オープニング
●何かを求めて
鏡神学園召喚学科所属の神使ミランドラは最近妙な夢を見ていた。
いつもミランドラは小高い丘の上から多くの人を見下ろしていて、そばには誰かが居る。その誰かはミランドラにとってとても近しい人だった。その人と幾つか言葉を交わし――自分はいつもこう答える。『勉強になりますの、師匠』と。自分の返事にその人――『師匠』は笑い、手に持っている『何か』に視線を落とし、大切そうに撫で。その周りには小さな小さな白い竜が飛んでいた。美しい瞳をしたその竜はまず『師匠』にじゃれついた。頬に顔を寄せ、まるで笑うように目を細める。『師匠』もまた竜の頭を撫でた。『ろろ!』と竜が嬉しそうな声を出す。そのやり取りをミランドラは羨望のまなざしで見つめた。その視線に気づいたのか竜はミランドラの方にもやってきた。『ろろっ』と鳴いて、頭を差し出してくる。ミランドラは恐る恐る竜の頭を撫でた。竜が翼をはためかせる。その仕草に『師匠』が言った。大丈夫、喜んでるよ、ミランドラ。
『はい、師匠』
ミランドラは答えた。
――そこで目が、覚めた。
(一体なんですの?)
考えても分からない。ミランドラは制服に袖を通して学園へ向かった。
「ミランドラ、溜息ついていると幸せが逃げるわよ」
「つきたくてついてる訳ではないですの」
放課後の教室。
級友に返答しつつ、ミランドラはまた溜息をつく。
どうももやもやする。あの夢に出てくる『何か』は『何』なのだろう。
(考えても考えても分かりませんの……こういう時は……)
教科書を抱えてミランドラは立ち上がった。
「どうしたの?」
「図書館に行ってくるですの! さようならですの!」
級友にぺこりと頭を下げて、ミランドラは目的の場所へと向かう。答えが出ない時は自分の中の知識量が圧倒的に足りない時だ。言葉を知らない時だ。きっかけが自分の認識外にある時だ。
図書館に到着し、荷物を所定の場所に預けてミランドラは目につく本を片っ端から開き、目を通していった。しかし心に引っかかる単語はない。結局机の上に巨大な本の山を築き、司書の人に大目玉をくらった。
「何もわかりませんでしたの……」
がくりと肩を落とし、ミランドラは寮へと帰ることにした。このことばかりに気を揉んでなどいられない。学ばなければいけないことはたくさんあるのだ。
「あーちょっとちょっとそこの君!」
唐突にミランドラは呼び止められる。そこで初めてミランドラは自分が行こうとしていた道路が通行止めになっていることを知った。
「どうしたんですの?」
「この先でインクブロットが複数体暴れてるんだ。今咎人たちが対応しているから彼らがインクブロットを倒すまで待って――」
「わたくしは鏡神学園の神使ですの! わたくしも戦いますの!」
「あ、ちょっと!」
通行止めのポールをミランドラは飛び越えた。
●戦場情報
ABCDEFG
1 ☆
2 △ △
3 ☆
4▲ △ △
5 〇〇〇 〇
6 ▲▲
7 ▲
8 ☆
9 〇
10 〇 △
11〇 ▲ △
12 〇 ☆
13▲
▲……インクブロットa
△……インクブロットb
○……障害物
☆……PC初期位置(各場所最大二名まで)
※1マス=1スクエア
※天気は夕暮れ。今はまだ明るい。
敵情報
・インクブロットa……小さな竜のような姿。射程:1/範囲1体の攻撃。
・インクブロットb……棘が無数に生えた球体のような姿。射程:5/範囲3体の攻撃。攻撃を受けた場合確率でBS:毒(1ターンで現在体力の5%を失う。強度:15)を受ける。
鏡神学園召喚学科所属の神使ミランドラは最近妙な夢を見ていた。
いつもミランドラは小高い丘の上から多くの人を見下ろしていて、そばには誰かが居る。その誰かはミランドラにとってとても近しい人だった。その人と幾つか言葉を交わし――自分はいつもこう答える。『勉強になりますの、師匠』と。自分の返事にその人――『師匠』は笑い、手に持っている『何か』に視線を落とし、大切そうに撫で。その周りには小さな小さな白い竜が飛んでいた。美しい瞳をしたその竜はまず『師匠』にじゃれついた。頬に顔を寄せ、まるで笑うように目を細める。『師匠』もまた竜の頭を撫でた。『ろろ!』と竜が嬉しそうな声を出す。そのやり取りをミランドラは羨望のまなざしで見つめた。その視線に気づいたのか竜はミランドラの方にもやってきた。『ろろっ』と鳴いて、頭を差し出してくる。ミランドラは恐る恐る竜の頭を撫でた。竜が翼をはためかせる。その仕草に『師匠』が言った。大丈夫、喜んでるよ、ミランドラ。
『はい、師匠』
ミランドラは答えた。
――そこで目が、覚めた。
(一体なんですの?)
考えても分からない。ミランドラは制服に袖を通して学園へ向かった。
「ミランドラ、溜息ついていると幸せが逃げるわよ」
「つきたくてついてる訳ではないですの」
放課後の教室。
級友に返答しつつ、ミランドラはまた溜息をつく。
どうももやもやする。あの夢に出てくる『何か』は『何』なのだろう。
(考えても考えても分かりませんの……こういう時は……)
教科書を抱えてミランドラは立ち上がった。
「どうしたの?」
「図書館に行ってくるですの! さようならですの!」
級友にぺこりと頭を下げて、ミランドラは目的の場所へと向かう。答えが出ない時は自分の中の知識量が圧倒的に足りない時だ。言葉を知らない時だ。きっかけが自分の認識外にある時だ。
図書館に到着し、荷物を所定の場所に預けてミランドラは目につく本を片っ端から開き、目を通していった。しかし心に引っかかる単語はない。結局机の上に巨大な本の山を築き、司書の人に大目玉をくらった。
「何もわかりませんでしたの……」
がくりと肩を落とし、ミランドラは寮へと帰ることにした。このことばかりに気を揉んでなどいられない。学ばなければいけないことはたくさんあるのだ。
「あーちょっとちょっとそこの君!」
唐突にミランドラは呼び止められる。そこで初めてミランドラは自分が行こうとしていた道路が通行止めになっていることを知った。
「どうしたんですの?」
「この先でインクブロットが複数体暴れてるんだ。今咎人たちが対応しているから彼らがインクブロットを倒すまで待って――」
「わたくしは鏡神学園の神使ですの! わたくしも戦いますの!」
「あ、ちょっと!」
通行止めのポールをミランドラは飛び越えた。
●戦場情報
ABCDEFG
1 ☆
2 △ △
3 ☆
4▲ △ △
5 〇〇〇 〇
6 ▲▲
7 ▲
8 ☆
9 〇
10 〇 △
11〇 ▲ △
12 〇 ☆
13▲
▲……インクブロットa
△……インクブロットb
○……障害物
☆……PC初期位置(各場所最大二名まで)
※1マス=1スクエア
※天気は夕暮れ。今はまだ明るい。
敵情報
・インクブロットa……小さな竜のような姿。射程:1/範囲1体の攻撃。
・インクブロットb……棘が無数に生えた球体のような姿。射程:5/範囲3体の攻撃。攻撃を受けた場合確率でBS:毒(1ターンで現在体力の5%を失う。強度:15)を受ける。
成功条件
条件1 | インクブロットの全滅 |
---|---|
条件2 | - |
条件3 | - |
解 説
・戦場周辺住民の避難は完了しています。障害物は破壊しても問題ありません。
・戦闘開始から数ターン経過するとミランドラが参加しますが、彼女に指示などはできません。
※以下PL情報
ミランドラが戦闘に加わった後、インクブロットたちは彼女を執拗に攻撃します。
マスターより
毎回毎回OPのタイトルに迷ってます。
こんにちは、絢月滴です。
新たな出会いの予感がしますが、ひとまずインクブロットを蹴散らしましょう。
皆様の鮮やかなプレイングをお待ちしております。
参加キャラクター
-
- マイナ・ミンター(ma0717)
- 人間種|女
-
- マリエル(ma0991)
- 機械種|女
-
- 葉山 結梨(ma1030)
- 人間種|女
-
- 鈴(ma0771)
- 神魔種|女
-
- 高柳 京四郎(ma0078)
- 人間種|男
-
- 山神 水音(ma0290)
- 精霊種|女
-
- 鳳・美夕(ma0726)
- 人間種|女
- リプレイ公開中