメタリウムにやってきた。
争いよりも議論に明け暮れていたほとんどのオリジナルナイトメアがあっという間に抹殺され、唯一『争い』に身近であったニュートラリダだけが皮肉にも生き残った。
だが、ハーベスターは情報――概念に割り込み、操作する能力を持っている。
ニュートラリダはたまたま生かされているだけで、今やセメタリウムの中枢にアクセスするための生きたコンピューターとして体よくつかわれてしまっている。
そのくせ自ら命を絶つこともできない。
(あの時は、簡単だったのだがな……)
地球に送り込んだ分体を処分するのと、本体の電源を落とすのは話が違う。
もう遠く忘れ去った死が恐ろしくなったのか? ……いや、きっとそれも違う。
待っているのだ。あの日、地球で約束した『未来』を。
(クライン……ライセンサー。来てはならぬ)
セメタリウムは、ナイトメアは、滅びるべくして滅ぶのだ。
きっと『答え』なんて、誰かが決められることではなかったのに。
裁定者として宇宙を支配しようとした時点で、きっと運命は決まっていた。
成功条件
条件1 | ニュートラリダの救出 |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | 全員の生還 |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
当シナリオは「【BTW】ゲマトリア・セメタリウム<突破>」の影響を受けます。
別シナリオにより状況が変化する高難易度のシナリオとなります。
結果により最初からライフやアクティブスキルの現在値が減少した状態でシナリオが開始されます。
セメタリウム中枢真体(サーバー)に接続されたニュートラリダを救出します。
救出、といってもニュートラリダは情報生命体であるため、物理的に救出することは不可能であり、ザルバがザーバーにハッキングを行い、『情報と権限』だけを回収し、これを『救出』とします。
ザルバは戦闘には参加できず、攻撃に対して無防備な状態となるため、護衛が必要です。
また、現場には邪神ガグンラーズとグロウスが存在しています。
その他の敵は一切存在しません。
ガグンラーズの目的は『セメタリウムの破壊=ニュートラリダの破壊』です。
グロウスはまだニュートラリダに利用価値があると考え、防衛しようとしています。
しかし当然ながらザルバによるハッキングは妨害しようとします。
ガグンラーズは『邪神』に数えられる者であり、その戦闘力は圧倒的です。
まともにぶつかり合っても今の咎人にはどうすることもできない……のですが、どうやらグロウスは『神に強い』特性があり、ガグンラーズを抑え込めるようです。
ガグンラーズは咎人に強く、咎人はグロウスに強く、グロウスはガグンラーズに強いという三すくみ状態になっています。
グロウスとガグンラーズを上手くぶつけるように立ち回ることで時間を稼ぎやすくなるでしょう。
このシナリオでは咎人の死亡率が高くなっています。
更に、グロウスは死んだ咎人の魂を捕らえようと画策しているようです。
このシナリオでの『死』は、大きなペナルティに直結する可能性があります。
ザルバがハッキングを完了したら、その場から撤退してください。
別働部隊が確保している脱出地点から、サルヴァトーレに乗り込んで離脱します。
マスターより
ハイブリットヘブンをお楽しみいただきありがとうございます。運営チームです。
当シナリオはクロスオーバーシナリオ【BTW】連動シナリオとなりますが、異世界「ゲマトリア・セメタリウム」での戦いとなるため、効果アイテム「アサルトコアライセンス」によるACの持ち込みはできません。
「召喚」としてのアサルトコアのみ対応となりますのでご注意ください。
なお、シナリオ参加者には特典として「アサルトコアパーツ」を1つずつプレゼントいたします。
参加キャラクター
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- ウガツ ヒョウヤ(ma1134)
- 精霊種|男
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- 川澄 静(ma0164)
- 精霊種|女
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- 麻生 遊夜(ma0279)
- 機械種|男
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- 天魔(ma0247)
- 神魔種|男
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- 氷鏡 六花(ma0360)
- 精霊種|女
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- リダ・クルツ(ma1076)
- 人間種|男
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- 桜庭愛(ma1036)
- 人間種|女
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- 火存 歌女(ma0388)
- 機械種|女
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- 歩夢(ma0694)
- 人間種|男
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- ルー・イグチョク(ma0085)
- 人間種|男
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- ザウラク=L・M・A(ma0640)
- 機械種|男
- リプレイ公開中