- ハーフシナリオ
-
このシナリオはハーフシナリオに設定されています。
参加料金が半額となり、リプレイの文字数が下限、上限共に半分となります。
オープニング
蕗の氏族は大集落の「辻占茶屋」にて、巫女メイド姿で給仕する深夜真世(mz0069)が聞き返した。
「惜しい、違う。次の相手のあかなめ妖怪は風呂好きで浴槽も綺麗にするが、垢は舐めん」
氏族若頭のカンナ・ニソルが真世から抹茶オレを受け取りながら否定した。
次の相手とはもちろん、蕗の氏族が戦っている「天下統一戦予選」の第三戦の相手である。
「『楚(そ)の氏族』といってな。清楚の『楚』を氏族の一字に取った、綺麗好きで礼儀正しく好感の持てる奴らだ。顔は狼だがな」
「ほへ~。なんか楽そうね」
「楚(そ)の氏族」はあかなめ妖怪の氏族である。
外見は狼の顔をした通常の大きさの鬼で、風呂場など水辺を活動域としている。
ただし、狼の気性の荒さはなく、鬼の力強さもなく、「あかなめ=垢嘗め」という名前から連想されがちな長い舌もない。
彼らは清潔を好み、不定形なスライム的ゲル物質で戦う。
「あかなめ」という異名も、清潔好きが高じて風呂の垢をゲル物質で「嘗めとるように綺麗にする」ことが由来となっている。基本は狼らしく肉食。
「まあ、そうだな。……で、またアンタに大将をお願いしたいわけだ」
カンナ、ちらっと真世の反応を気にする。
「えー。今回は勘弁してもらいたいなぁ」
真世、慎重である。
「……また囮役でしょ?」
「カンがいいな。その通りだ」
「んじゃお断りするね」
そういうことなら、ときっぱりと言い切った時だった。
「そうか……。まあ、戦場が奴らの露天大温泉に決まってな。浴槽に入って戦うから当然、全員水着ってことに……そうそう、大将は潜って隠れないよう、動かないってルールに決まったんだが……」
カンナ、もったいぶる。
真世の方は水着だとポロリが怖いわよね、とかぐるぐる考え中。断った我が決断に満足している。
「奴らは足止め支援特化の氏族だ。スライムで足止めして時間を稼いでスライムを撃って来る。接近戦は苦手な奴らだ」
「ちょっと待って」
真世、あることに気付いた。
「お風呂にスライムって、見えにくいし絡まれて倒されたら窒息もあり得るじゃない。なんでそんな条件飲んだの?」
我がことのように心配した。
「お? 意外と見どころがあるな。……そう。普通ならこの条件は受けん。が、奴らは俺らが空を飛ぶことを嫌がってな」
つまり、そっちが空を飛ぶのを封印しないなら水辺でやらせろ、ということらしい。
「そんなの向こうの都合じゃない!」
「その通り。そしてこっちの譲れない都合が、少人数戦闘」
蕗の氏族はベゼルの不夜城の軍勢と交戦中で、真世を頭数に入れているほど人手が不足している。
「まあ、確かにアンタはこれまで貢献してくれたからこれ以上の無理も言えん。今回はもう一人の咎人、コクリって娘に声をかけて……」
「あー、もう。分かりました、私がやりますー」
真世、ベゼルの方で戦っているコクリ・コロン(mz0061)に負担をかけまいとこの話を受けるのだった。
しかし!
「ちょ……どうしてこうなるのよぅ!」
予選当日、戦場となった露天大浴場に真世の不満の声が響く。
なんと真世。
浴場の端に立てたポールに両手を上にして縛られていたのだ。白いわきの下は丸見えで、バスタオルに包まれた身体は伸びきったまま晒されいやんいやんと身をよじっていた。……もちろんバスタオルの下にはビキニ水着を着ているが。
「すまん。すぐに決着を付けてくる!」
カンナ、情報を伏せていたことを謝る。
そして開戦直後に足元をスライムで絡められることを嫌い一斉に飛び立つのだが……。
敵のスライム弾の射線が綺麗に通るハメに!
「んあっ……きゃん!」
どぼぉ……ん。
哀れ、真世。
多数のスライムを食らって固定されていないポールごと温泉に倒れて沈んだ。当然自力ですぐ立ち上がることはできない。
調停者、窒息の危険からすぐに「勝負あり、一本!」を宣告した。
「くそ……背が低いオレたちでは温泉に入ったまま壁役なんかできんぞ」
カンナの舌打ち。
そう。
蕗の氏族的には飛べばいいと考えていただけに有効な対策は、ない。
同行していた咎人たちの出番だ!
成功条件
条件1 | 三本勝負のうち二本目を取る |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
大成功条件
条件1 | 三本目も取って勝利を収める |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
あかなめ妖怪「楚(そ)の氏族」と予選を戦ってください。
※ドレスコードは「水着」(装備欄はそのままでOK)。その上にタオルを巻いても良い。武器は自由
※今回は敗北必至の条件を飲まされています。二本取れば「大成功」、一本だけでも「成功」
◆天下統一戦予選の「今回の」ルール
・大将を含む十一人対十一人の合戦。三本勝負
・大将に一定のダメージが入ったと審判たる「調停者」が判断すると一本。二本先取した方が勝者
・遮蔽物のない露天温泉で十分距離を取った陣形から勝負開始
・彼我の距離は【お互いの遠距離攻撃が届かないと感じられる】程度
・今回は一騎打ちは無し
※飛行はOK
※温泉の深さは通常。背が低いPCは歩行による移動がやや不利となる
※※潜水移動は禁止(蕗の氏族の要求)
◆敵のあかなめ妖怪氏族
・狼の顔をしている。しかし、性格は紳士で良識派
・スライム状ゲル物質遣いの足止め支援特化氏族(弱小氏族である理由。スライムは「マッドハンド」的な利用方法)
・日ごろは足止めして狩りをするため攻撃スキルは必要なく、ゆえに格闘戦には向かない(爪も牙も鈍りまくり)
・とはいえ足止めからのロングスキル範囲攻撃「スライムバースト」の威力は大(倒して窒息コンボがあるので水場は凶悪)
◆敵の予想戦術
・一本目を取った「スライム弾」(威力小。ただし転倒が狙えるため大将が食らうと危険)
・二本目は足元から相手に絡み足止めする「スライム絡め」や「スライムエリア(ZOCタイプ)」で時間稼ぎし「スライムバースト」を狙っている
・空中の敵にはスライムの薄膜を空に張る「スカイスライムスクリーン」で移動・攻撃を阻害する
・地上からの射線のある攻撃は「壁スライム」で対応
※以上から、敵は遠距離攻撃や引き気味の時間稼ぎが基本戦術となる
・なお、敵の大将は細身のワンピ水着女性で真世同様に腕を縛られているが足技で抵抗する
マスターより
ふらっと、瀬川です。
スライムまみれになって綺麗になってください。相手は助平ではないです。
以下、解説の補足。
◆蕗の氏族側の戦略
・特になし。そのため咎人の参加人数だけ交代予定
【重要】湯、空ともに張られた移動阻害スキルを破るため「高い抵抗値」が求められる!
・射線のない範囲攻撃が有効。敵もそれを嫌って足止めして来るので射程内に進めたい
◆深夜真世
・一本目で湯に沈みすでにのぼせている。応戦どころか踏ん張りも利かない最悪の状態
・羞恥心だけは残っているので最悪の場合は活用を(激励効果あり
よろしくお願いします。
関連NPC
-
- 深夜真世(mz0069)
- 人間種|女
参加キャラクター
-
- 桜庭愛(ma1036)
- 人間種|女
-
- クリームヒルデ・アイヒベルグ(ma1197)
- 神魔種|女
-
- 相澤 椛(ma0277)
- 人間種|女
-
- ブリジット・レジェフォール(ma1099)
- 人間種|女
-
- リコリコ(ma0309)
- 妖精種|女
-
- 麻生 遊夜(ma0279)
- 機械種|男
-
- 瑠璃香(ma0653)
- 獣人種|女
-
- フィリア・フラテルニテ(ma0193)
- 神魔種|女
-
- 氷雨 累(ma0467)
- 人間種|男
-
- 御門(ma0729)
- 剛力種|男
- リプレイ執筆中