ノーライフキング
運営チーム
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シナリオ形態
ショート
難易度
Hard
判定方法
エキスパート
参加制限
総合1200以上
オプション
  • 危険
参加料金
100 SC
参加人数
5人~16人
優先抽選
50 SC
報酬
300 EXP
5,000 GOLD
10 FAVOR
相談期間
5日
抽選締切
2022/05/18 10:30
プレイング締切
2022/05/23 10:30
リプレイ完成予定
2022/06/08
関連シナリオ
  1. オープニング
  2. 相談掲示板
  3. -
  4. 結果
  5. リプレイ
危険
このシナリオは難易度が高く設定されています。
戦闘により大きなダメージを受けてしまった場合、キャラクターの基本設定が忘却状態になることがあります。
基本設定が4つ全て忘却状態になると、キャラクター自身が死亡状態となり、ログイン及びコンテンツへのアクセスが制限されます。

オープニング

「マジか………………」
 ロウは地べたに尻もちをついていた。
 不死者についての調査の為に、蒼薔薇騎士団は各所に戦力を分散させていた。
 なにせスピード勝負だ。事態が深刻化する前に全様を把握して、もしも本当に魔王に匹敵する災害が発生しているのなら、先手を打たなければならない。
(最悪だ……)
 ロウがそう思ったのにはいくつか理由がある。
 まず一つ目は、ロウが今まさに魔族にやられそうになっているという客観的事実。
 お供の騎士だって全然弱くなかった。魔法騎士団としては精鋭クラスで、それを10人は引き連れていたのに、急に襲われてあっという間に蹴散らされた。
 アンデッドどもは確かに強かったのだが、これはもうそういうレベルではない。特にやたらと身体がデカイ、女みたいな外見の『鎌』を持っているオークがやばい。
 あいつの腕一振りで完全武装の騎士が3人ぐらいぶっ飛んで、今10mくらい後ろのでノビたままピクリともしないので、下手するともう死んでいる。
 まだ安否確認してないからわからんけど、万が一もう死んでるってなるとこの事件を『不殺』で終わらせることができないってことになるから、リーゼロッテの意向に沿えないってことで、それが第二の『最悪』。
 そして三つ目の『最悪』は――
「オマエ、エライヤツ?」
 言葉を話す魔族が近づいてくる。
 その魔族は明らかに他のアンデッドに護衛されていて、見るからに桁外れの化物染みたマナを帯びていて、その迫力ときたら、あのエリゴールのようなのに。
 外見が――――まるでいたいけな『少女』だったのだ。
「オマエ、コトバ、デキル?」
 魔王だ。一発でわかった。
 こんなバケモン、2体も3体もいるわけねえ。
 最悪だ――まさか、外見が女子供だなんて。
(リーゼロッテが……殺せなくなっちまう……!!)
 あの子供好きのリーゼロッテが、この外見の魔族を『斬れる』はずがない。
 いざ対峙すれば絶対に迷ってしまう。よしんば斬れたとしても背負ってしまう。
 これから先、希望に満ちた世界を作っていくはずだった新しい聖王に、影が落ちる。
(ダメだ……! こいつは……ボクが殺さないと――ダメだッ!!)
 心の中で決意を固め、ロウは全身をガクブルさせながら友好的な笑顔を浮かべる。
「ハーイコンニチハ! 僕ノ名前ハロウ! コトバ、スコシ、デキル!」
「オー! オマエ、コドバデキル! イイゾ!」
 地べたに膝を着いた少女は『にぃ』っと笑い、ロウに差し出した。
 それはロウも知っているようなコテコテの古典的な絵本であった。
「オマエコトバワカル。オマエ、コレ、ヨム。フルフル、ヨロコブ」
「……? アーハァン……?」
 意味がわからなかった単語が一つだけあるので聞き返す。
「フルフル?」
「ナマエ。フルフル。ワタシ。コトバ、ベンキョースル」
 ――魔王、フルフル。
 襤褸になっていても、その服にはマウゼル修道会の意匠があった。
 仮にこいつも何らかの方法で蘇ったというのなら、恐らくその筋の死体だろう。
(ミンスクの……魔王、だと? そんなんアリかよ……)
 うろんな眼でロウを見上げ、少女はまた『にやぁ』っと笑った。
「コイツ、ツレテットケ。フルフル、仲間フヤス。コイツ殺スナ」
 一際強力な――『鎌を持ったオーク』が命令を受け、やや渋い顔をする。
 どうやらフルフル直衛の個体のようで、あまり離れたくないようだ。
「平気。フルフル、死ナン」
(えっ)
 ロウが冷や汗を流す。ボロっちい服を着てるのでまさかと思っていたが……。
(こいつも……不死者かよ……)
 死なない魔王って、そんなのアリか?
 あのエリゴールも普通に大人しく死んでくれたというのに……インチキ設定もいい加減にしてほしい。
「ヤ、ヤサシクハコンデクダサーイ!」
 女オークに担ぎ上げられ、ロウは運ばれていく。
 運ばれるついでに何かモノでも落として目印を残したりできないかと一瞬考えたが、すぐにその思考は却下した。
 ロウを運んでいるこのオークは、命令だからロウを殺さないだけで、ミンスクによい気など全くしていないし、恐らく命令無視に匹敵する行為を発見すれば嬉々としてロウを殺すだろう。
(なんもできねぇ……お姫様か、ボクは……!)
 とりあえず今は死なないでいること、それが一番の貢献だ。
 ロウは一切の抵抗を行わず、素直に連れ去られた。


 ロウの率いる部隊と連絡が取れなくなったという連絡を受け、咎人が現地に急行する。
 道々で瀕死の蒼薔薇騎士が倒れていたが、幸いにも命に別状はなさそうだった。
「咎人殿……も、申し訳ない……。ロウ様は、敵に連れ去られました……」
 それももうだいぶ時間が経過してしまっている。
 今から探したところで、敵に追いつくことはできない可能性が高かった。しかし、
「敵は『死体集め』をしています……! もしかしたら、まだ……近くに……!」
 アンデッドの仲間を増やすためには、戦場やら墓地やらに眠る戦士を呼び起こす必要があるらしい。それはロウも先んじて読んでいたことで、だからこの近くには古い騎士墓地があって、その調査の途中で遭遇したというのなら……。
 咎人達が墓地に駆け付ける頃には天候が崩れ、雨が降り始めていた。
「……? ナンカ、マタ、キタ」
 そこで咎人は遭遇する。ロウと魔法騎士らを蹴散らした第二の魔王と。
 魔王が引き連れているのは魔族だけではない。ミンスクの騎士にしか見えない者たちも、魔王には従うのか、『敵』の出現を察知して動き出す。
 動く死体、アンデッド。まだミンスクも魔族も神に近い存在であった時代の戦士たちは、仮に不死ではなかったとしても侮れぬ敵である。
「……オマエラ、ヘン。シンデルノニ、イキテル? ンー……アー……ナニ?」
 不死なる戦士たちが咎人へと襲い掛かろうとした時、どこからともなく光が軌跡を描き、それらの身体を貫いた。
 咎人の視力なら追えるだろう。あれは、剣だ。投擲された剣。
 自在に舞う剣が主の手に戻った時、その主がいつの間にか咎人の傍にあると気づく。
『こんにちは。アンデッドとやり合うんだろう? 故あって助太刀するよ』
 全身を漆黒の鎧で包んだ騎士であった。
 咎人は見ればソレがイデア体なのかどうか判断できる。騎士はイデア体ではなかった。
 だが、なんとなくその声には聞き覚えがあるような――
『あの魔王は死と崩壊を司る。どんなに強い存在でも、死を直接与えられたら耐えられない。自信がないなら、あまり前に出ない方がいい』
 魔王が腰から提げた二刀をずるりと引き抜き、獣のように笑う。
「アソブ?」
 黒騎士と魔王。その二人が手にする剣は、とてもよく似ていた。

成功条件

条件1ロウに関する情報を手に入れる
条件2-
条件3-

大成功条件

条件1すべての敵の完全な殲滅
条件2フルフルによる咎人の忘却者ゼロ
条件3-

解 説

咎人は蒼薔薇騎士団団長のロウの調査部隊が帰還しなかったため、その調査と救援のために差し向けられました。
既に滅びた王国の騎士墓地にて、アンデッドの一団と遭遇しました。
現場からロウは既に拉致された後のようで、探しても見つけることはできない為、ロウの居所を知るためには敵から聞き出す必要があります。
戦場は「騎士墓地」で、土葬された騎士の墓がたくさん並んでいます。
広さはありますが、墓だらけなので足場はあまり良いとは言えません。


●敵情報

・共通の特徴
前回のシナリオと同じく、敵はアンデッドと呼ばれる『死んでも復活する』特徴を持つ敵です。
前回の戦いの結果、アンデッドの撃破方法などの特徴がいくつか発覚しており、それらは特設ページにてまとめられています。
戦う前には対アンデッド戦術について、特設ページをご確認ください。

・不死騎士
剣や槍、そして盾で武装した騎士たち。
近接装備だが、魔法による遠距離攻撃を行える。
今回も『パリィ』と『パリィカウンター』を使用する。
10体ほど出現。

・不死魔族
メイスや大剣で武装した魔族。サイズ1のゴブリン、サイズ2~3のオークがいる。
連携はさほどしないが、単純に非常にタフで近接威力はかなり高い。
今回も『ブレイクキル』でトドメを狙う。
10体ほど出現。

・フルフル
ミンスクの少女のような外見をした魔王。
敵の中で唯一『言葉』がスコシワカル。
「死」そのものを操作する能力があるとのことだが、よくわかっていない。


●友軍情報

・黒騎士
全身を黒い鎧で覆った騎士。恐らく百花騎士。
二刀流の使い手でかなり強く、『不死者』を復活不能にする能力を持つ。
ほっといても死なないくらいに強い。

マスターより

ハイブリットヘブンをお楽しみいただきありがとうございます。運営チームです。

当シナリオは聖樹界アナザーエピソード「黒キ眠リノ園」と関連する内容となります。
同時期に公開される別シナリオと連動する内容ですが、どちらのシナリオにも同時にご参加いただけます。

メインストーリークリア済ワールドのアナザーエピソードとなるため、全体的な戦闘難易度が高い設定となっております。
「敵の副能力値」と「敵の対応能力、思考能力」が高くなっている点にご注意ください。
また、「黒キ眠リノ園」関連シナリオでの忘却にはストーリー上特殊なペナルティが課せられる可能性がございます。

関連NPC

  • ロウ・ル・ザノスmz0080
    人間種|男

参加キャラクター

  • ルー・イグチョクma0085
    人間種|男
  • 麻生 遊夜ma0279
    機械種|男
  • シアンma0076
    人間種|男
  • ラファル・A・Yma0513
    機械種|女
  • 天魔ma0247
    神魔種|男
  • 氷雨 絃也ma0452
    人間種|男
  • 高柳 京四郎ma0078
    人間種|男
  • 火存 歌女ma0388
    機械種|女
  • 氷鏡 六花ma0360
    精霊種|女
  • 鳳・美夕ma0726
    人間種|女
  • 更級 暁都ma0383
    人間種|男
  • 川澄 静ma0164
    精霊種|女
  • 白花・C・琥珀ma0119
    人間種|女
  • エイリアスma0037
    神魔種|女
  • 夕凪 沙良ma0598
    獣人種|女
  • 水無瀬 遮那ma0103
    精霊種|男
リプレイ公開中

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